エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

高齢者もイキイキ、ピチピチ

2015-07-28 06:56:22 | エリクソンの発達臨床心理

 

 私どもも、「死ぬのが愉しみ」と言える老賢者になりたいものですね。

 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p63の第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 もう一度右上の角に戻って、対角線上を一つ引き返して、老年期の前にあるgenerative 「次世代を育む」舞台にもう一度入りましょう。しかし、ライフサイクルの表では、「後で」は前の項目の後続版というだけの意味で、前の項目がなくなってしまう訳ではありません。実際、老人は、「大きく」次世代を育む働きを守ることができますし、また、守る必要もあります。なぜならば、家族の生活が、いき違いから、中断してしまうために、高齢になってから、イキイキとした関わりが失われてしまっています。このイキイキした関わりが、イキイキとした暮らしを保つのに必要です。

 

 

 

 

 高齢者になると、次世代を育むことも卒業、と思われがちでしょ。でもね、その一つ前の成人期が、次世代を育むことが徳目になる以上、それが高齢者になっても、「次世代を育む」ことがなくなる訳てはない。高齢者になっても、イキイキした関わりがあればこそ、イキイキ、ピチピチ生きることができます。

 エリクソンのライフサイクル理論は、高齢者もイキイキした関わりを保ち、次世代を育む力があることが、高齢者自身がイキイキ、ピチピチ生きる上で必要です。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 歴史の教訓の一例として 山... | トップ | 取引はよくあることですが、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿