ルターは、ドイツ神秘主義に心惹かれながらも、ドイツ神秘主義に与しませんでした。何故でしょうか?
Young Man Luther 『青年ルター』p189の下から2行目から。
モノをモノと見て、イデアをイデアと見る見方に基づいて、自分を確かにする道に対する一番共通した感じは、主としてオッカムによって確立されました。オッカムの影響で、「実在論(リアリズム)」という言葉の意味が、「ありのままの物事」という意味に代わりました。オッカム主義が熱心に理念化されたのは、信頼の王国が、あまりにも具体的に、あまりにも人間的に陥りがちになった時でした。神は高利貸、法律家、警察署長のような考えの存在になっちゃうわ、聖なる家族は、とっても遠い存在の父なる神に近づくのじゃなくて、取引をしているおじさん、おばさんになっちゃうわです。
実在論はこうして、安物の世俗を用意しました。
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