エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

価値と確かさ

2015-10-03 08:03:57 | エリクソンの発達臨床心理

 

  心はいつも光を見上げています。

 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』p79の第2パラグラフ、14行目途中から。

 

 

 

 

 

次に、自分を確かにする感じと忠誠があると、自分のやることにを特定の価値に結びつけるような選択に、自分の人生を賭けるようになるはずです。若者は、手が届く価値を信奉して、「救い」と「天罰」の幅広い可能性を心描くことができます。他方、若者時代の、自分と人を大事にする思いも、「自分には何ができるのかなぁ」、「人と一緒に誰を心を込めて関わるできるのかなぁ」などと夢見ることによって、心新たにすることになります。しかしながら、大人時代の、自分と人を大事にする思いと、人や物を心を込めて関わることになれば、中年期の危機的要素が徐々に眼を出してきます。すなわち、逆戻りができない選択をするという条件によって、それが運命の選択だったか、自分の選択だったかに関わらず、選択肢が狭められてくるわけです。

 

 

 

 

 

 ここもうまく描いてますよね。自分を確かにすることは、価値の選択と不可分に結びついています。価値をハッキリ意識して選択するほど、自分はそれだけ確かになります。しかし、その価値があいまいだと、その分、自分の確かさも、あいまいになります。しかし、もちろんそれだけではありません。その選択した価値が、普遍的であれば、それだけ自分は確かにさせやすいけれども、それが一時的なものであれば、時代の変化によって、右往左往することになります。しかも、次第に逆戻りできない場合もあるみたい。

 どうぞご注意くださいね。

 

 

 

 

 

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