2013-09-04 04:37:12 | エリクソンの発達臨床心理
アインシュタインも、コペルニクスやダーウィン、そして、フロイトと同様に、新しい見方を提示したが故に、ひどく非難されたのですね。それは、人々が、その専門家の見方を理論的に理解する力がなく、新しい見方に対して「ぼんやりとしたイメージ」しか持ちにくいからなのでしょうか?あるいはまた、「ぼんやりしたイメージ」しか持てないが故に、平安を乱されるからなのでしょうか?
それにしても、アインシュタインがそんな非難の中にあっても、平安と落ち着きのある顔をしていたのが、不思議ですね。
以前にも書いたことですが、トラウマは、最初は第1次世界大戦後の戦争神経症から始まったようですね。もともとは大きな事件・事故が想定されました。
しかし、今は日本に限らす、一発の大事件よりも、日常的でchronic慢性的に、1個1個は些細なことの影響力が、はるかに強烈に、人の心にインパクトがあることが、強調されるようになりました。いわゆる<複雑性トラウマ>ですね。
しかし、先々週横浜であった、心理臨床学会で、Ruth A. Lanius教授によれば、複雑に見える「複雑性トラウマ」、薬物依存、不安障害、うつ病、PTSD、境界型人格障害、解離性障害、摂食障害などになってしまう「複雑性トラウマ」の中核は「愛着障害」、J.Bolbyのいうattachment愛着の問題であると言う「新しい見方」を、明確に示してくださいました。これはわが日本でも、相当妥当性の高い「新しい見方」だと私は考えます。
それが、van der Kolk教授が提唱する発達トラウマ障害DTDなんですね。
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