エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

モデル・チェインジ 視座の・チェインジ

2016-08-08 03:32:48 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
静かな目的
  人生にまとまりをもたらすように物語をあなたも作ってくださいね。  The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p65の 下から6......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども一番大事なやりとりは、一緒にいて安心できる関係から始まります。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.354の、最後のパラグラフから。

 

 

 

 

 

 私どもが治療している子ども達の中には、言葉を使って、人とやり取りすることが全くできない子どもが多いんです。そういう子ども達は、大声を張り上げ、命令し、機嫌が悪くなり、人の話を聴かない大人に飼い馴らされているからです。支援のはじめの一歩は、子どもたちの教員に、いろんな気持ちについて話をしても良いし、経験を言葉にしても良いし、助けを求めて良いんだよ、という新しいモデルです。子どもが癇癪を起した時に「止めなさい」と言ったり、子どもを教室の隅に座らせたりする代わりに、教員たちは、勇気づけられて、その子の経験に触れて名付けたいと思うようになるのです。たとえば、「イライラしているのが分かりますよ」だとか、子どもを助けたいときに「ソファに座りたいのかしら、それとも、私の膝に座りたいかしら?」だとか。それは、自分の気持ちと自分の声を、子ども達が見つけられるようにと手助けしている訳ですね。「放課後帰宅してから、何があったの?」みたいにね。子どもが本当のことを言っても大丈夫って分かるまでには、数か月かかります。(なぜなら、それまでは、本当のことを言って大丈夫でないからです)しかし、大人たちにとっても、子ども達にとっても、経験したことの真実ハッキリとさせることは、トラウマから回復するために、なくてはならないことなんですね。

 

 

 

 

 

 気もちや経験を言葉にして良い。これが発達トラウマ障害(DTD)のセラピーでも、基本中の基本でしょう。でも、この基本が現実になるためには、関わる大人の視座が、何かを教えることから、耳を澄ませることへと、変更されていなければなりません。メタノイアですね。

 ですから、大声を張り上げ、命令し、機嫌が悪くなり、人の話を聴かない大人(親と教員)には、メタノイアが是非とも必要です。

 

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