良いセラピストは、クライアントと一緒に≪本当の自分≫を探してくれる人です。
ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.215の始めから。
クライアントで、子どもの頃に親たちから打たれたりして来た人は、誰に対しても、安心・安全を感じることが出来ない場合が多いです。私は自分のクライアントによく尋ねるんですけれども、それは、「子どもの頃に、安心・安全を感じた人のことを心に浮かべて」ということです。多くの人は、1人の教師、1人の近所の人、1人の店のご主人、1人のコーチ、1人の牧師さんで、自分のことを世話してくれた記憶を胸にシッカリとしまっていますし、その記憶は、新たな人間関係を結び直すときの、一粒の種になりうる場合が多いです。私どもは、1人熱き希望を抱く人種なんですね。トラウマに働きかけることは、ぶち壊されていることを思い出すのと同じくらい、自分がいかに生き延びてきたのかを思い出すことなんですね。
私も、発達トラウマを抱えた愛着障害の子どもたちに毎日会っていますと、ここでヴァン・デ・コーク教授が指摘している、一粒の種になろうと思います。聖書的に申し上げれば、「一粒の麦」になろうという訳ですね。同じことです。
その種が、発達トラウマを抱えた愛着障害の子どもの心に根差して、綺麗な花を咲かせてほしい、見事な実りを迎えてほしい、と願わざるを得ませんね。
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