エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

現世考: 食卓

2016-12-15 07:37:40 | 間奏曲

 

 

 
無意識は、魔女に似ている! ウンコとダイヤモンド
   今どきの、大人も、子どもも  人間にとって、一番大事な、人を大事にすることそのものが、バラバラになっているところに、今という時代の病理があります。......
 

 

 我が家は、豆腐屋さんでしたから、朝が早い。「3時起きが当たり前」と父親はよく言っていましたね。その生活パターが生きているからでしょうか、私も豆腐屋ではありませんが、「3時起き」です。やっぱり、生活習慣も遺伝するんでしょうか? そんなわけない?

 夕ご飯はだいたい6時。子どもの頃は、「世界中で夕ご飯は6時くらいだろう」と信じて疑っていませんでしたが、7時に食べる家もあれば、8時近くになってから、という家もあることを後々知ることになりました。

 それでも、両親と兄弟3人と、途中まで「お婆さん」の、合計6人が一緒に夕ご飯を食べていましたね。「いただきます」と父親が言って、みんなも「いただきます」となります。家族全員がそろって夕ご飯を食べる、全世界の決まり事、だと何となく思っていたんですね。これも、後年、そうでもない、ということに気付かされることになりました。

 いまは、夕ご飯に限らず、家族全員がそろって食事をする、という家庭の方が、例外的な感じです。サイコセラピーに回ってくる子どもの家庭に限った話ではないんですね。お友達とうまく付き合えないだとか、お友達に暴力を振るってしまうだとか…コミュニケーションに課題がある子どもが実に多い。自閉症の三大症状の1つが、コミュニケーションがうまく出来ない、ということですが、今どきのニッポンでは、自閉症ではない子どもが、コミュニケーションを上手にできない、と訴えてきますね。

 コミュニケーションは、「飲み物食べ物を一緒に食べる」という意味でしょ。親が、夕食の食卓ぐらい家族一緒に食べてないのに、子どもにだけ、コミュニケーションが上手になれ、というのは、大人の方が、言ってることと、やってることが、正反対だ、と思う今日この頃ですよ。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« インターメッツォ: エリク... | トップ | 聖書の言葉: 神様の居場所 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿