エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ: 感動の先取り?

2016-11-07 00:30:44 | 間奏曲

 

 

 
マインドフルネスの効果は絶大なんだなぁ
    信頼と勇気の練習  あらゆる創造的な活動は、信頼と言う基礎があって初めて可能になる。創造的な活動は、限りなくスピリチュアル。 p117第4パ......
 

 

 まだ来てもいないし、今解決できないことでも、失敗するかもしれない、などとあれこれ心配することって、ありませんか? それを心理学の言葉で、「予期不安」と言ったりします。もちろん、これは「良き不安」ではあるはずもなく、「悪しき不安」です。

 でも、体験する前から、その体験をすでにしたかのような感動ができるとしたら…。そんな体験をしたいと思いませんか? でも、そんなことって、実際あるのかしらね。

 今年はオリンピック・イヤーでした。マイナー志向の私ですし、夏は、論文を書くのに忙しくて、実際にはあまりオリンピック観戦をしませんでした。でも、体操では、内村航平選手が、個人総合で、金メダルを取ったことくらいは、テレビで見ました。これは、2012年ロンドン大会に続き、2連覇だったそうですね。じゃぁ、その前に個人総合で金メダルを取ったのはいつでしょうか? ロンドンよりも、26年前のロス五輪の具志堅幸司さんまで、遡るそうですね。

 具志堅幸司さんは、元来、気が小さくて、試合の後半に思った得点を取れずに、敗退することがよくあったようです。でも、ロス五輪の時は違いました。具志堅幸司さんは、途中まで、3位だったそうです。ところが、宿舎から会場に向かうバスの中で、涙が溢れてきたと言います。別に、眼にゴミが入った話ではありませんよ。具志堅幸司さんは、これからやる鉄棒の演技をイメージして、その結果高得点を取り、日の丸が掲揚台の真ん中に上るのをイメージして、感動の涙を流したのだそうです。そして、現実はそのイメージ通りだった、と言う訳です。イメージ通りのパフォーマンス、イメージ通りの金メダル、です(http://d.hatena.ne.jp/rararapocari/20070411/NHK)。

 

 どうせイメージするなら、予期不安じゃなく、良き感動でありたいものですね。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 教育やセラピーは、子どもが... | トップ | インターメッツォ:ソリチュ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿