エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

性的虐待された子たちの,惨めな結末

2017-02-28 07:48:59 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
ルターの遅れてやって来たもの
   イメージの力  イメージ。心理臨床をしていますとね、このイメージの力を感じずにはいられません。河合隼雄先生は、『臨床心理学ノート』(p44)で、こ......
 

   発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.164,第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 性的虐待された女の子と,そうでない子の長期の比較研究の結果は,ハッキリしたものでしたね。年齢,人種,社会的地位の点で同じ女の子たちと比べて,性的虐待された女の子たちは,いろんな点で,重篤な悪影響に晒されていました。頭が悪くなる,解離が起る,性的非行に走りやすくなる,肥満になりやすい,自己免疫がおかしくなる。高校中退のリスクが上がる,主要な病気になり,病院にかかるリスクも上がります。性的虐待された子たちは,ストレスホルモンの反応にも異常を来たし,思春期が早く訪れ,難しい,一見関係なさそうな,心の病気の診断をいくつも貰うことにもなります。

 

 

 

 

 

 先日,津久井やまゆり園事件の犯人,植松聖さんの診断名が出ましたでしょ。自己愛性人格障害など,複合的な診断だ,と朝日新聞が報道していましたでしょ。植松聖さんは,性的虐待さていたかは,わかりませんが,虐待とネグレクトをされていた可能性は濃厚です。複数の診断がされている点で,性的虐待された子たちと同じでしょ。

 今日のヴァン・デ・コーク教授の話は,性的虐待された子たちの研究についてですが,この話は,他の虐待とネグレクトされた子たちにも,そっくりそのまま当てはまります

 

 

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