エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

田舎と安倍政権 札束以上の価値

2015-03-29 07:21:54 | エリクソンの発達臨床心理

 

 安倍晋三政権批判のシリーズ、最終回。何を取り上げようと思いました。

 ずっとお付き合いのある障害者にしようか、それとも、高齢者にしようか、とも思いました。でも、今回は「田舎」を取り上げようと思います。

 私は、大学でワンダーフォーゲル部でしたから、「田舎」のよく行っていましたし、仕事柄、「田舎」の小学校などで、スクールカウンセラーの仕事をしてきました。それで、田舎を取り上げようと思います。

 田舎も、私どもがどんな社会で暮らしているのかを考える上で、非常に大切ですね。

 私どもは、どんな社会で暮らしているのでしょうか?

 私は東京よりも田舎の方が、はるかに豊かで、美しい、と感じます。特に空。東京では、と言っても、私は比較的田舎の国立で生まれ育ったものですが、1年に一度、台風一過の時に出る空、多摩川から見る富士山がいつもより、近くにあるのではないか、と錯覚するような空になる場合があります。その空が、田舎では、しょっちゅう出てる。それから水。今国立あたりでも、水を買うのが当たり前です。西友やさえきに行けば、水が売り場の一コーナーを占めてますでしょ。しかもその水が、ガソリンよりも高い。でも、田舎では、水を売るコーナーは、非常に狭い。そのコントラスト。

 でも、田舎は今どうですか? 

 島根県は隠岐の島の海士町のような「成功例」もあるのでしょう。http://www.town.ama.shimane.jp/ui.html

 でも、私が回っている田舎は、津波の影響があったりする場合もありますが、苦戦している場合が多い。地元の商店街が、シャッター街になっていたり、若者たちが都会に、首都圏に移って、人口減少と高齢化率3割越え。増田寛也さんらの唱える自治体消滅も、現実味が帯びています。

 何故なんでしょうか?

 地方の産業が、大事にされていないからです。それは、農業、漁業、林業などの、第一次産業でしょ。だいたいは、補助金事業。補助金依存の産業になってしまう。それは、工業製品を輸出する産業モデルの裏で、第一次産業産品、農産品、木材、魚介類を輸入する構造があります。第一次産業は、概ね、役人から回ってくるお金頼り。それは、原発と同じ構造。原発を作ると、その自治体に補助金が下りるでしょ。金で、田舎が荒らされてんですね。私はもともとワンダーフォーゲルでしょ。田舎の森が荒れてますもんね。安い木材が輸入されるので、林業が衰退していて、間伐もされないから…などと聞きます。でもどうなんですか? 日本は山だらけ。その木も生かしたい、活かしてほしい。

 田舎の人には、都会にあこがれてばかりいないで、自分が住んでるところの良さを生かしてほしい。札束以上の価値を見出すことだと信じています。

 札束で田舎を壊す社会に私どもは生きてます。その典型が、福島原発事故です。

 

 

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