エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

過去と現在 そのつづき

2014-02-11 08:05:37 | エリクソンの発達臨床心理

 

 歴史資料からだけでは、なかなかはっきりとさせることのできないことがあることは、歴史の常でしょう。今日はその部分の続きです。

 

 

 

 

 

「科学技術」。封建領主から国際的銀行業務や国際取引をする階級による蓄積への移行、教会そのものも国際金融に巻き込まれたこと、いまや産業化文明が登場していること、政府そのものが原子力競争に巻き込まれていること。「軍拡」。騎士道と一対一の戦いが、火器に取って代られること、今や軍事力は宇宙戦争の科学技術によって使われなくなっていること。この信念そのものが、中世の世界の限界の何某かを、私どもが認識している通りに特色付けています。こういった発展の一つ一つは、ルターの人生行路に副産物をもたらしました。こういったことのほとんどについて、ルターはちっとも知らなかったことが、『卓上談話』から分かります。

 

 

 

 

 

 ルターの時代は、地球を回る航路ができたり、グーフンベルグの印刷術が登場したり、イスラムから、様々な知識が入ってきたり、貨幣経済が起こったり、様々な大きな変化の時代でした。しかし、ルターはそのことをあまり知らないようですね。しかし、知らないけれども、影響を請け合っているのも、確かなようです。

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