以前は「旧いメルセデスの電機屋」。。。現在は、、、「隙間風産業の超零細企業」の業務日報。。。

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500Eのオルタネータ不良につきまして。。。

2013-11-20 09:03:58 | 日記
昨日、、、W124 500Eのオルタネータにつきまして御質問を頂戴致しました。

ご質問者様が気にされていたのはオルタネータの寿命による症状ですが。。。

コレも何通りか御座居ます。

レギュレータの昇天か、オルタネータの前後のベアリングの不良か、、、逝く要素だけでも結構ありまして。。。

一口にレギュレータ不良と言いましても逝った部分で症状も異なります。

ベアリング不良の場合は回転している際のガタつき音が発生しますので金属的なノイズが賑やかになって参ります。但し、オルタネータ近くに存在しているエアポンプの軸受不良によるガタつき音と間違え易いので音の聞き分けに自信の無い方はプロに判断して貰って下さいね。

さて、更にタチが悪いのがレギュレータ部分のトラブル!

まずは、L端子入出力の切替トラブル。。。

エンジン始動時にイグニッションONでメーターの主要な警告灯類が全点灯しますよね?

この警告灯類が走行中等のエンジンがかかっている際にうっすらと点灯してトンネル等に入るとボヤ~っと点灯していることに気付きます。

コレはイグニッションON時にL端子はアースに落ちて警告灯が全点灯。
エンジンがスタートしてオルタネータが規定の回転数に達するとL端子はアースをカット。

この動作を半導体スイッチが行なっておりますが、半導体がイカれてアースをカットしきれていないというトラブルです。しまいにはレギュレータも機能せず、発電電力の出力さえも出なくなりますので早い対処が必要です。


次に、、、レギュレータトラブルによる過電圧の発生ですね。

コレはW124でお馴染みの過電圧保護リレーが効いてエンジンが止まりますが初期症状では常に過電圧が出力されるワケではなく、何かの拍子に、、、まさに確率数%の世界で発生するので、一回でもエンストしたらプロのチェックを受けて下さい。

しかしですね。。。500EにはOVPなる過電圧保護リレーは装備されていないのでエンストでは無く、、、

初期症状としてシャクリという現象が発生します。

コレは過電圧の監視を行なっているGMモジュールがコンマ何秒間で過電圧が検出された時にのみリレーが超一瞬の間隔で電源をカットするのでエンストをさせずに「ガッコン」と一瞬ミスファイヤーの様な症状が発生します。コレが頻発する様ですと、過電圧以外にも電装系統に問題を抱えている可能性が高いのでプロの診断を受けて下さいね。

後は、、、オルタネータの充電不良。。。

レギュレータのダイオード不良、コミュテータ部分のブラシの磨耗等々。。。

走行中にABSランプの点灯。信号待ち等の停止時にABSランプが点灯。。。

ABSモジュールがDC10V以下の電圧を捉えると、ABSの機能が停止してABS警告灯を点灯させます。

更に、そのままチャージ電圧が低下するとチャージ警告灯が点灯します。

こうなると、後はバッテリーに依存するのみになりますのでバッテリーが放電した段階で終了となります。

夜、雨という条件が重なりますと状況は坂を転げる様な条件になります。

信号停止でブレーキを踏んでブレーキ灯で42Wの電力消費を食らって、御臨終になるケースが非常に多いですね。

尚、レギュレータの出力はいきなり落ちませんので定期的なチェックを行いましょう。

一番簡単なのはアイドリング中にバッテリーのマイナス端子を外してエンジンが停止しなければひとまずOKと判断出来ます。

その時、エアコンやヘッドライト等の装備類は全てOFF!

更に開放した車台側のマイナス端子とバッテリーのプラス端子間の電圧をテスターで測定して13V台~14台程度であれば問題は無し。。。が、、、たまに12V台になるとかでは、、、オルタネータがお疲れの様ですね。

早急にオルタネータ交換の予定をたてましょう。


まあ、この他にも色々なケースが御座居ますが案外見逃し易いのがオルタネータの故障ですから御注意を!


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