2007年5月27日、アカメと自然を豊かにする会が誕生しました。結成総会が開かれたのです。全国から釣り人や釣りはやらないアカメ大好き人間、老若男女、学生、様々な職業の人々が結集したのです。
その時、「豊かにする会」が目指す目標として
「土佐の自然の象徴のような大魚アカメ、釣りや観光などでさらに活躍してもらうため絶滅などの心配のないように豊かにする活動をおこなう。また、そうした生き物を育んできた貴重な自然を守りさらに豊かにする活動をおこなう」ことが決められました。
また、当面の活動計画として
● 浦戸湾の奥座敷、市内のど真ん中にアカメの保育場が確認され、絶滅危惧種である植物、コアマモの生育が確認された新堀川、また、高知県絶滅危惧種の最高ランクの危険度に位置づけられているシオマネキが棲む新堀川を「ただの道路」にして破壊させないように守る運動に参加する。
● アカメ飼育のパイオニアであり、全国で2カ所しかないアカメの担当館である桂浜水族館のアカメが病気で激減して寂しい展示になっている。飼育、研究の一翼を担ってもらうためにも、高知県観光の目玉でもある桂浜水族館の役割をはたしてもらうためにもアカメを増やすことが急務だと思われる。簡単に採取できる魚ではないため釣り人に呼びかけ「桂浜水族館にアカメを贈る釣り大会」を開催する。
● アカメの生態を調べるための標識放流の取り組みを行う。
などが決まりました。
アカメ釣り大会を行うことと標識放流をやっていくことがここで決まったのです。
絶滅が心配される希少動植物を保護種に指定して、採集、捕獲、釣り、飼育など一切を禁じるという県の条例が制定され、アカメがその候補種になっていました(2009年現在、アカメの指定は保留されアカメの生態が県によって調査中です。アカメと自然を豊かにする会も協力しています)。
「豊かにする会」はアカメについて、高知県では絶滅危惧種には該当しない(今回開催するフォーラムで講演予定の高知大学教授町田吉彦博士とともに高知県レッドデータブックのアカメのカテゴリーを検証)、アカメを保護種に指定するのは間違い。ただし、アカメは日本の固有種(日本にしかいない)であり、生息域が日本中部以南の太平洋岸であり、高知県と宮崎県が主な生息域という限定された大型魚であるということから生物学的な希少種であるという認識です。こうしたアカメの現状をふまえ、高知県のアカメの実情にあった保護策を打ち立てるべきであり、釣りという文化まで禁じる必要はないという立場です。
さて、実際にアカメ釣り大会を開催するにあたり、大会の名称をどうするかで色々な意見が出ました。「アカメをめぐる状況が状況だけにアカメ釣り大会ではあまりにも刺激が強すぎるのではないか」という意見がありました。つまり、釣りの大会だから「アカメ釣り大会」でよいではないかという意見と、少しは遠慮した表現にしないと県当局や絶滅危惧種と思わされている世間の人々から、にらまれたり、批判が出るのではないかという心配をする意見でした。
いごっそうの県民性を発揮して、釣りの大会だから釣り大会でいこう。アカメを釣るのを目的として行う大会だから「アカメ釣り大会」でよいではないかと決着しました。
この大会を開くことで、アカメの本当の姿を広く知っていただく、アカメを愛する釣り人が全国から集まり、アカメをどれほど大切にしているかなどをアピールする大会にしていこうということになったのでした。
画像:大会で釣獲され桂浜水族館に寄贈されたアカメ。 上杉一臣さん撮影。
つづく。
その時、「豊かにする会」が目指す目標として
「土佐の自然の象徴のような大魚アカメ、釣りや観光などでさらに活躍してもらうため絶滅などの心配のないように豊かにする活動をおこなう。また、そうした生き物を育んできた貴重な自然を守りさらに豊かにする活動をおこなう」ことが決められました。
また、当面の活動計画として
● 浦戸湾の奥座敷、市内のど真ん中にアカメの保育場が確認され、絶滅危惧種である植物、コアマモの生育が確認された新堀川、また、高知県絶滅危惧種の最高ランクの危険度に位置づけられているシオマネキが棲む新堀川を「ただの道路」にして破壊させないように守る運動に参加する。
● アカメ飼育のパイオニアであり、全国で2カ所しかないアカメの担当館である桂浜水族館のアカメが病気で激減して寂しい展示になっている。飼育、研究の一翼を担ってもらうためにも、高知県観光の目玉でもある桂浜水族館の役割をはたしてもらうためにもアカメを増やすことが急務だと思われる。簡単に採取できる魚ではないため釣り人に呼びかけ「桂浜水族館にアカメを贈る釣り大会」を開催する。
● アカメの生態を調べるための標識放流の取り組みを行う。
などが決まりました。
アカメ釣り大会を行うことと標識放流をやっていくことがここで決まったのです。
絶滅が心配される希少動植物を保護種に指定して、採集、捕獲、釣り、飼育など一切を禁じるという県の条例が制定され、アカメがその候補種になっていました(2009年現在、アカメの指定は保留されアカメの生態が県によって調査中です。アカメと自然を豊かにする会も協力しています)。
「豊かにする会」はアカメについて、高知県では絶滅危惧種には該当しない(今回開催するフォーラムで講演予定の高知大学教授町田吉彦博士とともに高知県レッドデータブックのアカメのカテゴリーを検証)、アカメを保護種に指定するのは間違い。ただし、アカメは日本の固有種(日本にしかいない)であり、生息域が日本中部以南の太平洋岸であり、高知県と宮崎県が主な生息域という限定された大型魚であるということから生物学的な希少種であるという認識です。こうしたアカメの現状をふまえ、高知県のアカメの実情にあった保護策を打ち立てるべきであり、釣りという文化まで禁じる必要はないという立場です。
さて、実際にアカメ釣り大会を開催するにあたり、大会の名称をどうするかで色々な意見が出ました。「アカメをめぐる状況が状況だけにアカメ釣り大会ではあまりにも刺激が強すぎるのではないか」という意見がありました。つまり、釣りの大会だから「アカメ釣り大会」でよいではないかという意見と、少しは遠慮した表現にしないと県当局や絶滅危惧種と思わされている世間の人々から、にらまれたり、批判が出るのではないかという心配をする意見でした。
いごっそうの県民性を発揮して、釣りの大会だから釣り大会でいこう。アカメを釣るのを目的として行う大会だから「アカメ釣り大会」でよいではないかと決着しました。
この大会を開くことで、アカメの本当の姿を広く知っていただく、アカメを愛する釣り人が全国から集まり、アカメをどれほど大切にしているかなどをアピールする大会にしていこうということになったのでした。
画像:大会で釣獲され桂浜水族館に寄贈されたアカメ。 上杉一臣さん撮影。
つづく。