2024.7.24、標識が付いたアカメの死がいが発見されました。
見つけて報告してくれたのは、筒井さん。
付いていたタグの情報から、2023年8月23 日に釣られて標識放流されたアカメでした。330日あまり生きて生活していたことがわかりました。放流地点から約7キロメートル離れた場所で発見されました。初回放流された釣人は、奴田原寿展さんでT&Rのベテランです。正確な計測をして、きちんと蘇生させて放流する方です。このアカメも1年近く生きていました。
画像提供:筒井さん
アカメの死がいが見つかるのは稀ではありません。残念です。原因はいろいろと考えられます。病気や怪我などもありますが、一番多いと思うのが、アカメへのダメージを無視した扱いと乱暴なリリースによるものです。
現在ではアカメはリリースが当たり前になってきていますが、アカメを釣って、陸に上げずに水中で記念写真を撮って上手に針を外してリリースする釣人は多くはありません。想像してみてください。普通の扱いはこうだと思います。アカメは大型魚です。これを陸に上げるのは大変です。ズリズリと引きずりあげます。体側の鱗は多くが剥がれ落ちます。それからボガグリップで持ち上げ記念撮影です。さらに腹と顎で支えあげた記念撮影をして、地面におろしてメージャーをあててサイズを測り記念撮影。
さて、これからリリースとなりますが、足場が悪い水面から高い場所だと、せーのー、ドボンでしょう。
アカメのファイトは凄まじいもので、彼らは闘い尽くします。やがて力尽きて横たわって寄ってくるのですが、陸に上がったアカメは、上記の釣人の一連の行為で最後は仮死状態です。俗に言う「心肺停止」状態なのかもしれません。こういう状態のアカメを水に放り込んでも、あるいはそっと放っても窒息死するかもしれません。
リリースの際、最も重要なことは蘇生を行うことです。
アカメと自然を豊かにする会事務局長の上杉一臣さんと、会員の前田尚俊さんがリリースについてとても参考になる記事をサイト上にあげています。URLを貼っておきますので是非参考にしてください。
上杉一臣さん https://www.facebook.com/photo/?fbid=1175985139213096&set=gm.841897745970636
前田尚俊さん https://youtu.be/DbUaBKqkp1s?si=QAfMEtcZKhHMFHf2
アカメの蘇生は、水中に入れアカメを立たせた状態で、強制的に口の中に水を送り込みます。自力で立った状態が保てるようになるまで続けます。5分でも30分でもやります。手の支えを外しても立ってエラがしっかり動くようになればリリースです。
アカメはこれまでの標識放流調査で、とてもタフであることがわかりました。しっかり蘇生させて、リリースしてやれば生きていきます。
筒井さんに標識魚のお知らせを頂いたお礼にタックルハウス・二宮正樹さん特製の記念ルアーを贈りました。
撮影:岡林釣具店スタッフ
筒井さん、ありがとうございました。お陰様で大変貴重なデータを得られました。
これからもご協力をよろしくお願いします。
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