山添参院議員を不起訴処分
埼玉県内を走る秩父鉄道の線路に無断で立ち入るなどしたとして、県警が鉄道営業法違反などの疑いで書類送検した共産党の山添拓参院議員(36)について、さいたま地検秩父支部は30日、不起訴処分とした。地検は「犯行内容などの諸事情を考慮して不起訴とした」としている。
書類送検は9月16日付で、送検容疑となったのは昨年11月3日の行為。山添議員は取材に臨時運転の電気機関車を撮影するため、現場を訪問した際に線路を横断したと説明している。
捜査関係者によると線路内には当時、山添議員ら以外のグループもおり、複数人が同じ容疑で書類送検されていた。現場は鉄道ファンに知られた撮影スポットで、管轄の秩父署は日常的にパトロールをしていた。
この日も山添議員らが線路に立ち入ったのをパトロール中の署員が確認し、声をかけていた。県警はその後、事情聴取を重ねて山添議員を含む数人を順次書類送検し、山添議員が最後だった。捜査関係者によると、山添議員以外も全員不起訴となったとみられるという。
住民が渡る勝手踏切 「撮り鉄」も利用
山添議員は鉄道写真の撮影を趣味とする「撮り鉄」として知られる。
書類送検後、山添議員は取材に住民も渡る場所と思ったと説明。踏切ではない線路上を渡る「勝手踏切」に注目が集まっていた。
勝手踏切の明確な定義はないが、国土交通省によると、全国の事業者から集計して今年1月時点で約1万7千力所を確認した。秩父鉄道も昨年18力所を確認。ただ、山添議員が渡った場所は含まれないという。
記者が現場周辺に行くと、線路脇の水路にコンクリートのようなものが置かれ、線路に上がる際に使う「踏み台」のようにも見えた。「ここを渡らないと遠くの踏切を渡り、また坂道を上らないといけない。線路を通るなと言われると困る」と70代男性。日常的に渡っていると話した。
秩父鉄道では、鉄道ファンが線路脇に椅子や三脚で陣取る姿がよく見られ、列草が急ブレーキをかけるなど対応に苦慮。勝手踏切は元々、住民の生活道路として使われていた場所に、あとから鉄道が通ったケースもある。国は原則、踏切の新設を認めておらず勝手踏切を正式な踏切にするのも難しい。ある鉄道事業者の関係者は「住民の生活道として勝手踏切が定着してしまい、注意を呼びかける以上の対応は難しいが、鉄道ファンが渡るのは別の問題だ」。(仙道洸、山田暢史)<傍線は管理人>
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山添議員の問題は、①権力による共産党攻撃か。②「勝手踏切」の問題。③住民や鉄道会社に迷惑をかける「撮り鉄」問題。と、三つの問題がこんがらってしまった感じがします。確かに埼玉県警の書類送検が、TBS「ひるおび」の野党共闘を敵視し、反共一途の八代英輝弁護士と連動したかも知れません。しかし、「捜査関係者によると線路内には当時、山添議員ら以外のグループもおり、複数人が同じ容疑で書類送検されていた。」となれば、日本共産党の国会議員であり、しかも弁護士でもある山添拓さんの「軽率な行為であった」と断じ得ません。
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秩父鉄道の画像から作図してみましたが、線路だけならば1秒で渡れるかも知れませんが、道床を含めた鉄道敷地は数秒はかかるでしょう。
(了)