朝日新聞11日付に『作家の堺屋太一氏(78)が自社ビルの一部を新宿区立の美術館展示施設にしてほしいと求めていた問題で、堺屋氏が計画を撤回するとの文書を、7日付で中山区長宛てに出していたことがわかった。』と報じられました。区長は「堺屋氏からの寄贈を前提とした善意の申し出によって開始したものです。誠に残念ですが、ご意向を真摯に受け止め、諮問を取り下げ、設置に向けての検討を取り止めます」との談話を発表しました。
管理人は『堺屋太一&中山弘子VS新宿議会』『堺屋太一&と中山弘子合作の「区立美術館愛住館」構想は断念を』『「堺屋美術館問題」に新宿区長は“旗色悪し”と黙り戦術』とこの計画は断念すべきと批判記事をアップしてきましたので当然と考えますが、同時に、この申し入れを受け入れ「スキーム」を高く評価してきた政治姿勢は厳しく批判されるべきものと思っています。堺屋氏と中山区長は同じ政治理念なので区長選の応援を受ける深い関係(男女関係に非ず)でした。2012年2月に堺屋氏から中山区長に話があり、2013年7月に正式文書で申し入れがあった建物(4階建ての1~2階)と夫人の池口史子氏の絵画が無償で提供されるという計画を区議会にも諮らず、突然昨年9月の総務区民委員会に提案し、11月議会には区立美術館愛住館設置条例案の提出、本年6月には美術館をオープンするという乱暴な行動に出ました。部長や課長の管理職らは「殿ご乱心」と揶揄をしていました。
彼(堺屋太一氏)の「公私混同したスキーム」に惚れ込んだ彼女(中山弘子区長)は議会制民主主義という道を踏み外し、ことを遮二無二に進めてきたのに僅か1年余りで彼から別れる手紙が届いたという茶番劇に見えます。
「新宿區新聞の特集記事にもあるように、文化芸術振興会議で各委員からの批判的な厳しい意見や朝日・読売新聞の報道等から“旗色悪し”と見た区長は、だんまり戦術で議会を切り抜けようと考えているよう見えますがとんでもないことです。答申を待たずに、潔く「構想」を断念すべきでしょう。」と記事に書きましたが、同じく「文化芸術振興会議で各委員からの批判的な厳しい意見や朝日・読売新聞の報道等から“旗色悪し”と見た」堺屋氏も振興会議専門委員の視察前に撤回をしたと考えられます。
明日(13日)開かれる総務区民委員会に理事者からの当該問題についての報告議題がありますので傍聴したいと考えています。
新宿区議会棟の廊下には秋元清弘氏(1922~1995)の油彩画数点がご遺族から寄贈されて展示されています。
下記の作品は「ベネチア 1970年」180㎝×145㎝
下の画像は620㎝離れた場所からの画像です。
堺屋夫人の池口史子画伯が芸術院賞を受賞した作品は「深まる秋」で、大きさは162.1㎝×227.3㎝ということですから150号だと思いますが、この作品を新宿区民がゆっくりとしたスペースで鑑賞する場合を考えたときに、堺屋ビルでは難しいと指摘してきました。
「プラハ 1992年」150㎝×180㎝