音叉といえば、最近ではヒーリング用のものも流行のようだけれど、音楽の現場ではオーケストラのチューニングにも使われるAが基準である。ただ、Aだけではアカペラの最初の音をとる時などに不便なことも事実。長三度下のFや短三度上のCなら、まだとりやすいのだが、たとえばE♭など、Aから上にも下にも増4度という瞬時に頭の中で変換し難い音だと困るのだ。かといって、安易にピアノを使うとかピッチパイプの「ブー」という無粋な音で始めたくないこともある。
そんなときに、12のすべての音の音叉がないものか? と探してみたらあった!
提供しているのは、コッス楽器という茨城県小美玉市にあるメーカーで、音叉のほかにグロッケン、チューブラーチャイム、風琴、メロディフェンスから、方響という奈良時代の復元打楽器(聴いてみたい!)までも作っている模様。
写真・左列上から、C D E F G A H
右列上から、C# D# F# G# A#
ということで、写真下のように並べた方が視覚的には分かりやすいかな。
今回は、A=442のセットを購入したが、ほかにA=440のセットや雅楽用、指定ヘルツによるオーダーメイドまであるというこだわりには頭が下がる。
あんまり儲かる仕事ではなさそうだ。しかし、こういう限られた人に必要な製品を真面目に作っている会社、好きだなぁ。また、こんなレアな製品を在庫しているコーラスCD専門店にも感謝!