「おや、どうしてここにいらっしゃるの?」
中野雄さんが、目を丸くして驚かれた。サイトウキネン・オーケストラAプログラムの前半、ファビオ・ルイジ指揮のオネゲル「典礼風」を終え、小澤征爾指揮のベートーヴェン「7番」を待つキッセイ文化ホールのロビーでのことである。
文春新書「クラシックCDの名盤」シリーズで、小澤征爾を評価してこなかったわたしが、ここに居ることをよほど不思議に思われたようだ。
たしかに、ウィーン・フィルとのニューイヤーコンサートの頃やサイトウキネン初期の我が小澤征爾評は、主に呼吸の浅さによって極めて低いものであったし、たまたまウィーン滞在中に聴いたウィーン国立歌劇場公演も音楽が几帳面すぎて感動には遠いものであった。
しかし、昨年、テレビで観たベートーヴェン「合唱幻想曲」は、わが小澤征爾像を覆すものであった。これは、是非とも生で体験せねばならない、と思ったのである。
♪・・と、ここまで書いたけれど、リオ・オリンピック、女子バドミントン・ダブルス観戦に集中するため、つづきは明日以降に譲ります。
♪祝! タカマツ・ペア金メダル獲得。絶体絶命を跳ね返す精神力に脱帽です。