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■ ベルビュー温泉 「那須野ヶ原CC&ベルビューホテル」 〔 Pick Up温泉 〕



<ベルビュー温泉 「那須野ヶ原CC&ベルビューホテル」>
(栃木県大田原市南金丸2025、16:00~22:00(要確認)、500円(要確認)、0287-23-1101)
オフィシャルHP
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (楽天トラベル)

大田原市の東部、旧湯津上村との境にあるゴルフ場&ホテルのお湯。
ここはかなり前、温泉が出たてのころにゴルフパックで泊まったことがありますが、日帰り開放しているということで攻めてみました。
以前は日帰り1,000円だったようですが、昨年(2005年)4月より500円に改訂されているようです。

なかなかにシックなヨーロピアン調の建物で館内も瀟洒。
メンテナンスも見事に行き届いています。
廊下の奥に男女別の浴場。ロッカールームの記憶がないので、ゴルフ場の浴場は別にあるのかもしれません。


【写真 上(左)】 日帰り入浴の案内
【写真 下(右)】 浴場入口

やや暗めの浴室に内湯(黒みかげ石造10人)、ジェット槽(同4人)、サウナと露天(岩枠三波石?敷10人弱)。
露天は庭園造りで高台にあり、風とおしよく気持ちがいいです。
カラン6、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜17時で2~3人と空いていました。


【写真 上(左)】 ゴージャスな脱衣所
【写真 下(右)】 内湯

内湯は、白い石膏と赤茶の析出が出た黒みかげ石の湯口からさわれないくらいに熱い源泉を少量投入。
槽内注排湯はみあたらず、全量をオーバーフローはたぶんかけ流しかと思います。
ジェット槽は、黒みかげ石の湯口+ジェット注入、湯口も槽内のお湯も内湯よりうすめの感じがしました。


【写真 上(左)】 内湯から露天方向
【写真 下(右)】 内湯の湯口

露天は、パイプからクリーム&茶に色づいた岩の湯だめに溜め、そこから浴槽に流し込み。
熱~い投入湯はおそらく源泉で、湯温調整のためかもったいなくもパイプの途中からお湯を逃がして捨てています。
槽内注排湯は確認できず、オーバーフローとパスカル方式の排湯はかけ流しかも?。
ただし、お湯の鮮度感は内湯のほうがいいです。


【写真 上(左)】 露天-1
【写真 下(右)】 露天-2

お湯は個性の際だったものです。
やや茶色がかって茶色の湯の花がただようお湯は、強塩味+苦味で湯口では弱いながら松之山系統のアブラ臭があります。

キシキシと弱ヌルすべととろみが入り混じり、相当な濃度感と重厚な温まりがあって、濃いめ土類食塩泉の浴感ゆたか。
きしりとした、やや硬質な湯ざわりがあるのはSO_4^2-=1501.7mg/kgのせいか?
浴後もなかなか冷めず、ほんとうにプチ松之山のようなお湯です。

熱湯源泉の少量投入だけにお湯の鮮度感はさほど高くはないですが、喜連川とはひと味違う個性派のお湯は貴重。
全体にゆったりとしているので、じっくりとお湯を楽しめます。
それにしても、この内容で500円は破格! ここはおすすめです。

なお、2010年1月時点のHPでは、
「お得な日帰り宴会プランのご案内 お一人様:昼食+温泉入浴付 3,150円(税込)」
となっているので、入浴のみは確認したほうがいいかと思います。

Na-塩化物温泉 57.0℃※、pH=8.0、湧出量不明、成分総計=10876mg/kg、Na^+=3344.6mg/kg (84.41mval%)、Ca^2+=671.5、F^-=5.8、Cl^-=5193.5、SO_4^2-=1501.7、HCO_3^-=27.9、陽イオン計=4045.6、陰イオン計=6728.8、メタけい酸=58.0、メタほう酸=43.1 <H4.7.17分析> (源泉名:那須野ヶ原源泉1号)

※投入湯温からみて加水はないと思います。いまの湯温はもっと高いのでは?

■ブランドグルメ
〔 大田原とうがらし 〕
かつて大田原は、全国生産量NO.1を誇るほどの有数の唐辛子産地で、とくに、三鷹(さんたか)という品種が盛んに栽培され、海外にもたくさん輸出されていたそうです。
現在、日本で作られている一味・七味に使われているのは、ほとんどがこの三鷹とのこと。
大田原市はとうがらしを地域活性化の核のひとつとして育てるプロジェクトを立ち上げ、辛子佃煮、辛子きざみ、とうがらしラーメン、とうがらし煎餅、とうがらしジェラートなどのユニークなアイテムが製造販売されています。(とうがらしの郷づくり推進協議会HPを参考)

〔 2010/01/04UP (2006/08/14レポ (2005/09入湯)) 〕


E140.5.14.687N36.50.56.968
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■ 湯西川温泉 「共同浴場 薬師の湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<湯西川温泉 「共同浴場 薬師の湯」>
(栃木県日光市(旧 栗山村)湯西川、時間不定(水・土5:00-8:00は清掃)、寸志(200円以上)、0288-97-1126(観光協会))
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

平家の落人伝説で知られる湯西川温泉の共同浴場。
湯西川の集落を流れる湯西川の右岸、湯前橋のたもとに鄙びたたたずまい。
ここは、見事な萱葺き屋根(いまは瓦葺きがふえた)がならぶ平家集落と温泉街をむすぶ要の位置にありますが、ちと引き込んでいるのと、あまりにまわりの風景に溶け込んでいるので、気づかずに通りすぎる観光客も多いのでは?(たしか看板もなし)
また、気づいたとしても、モロ共同浴場的雰囲気と混浴にはばまれ、突入する人はすくないと思います。(ここ目的でくる温泉好きはべつ(^^))


【写真 上(左)】 平家集落
【写真 下(右)】 橋の上から

とくに夕方は地元の方の利用が多そうなので、外来者は避けたほうがよさそう。
このときは、夕方に偵察したところ誰もいなかったので、ついつい突入。
予想以上にお湯がよかったので、つぎの日の朝にもう一度突入(笑)


【写真 上(左)】 対岸から (右手が超開放的露天)
【写真 下(右)】 外観

このあたりは露天が集結していて、川の上手に「本家判久萬久旅館」の露天、橋をはさんで右手に「金井旅館」の露天、対岸正面にも超開放的な露天(どこかの旅館の所有らしく、無断入浴不可)があります。


【写真 上(左)】 銘板
【写真 下(右)】 水の樽

しぶ~い木造の建物。サッシュを引くとさらに別世界。
総木造の脱衣所、木枠の脱衣棚、左手に数段ひくく石づくりの浴槽、高い木梁と湯気抜きの天井、大きめの窓から差し込む日差し、吹き込む川風、すべてが一体となってすばらしい雰囲気をかもしだしています。
ただ、のぞき込み防止のためか窓ガラスが白くスプレーされいてるのは無粋。
脱衣所も男女兼用なので、慣れた女性以外は混浴はきびしいか。

石をくりぬいたような野趣あふれる湯船(3-4人)に、ぬるめ(窓側)とあつめ(内側)の2本のパイプから投入で、槽内注排湯はみあたらず、全量を手前内床に向けて大量に流し出す、文句なしのかけ流し。
この位置関係からすると湯面は前を流れる湯西川の川面と同じくらいの高さでは?


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口-1

カランはなく、パイプで引かれた水が緑のバケツに注ぎ込まれているだけ。アメニティ類なし。
土曜夕方、日曜の朝、どちらも独占でした。

適温~ややぬるのお湯は、きもち青白く懸濁し、白~灰色の湯の花をうかべています。
よわい芒硝重曹味にたまご味が加わります。


【写真 上(左)】 湯口-2
【写真 下(右)】 湯色

湯口で思いのほかしっかりとした甘イオウ臭、湯面でもほのかなイオウ臭がただよいます。
キシキシとツルすべの入りまじる湯ざわりで、かなりつよめのとろみも感じられます。
湯西川には、あたたまりのつよいお湯とさっぱり冷の湯系のふたつの系統のお湯があると思いますが、ここはあたたまり系の代表格かと思います。

濃いお湯ではないものの、浴感に奥行きがあり「温泉に入った~!」という満足感の高いお湯で、湯西川でも入りごたえのある1湯だと思います。

分析書の掲示はなく、使用源泉不明。
前山などの共同泉利用にしてはイオウが強いようにも思いました。

■ブランドグルメ
〔 湯西川の味噌(一升)べら 〕
山ぶかい湯西川には独特の食文化があります。
鹿肉、熊肉、山鳥の肉などを挽き、自家製味噌や山椒と和えて叩きへらにつけて囲炉裏端で焼く「味噌べら」もそのひとつで、湯西川の名物料理として根強い人気があります。
酒のあてに最適で、これがあればお酒が一升でも飲めることから「一升べら」ともいわれます。
各旅館の名物料理ですが、料理店で出しているかは不明。

〔 2009/12/23UP (2008/11入湯) 〕


E139.35.37.084N36.57.32.026
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■ 老松温泉 「喜楽旅館」 〔 Pick Up温泉 〕



<老松温泉 「喜楽旅館」>
(栃木県那須郡那須町大字湯本181、8:00~20:00、500円/45分、0287-76-2235)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (栃木県温泉物産協会)

温泉マニアのあいだでしばしば話題にのぼる、那須湯本の秘湯的名湯。
「山楽」をすぎて那須湯本温泉街に入る手前、湯川にかかる橋の手前の道を山側に入ります。(看板あり)


【写真 上(左)】 アプローチ
【写真 下(右)】 看板

かつては廃墟と化した旧館の印象が強烈なアプローチだったようですが、わりにもとも。それでも潰れかけた廃墟のようなものはありました。
一帯にはメジャー温泉街のはずれにありがちな、どことなくB級めいた雰囲気がただよっています。


【写真 上(左)】 ちよっとB級
【写真 下(右)】 廃墟?

手前のPに車を停め、ジャリ道をすこし歩いていくと道の両側に木造の建物がみえてきます。
ちょうど谷間のようなところにあって、左手前方には那須湯本の旅館群がそびえ立っています。
右が浴場棟、左が母屋で入浴は母屋で受付します。


【写真 上(左)】 入湯案内
【写真 下(右)】 階段

浴場棟に入るといきなり特徴ある木造の階段。これを下って廊下のおくに男女別の浴場。
木造の館内は薄暗く、湯治場の趣。有料の休憩所もあるようです。
手前が男湯、奥が女湯。


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 浴場入口

総木造りの浴場はやや暗めながら風情にあふれ、湯気の抜けがいいのでこもりもさほどありません。

手前にぬる湯(3人)、奥に適温の2槽(2人)がならんでいます。
カラン1、アメニティ類なし。
平日14時で独占と思いきや、先客が3人もいてびっくり。(女湯は独占だったとのこと)
うち2人は他県からの日帰りということで、かなりの日帰り固定客をつかんでいそうです。


【写真 上(左)】 女湯-1
【写真 下(右)】 女湯-2

両浴槽とも2本のパイプからの投入でオーバーフロー。
ひとつはそうとうな熱湯、ひとつはぬるめで、コックで投入量を調整できます。
同浴した常連さん?のハナシでは、どちらも源泉とのこと。

どちらもベースは透明度30cmほどの乳白色にごり湯ですが、ぬる湯槽で青味、適温槽では緑味が強くなっています。湯中にはイオウ系の白い湯の花。

味と湯の香に特徴があります。
つよい苦味とよわいたまご味、「鹿の湯」(=鹿の湯・行人の湯混合泉)は酸性系のレモン味がつよいですが、ここは弱アルカリ性なので苦味が前面にでています。
相当につよいラムネ系イオウ臭。このラムネ臭は山地の硫黄泉によくある好ましいものですが、ここまでつよいのはめずらしいです。

キシキシとヌルすべが拮抗する湯ざわりで、異様にあとをひくのでなかなか脱出できません。日帰り入浴時間を45分に限定しているのがわかるような気も・・・。

よくあたたまりますが、浴後は爽快感がでてイオウの香りが肌につよくのこります。
浴感、浴後感ともすこぶる上質感の高い、文句のつけようのない名湯です。

酸性硫化水素泉の代表格である「鹿の湯」に対して、こちらは中性の単純硫黄泉でMgやCaなどの土類成分がきっちりと効いている感じ。
”動”の鹿の湯に対して、”静”の老松のイメージかな・・・?
お湯的には鹿の湯よりむしろ高雄にちかいような気がします。

それにしても、鹿の湯からさして距離はないのに、これほどの対照的なお湯を湧出させるとは、やはり那須湯本おそるべし。

分析書の掲示はありませんでした。
やませみさんの情報によると、
源泉名は、「喜楽の湯 (老松温泉)」
泉質は、単純硫黄温泉(Ca・Mg-SO4・HCO3型)で泉温30.0℃、pH=6.1、TSM(溶存計)=0.65g/kg、TS(総硫黄)=29.5mg/kg
とのことです。(温泉みしゅらんより)

また、泉源は建物の地下にあり、湧出量はさほど多くはなさそうです。

■ブランドグルメ
〔那須のパン〕
御用邸や別荘地を擁する那須は、昔からおハイソな客層が多くパンづくりが盛んでした。
いまでも多くの手作りパン屋があり、地元産の牛乳や卵、天然酵母や無漂白粉など素材へのこだわりが人気を博しています。
調理・菓子パンを得意とするお店もあってバラエティゆたかで、パン屋めぐりをする人も・・・。

〔 2009/12/05UP (2006/12入湯) 〕


E140.0.22.180N37.5.32.190
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■ 馬頭温泉郷(宝来の湯) 「湯の宿 城の台荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<馬頭温泉郷(宝来の湯) 「湯の宿 城の台荘」>
(栃木県那珂川町(旧 馬頭町)小口1735、時間確認要、500円、0287-92-4311)
オフィシャルHP
紹介ページ (るるぶ.com)

いまは那珂川町となった旧馬頭町エリアにはいくつかの温泉があって、”馬頭温泉郷”と呼ばれています。
共同配湯がメインのエリアですが、ここは”宝莱の湯”という自家源泉をもっています。

場所は那珂川の左岸を走る県道298小口黒羽線で北上、「あづまや温泉ホテル」を過ぎてすこし行った右手の道(たしか看板あり)に入ってすこし登ったところ。
「美玉の湯」まで行くと行き過ぎです。

こざっぱりとして居ごこちのよさそうなお宿です。
男女別の浴場に内湯(石枠伊豆石敷6-7人)と露天(木枠鉄平石敷5-6人)というオーソドックスなつくりで落ちつけます。


【写真 上(左)】 男湯露天
【写真 下(右)】 女湯露天

露天は林の向こうに谷をのぞむ、なかなかナイスなロケーション。
カラン7(温泉かも?)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜12時で男女湯とも独占でした。


【写真 上(左)】 男湯内湯
【写真 下(右)】 女湯内湯

内湯は岩の湯口から投入で底面吸湯+切欠からのざんざこ上面排湯。
露天は岩から突き出た竹筒からの投入で、側面吸湯ありのオーバーフローなし。湯口の元で熱湯とぬる湯を混合して投入しています。


【写真 上(左)】 男湯露天の湯口
【写真 下(右)】 女湯内湯の湯口

湯づかいはかけ流しかどうかわかりませんが、お湯は悪くなく、浴感は内湯のほうがあるものの、鮮度感は露天のほうが高いような感じがしました。


【写真 上(左)】 ざこざこのオーバーフロー
【写真 下(右)】 泉源?

ほぼ無色透明のお湯にはこまかな茶色の浮遊物。
湯口で微たまご味+微重曹味、微イオウ臭におだやかな温泉臭。
露天の湯口そばではわずかながらアワつきもありました。
とろみとヌルすべが強いのはメタけい酸を多く含む馬頭温泉の特徴で、浴後にほどよい爽快感がでるのもこれまた馬頭のお湯の個性です。

いかにも馬頭のお湯らしい地味ながらしみじみといいお湯で、馬頭のなかではイオウがよく表現されているお湯だと思います。


【写真 上(左)】 足湯の説明
【写真 下(右)】 足湯

宿の上手に立派な足湯「四季の足湯」があります。
野湯派なら入ってしまうのではないかと思われる(^^)、おおきな足湯です。
玉石敷の浴槽に注入されたお湯はやや熱めで鮮度感抜群。こんな鮮度の高い足湯はなかなかお目にかかれません。


【写真 上(左)】 足湯の浴槽
【写真 下(右)】 那珂川のヤナ

馬頭周辺には、那珂川温泉八溝温泉など、しみじみといいお湯が多いのでハシゴしてみるのも面白いのでは?
あと、このあたりは鮎の名所で、夏から秋にかけてヤナがたくさんかかるので、それとからめて訪れるのも面白いかもしれません。(さりげに蕎麦も美味いところ)

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・(CO3)型) 32.1℃、pH=9.5、178.4L/min(1,100m掘削揚湯)、成分総計=0.286g/kg、Na^+=57.4mg/kg (98.61mval%)、Cl^-=2.3 (2.13)、SO_4^2-=12.6 (8.58)、HCO_3^-=102.6 (54.89)、CO_3^2-=28.7 (31.28)、HS^-=0.1、陽イオン計=58.4 (2.53mval)、陰イオン計=148.0 (3.06mval)、メタけい酸=79.4 <H13.10.5分析> (源泉名:馬頭温泉 宝来の湯)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:なし 塩素系薬剤使用:なし

〔 2009年11月3日UP (2005年9月入湯) 〕


E140.8.31.080N36.46.28.670
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■ けいちょう高原温泉 「きぬがわ高原CC」



<けいちょう高原温泉 「きぬがわ高原CC」>
(栃木県日光市(旧 藤原町)五十里字東山722、要時間確認、500円、0288-78-1010)
オフィシャルHP

鶏頂山の北麓にある「きぬがわ高原CC」は自家源泉をもっていて、日帰り入浴ができるようになりました。
栃木の温泉のエキスパート、流れ星さんのレポをみて気になっていましたが、日塩もみじラインはけっこう高いのであと回しに(^^;)なっていました。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 あたりの風景

場所は塩原方面からだと、エーデルワイススキーリゾートをすぎてしばらくいった看板を右折、鶏頂開拓と呼ばれる開拓地を突っ切た奥。(→ ここ
広大に開けた開拓地のむこうに秀麗な鶏頂山をのぞむこのあたりの風景は、ちょっと関東ばなれしたもの。
ゴルフ場の北側にそびえる二方鳥屋山の向こうは塩原元湯ですが、道は通じていません。ちなみに、元湯を流れる赤川の源流は、このゴルフ場の東側を流れています。


【写真 上(左)】 入口
【写真 下(右)】 ロビー

浴場はクラブハウスのなかにありますが、コテージももっているので、敷居は高くなく対応もフレンドリー。
ゴルフ場は冬季休業ですが、ここはクロカンスキーもできるので、冬場も入浴できます。
むしろ冬場のほうがつかわれているかも・・・。
3月の日曜11時にいったところ清掃中でしたが、10分くらい待ったら入れました。
で、一番湯ゲット・・・。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 男湯入口

広々としたロビーに面して、「長生の湯」(左)、「美肌の湯」(右)という暖簾がかかっています。
暖簾をくぐるとクラブハウスお約束のロッカールームで、その奥に広くて明るい快適な脱衣所があります。


【写真 上(左)】 浴場-1
【写真 下(右)】 浴場-2

浴場は、正面左に10人くらいの適温槽ととなり合って右手に5-6人のかなりあつめの熱湯槽。
ともにみかげ石づくりで、内床もみかげ石仕上げの豪勢なものですが、天井がやや低いためか、浴室の質感はさほど感じられません。
広めの窓の向こうに露天がつくれそうな広い前庭があるものの、露天はありません。


【写真 上(左)】 露天ができそうな前庭
【写真 下(右)】 ケロリン桶

カラン12、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
ゴルフ場のお湯なのにケロリン桶がおいてあるのはお茶目・・・(笑)
日曜11時で最初独占でしたが、そのあとすぐに入ってきて5人と、意外にお客がいるようです。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口

浴槽はふかめで入りごこちのいいもの。
両槽とも石膏の白い析出がでたみかげ石の湯口から熱湯を大量投入で、側面吸湯と若干のオーバーフロー。


【写真 上(左)】 適温槽
【写真 下(右)】 熱湯槽

わずかに懸濁したお湯にはこまかな気泡が舞っていて、熱湯槽の湯口そばではわずかにアワつきもありました。
微酸味?によわい収斂味。
臭い不明。(じっさいは、かなり強いコゲ臭を感じました。これはこの前に塩原元湯に入っていて、てっきり元湯のイオウとここの鉄分が反応してでたものだと思いましたが、あとで分析書を確認すると総鉄=0.0mg/kg。なのでピュアな温泉臭はよくわからず。)

硫酸塩泉系のキシキシと肌に染み入るようなデリケートな湯ざわりがあります。
よわいながら湯中の指先が青白く発光していて硫酸塩泉のイメージが強いお湯です。
泉質はアル単でpH=9.1ですが、なんとなく弱酸性泉的な浴感を感じました。
(ちなみに鶏頂山山頂付近には「鶏頂山鉄鉱水」といわれる酸度の強い水が湧出しています。)

あたたまりはかなり強いですが、浴後は充実した爽快感がでてくるなかなかにいいお湯で、中三依の太郎温泉に近いものを感じました。

北関東を代表する名湯、塩原元湯のかげにかくれがちな地味なお湯ですが、元湯や下手の川治、鬼怒川などとは毛色のちがうお湯なので、湯巡りの途中に攻めてみるのも一興ではないでしょうか。

アルカリ性単純温泉(Na-SO4型) 43.5℃、pH=9.1、成分総計=0.272g/kg、32.0L/min(動力揚湯)、成分総計=0.272g/kg、Na^+=60.4mg/kg (85.00mval%)、Ca^2+=8.7 (14.07)、Fe^2+=0.0、F^-=3.5、Cl^-=4.7 (4.02)、HS^-=0.1、SO_4^2-=103.0 (64.96)、HCO_3^-=21.9 (10.89)、CO_3^2-=13.9 (14.06)、陽イオン計=70.0 (3.09mval)、陰イオン計=147.3 (3.30mval)、メタけい酸=54.0 <H16.12.8分析> (源泉名:けいちょう高原温泉)

<温泉利用掲示 / けいちょう高原温泉のご案内(脱衣所掲示)> 
当温泉は、10番ホールグリーン奥の井戸で43.5℃で湧出しクラブハウスまでパイプ送流されています。いったん貯湯槽で貯められますが、衛生管理の目的から加温をしています。また温泉資源保護を(ママ)衛生管理のため一部循環装置を使用していますが、常時浴槽には原湯が供給されています。入浴剤などの添加はまったくしておりません。浴槽清掃時には塩素系薬剤を使用しています。

〔 2009年9月23日UP (2009年3月入浴) 〕

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■ 南那須大金温泉 「大金温泉グランドホテル」 〔 Pick Up温泉 〕



<南那須大金温泉 「大金温泉グランドホテル」>
(栃木県那須烏山市(旧 南那須町)岩子86-2、10:00~21:00(~15:00という情報あり要確認)、1,000円、0287-88-2211)
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (栃木の温泉宿(求人ジャーナル出版))

有数のカルシウム含有量で知られる温泉ホテル。
以前、料金が500円だったころに何回か入ったことがありますが、1,000円に値上げされてからは足が遠のいていました。

のどかな田園風景のなかに突如としてあらわれる白亜の大型ホテル。
Pの奥には以前、日帰り温泉としてつかっていたらしい建物が残っています。


【写真 上(左)】 カルシウムの湯
【写真 下(右)】 カルシウムの湯の湯口

Pのよこにもうもうと湯気があがる温泉槽「カルシウムの湯」があって、さわれないほどの熱湯で卵を茹でています。(泉源は別にあるらしい)
関東の平地の温泉で卵を茹でているというのはちょっと記憶にありません。

緑茶色のお湯には強塩味+苦味+微金気味に金気臭+饐え臭+微イオウ臭の強烈な味臭があり、その実力を物語っています。
お湯のイメージは喜連川に近いものがあるかな?

ここは戦略的に客層を絞っているらしくお年寄りが多いです。
つくりは大規模で豪華ですが、どことなくB級入っている感じも・・・。


【写真 上(左)】 巨大な白亜の建物
【写真 下(右)】 巨大な吹き抜け

吹き抜けの巨大ロビーを抜けると浴場エリア。
手前左手に露天と奥に男女別の大浴場(時間による交替制)。
露天は以前は混浴だったと思いますが、このときは男女別になっていたような気がします。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 半露天

大浴場は採光悪くやや暗め。奥に内湯(赤みかげ石枠タイル貼15人以上)と手前に半露天(白タイル枠伊豆石貼20人以上)にサウナと水風呂があります。
半露天は脇にヤシが植えられてハンパにトロピカル(笑)。
カラン7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜11時で大浴場独占、露天は2人。

内湯は、岩の湯口から投入で強力ジェットは停止中。底面吸湯+上面排湯口へ少量の流し出し。
半露天は、岩組の湯口から湯滝状に大量投入で底面吸湯+上面排湯口への流し出し。
湯口まわりはどちらも黄土色の析出がでています。


【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 源泉の説明

お湯は内湯でやや熱く半露天は適温。
やや緑がかってうすく懸濁し、茶色の浮遊物がただよっています。強塩味+苦味のいかにも土類食塩泉らしい味。
饐えたような独特な臭いがありますが、これはPよこの温泉槽にもあったので、たぶん源泉固有のものかと思います。
ただ、濃度感はしっかりあるものの、鮮度感にややかけるような気も・・・。
お湯は内湯の湯口そばがいちばんいいように感じました。

浴感は高濃度の土類食塩泉モード全開、やたらにほてってよく発汗し肌がペトペトになるので、水風呂がありがたいです。
やたらクセのあるお湯ですが、好きな人には(^^)たまらんでしょう。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口

露天は岩組石+コンクリ敷で30人以上はいける巨大なもの。
巨大な岩組の上にあるパイプから注ぎ込み、湯滝状に投入する湯口まわりは白く泡だっています。
底面吸湯でオーバーフローなし。
パイプのまわりでは湯気があがりたぶん源泉を注いでいるのだと思いますが、無色透明のお湯は大浴場よりうすめで饐えたような臭いとなまった感じが強く、あまり感心しませんでした。

以前のお湯はPよこの温泉槽に似たような味臭があって、ほてりもさらに強烈だったような気がします。
それでも内湯のお湯はそうとうなものなので、泉質マニアはいちど入ってみてもいいかも。

Na・Ca-塩化物温泉 66.8℃、pH=7.6、242L/min(約1158m掘削)、成分総計=14330mg/kg、Na^+=3580mg/kg、Mg^2+=8.3、Ca^2+=1737、Al^3+=0.5、Fe^2+=1.0、F^-=2.3、Cl^-=8231、HS^-=4.29 (0.53)、SO_4^2-=553.9、HCO_3^-=29.5、Br^-=26.6、I^-=1.8、陽イオン計=5357、陰イオン計=8845、メタけい酸=49.3、メタほう酸=55.4 <S62.5.16分析> (源泉名:大金温泉)

〔以下、施設内掲示より〕
●大金温泉の源泉は、今から1300万年前の地殻変動によって、内陸部にとじこめられた海水が地下深くで加熱され、湧出したものでこの温泉は昭和62年5月に新たに掘削され地下約1,158メートルから湧出量毎分242L、湯温66.8℃の全国でも唯一のナトリウムカルシウム塩化物温泉です。

●大金温泉の泉源は、地下1,200mにある1,300万年前の地層の中にあります。太古以来何度も海となったので、貝類の化石を多量に含んだ地層から温泉が湧き出しているのです。

●この温泉水には、多量のカルシウムが含まれています。このカルシウムはおそらく、太古の貝類等に由来するものと思われます。

●大金温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉では全国屈指の高濃度です。(1kg中の溶存物質がじつに14330mg)。特にカルシウムイオンの含有量1737mgは破格のものです。

※ 大金温泉水をそのまま加熱濃縮した「スーパーカル1300」という食品も製造・販売しています。

〔 2009年9月12日UP 〕

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■ 与一温泉 「与一温泉ホテル」 〔 Pick Up温泉 〕



<与一温泉「与一温泉ホテル」> (栃木県大田原市佐久山3123-2、10:00~21:00、第3火休、700円(16時~ 500円)、0287-28-2621)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

栃木、大田原市にあるすぐれものです。
大田原氏の城下町として知られる大田原市には、多くの温泉があり、質のいい自家源泉が楽しめるエリアとして一部の温泉マニアに知られています。
ここは市南部、佐久山地区にあるホテルが日帰り開放するもの。

最寄りは東北道矢板IC。ICからはいろいろとルートがあるので地図で研究してみてね(笑)。
佐久山市街地から南の丘にのぼったところにあります。
Pは車でぎっしり。おどろいたことに他県ナンバーの車もかなり停まっています。
駐車スペースをさがしているあいだにも、ひっきりなしに車が入ってきます。
これはそうとうな人気施設か・・・?


【写真 上(左)】 泉源施設
【写真 下(右)】 温泉スタンド

Pのよこには泉源施設&温泉スタンドがあります。
回数券に休憩所や食堂もあって、ホテルというより日帰り温泉の雰囲気。
玄関前に源泉や湯づかいが詳細に書かれた掲示板があって、お湯に自信をもっていることがわかります。


【写真 上(左)】 源泉の説明板
【写真 下(右)】 脱衣所

館内はさして広くなく、休憩所はイモ洗い状態の大盛況。
浴場もさほど広くはないものの、浴槽はまーまーゆったりしています。

内湯は木枠伊豆石?貼7-8位の内湯と手前に水風呂。
水風呂は茶色の浮遊物がありますが、なんとなく水道水っぽい感じでいまいちインパクトに欠けるか・・・。
露天は内湯をとおり抜け、扉の外に出て通路をまわりこんだ先。
このレポ時の入湯時は屋根はありませんでしたが、2008年にリニューアルしていまは屋根付きになっているようです。

岩組平石貼で15人以上もいけそうな露天は、塀と岩組みにかこまれ開放感はありません。
ほてる泉質なのにチェアーひとつだけで、トドれる場所がないのも辛いです。

内湯は石の湯口から熱湯を大量投入。湯口そばにはしっかりコップがおいてありました。
槽内注吸湯はたぶんなく、ザンザコオーバーフローはかけ流しでしょう。
露天は竹樋の湯口からの投入+底面注入で上面排湯。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜14時で15人以上もいる大盛況で、若いお客もけっこういます。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天

お湯は内湯で熱め、露天はぬるめなので長湯モード全開のお客が目立ちます。
きもち緑黄色がかって透明なお湯には茶と白と黒の浮遊物。
よわいたまご味に重曹味。
群馬のあづま温泉で感じられたサラダ油のような土くさいような草臭系アブラ?臭に甘いイオウ臭がまじった独特な湯の香。
草臭系アブラ?臭は湯面からも香り立っています。

ほぼ全槽でこまかな気泡がただよいアワつきもあります。
とくに内湯の湯口まわりでは気泡で湯面が白くなるほど。
お湯の鮮度は内湯のほうがぜんぜんいいような気がしますが、なぜか湯口からはなれた場所のアワつきは露天のほうが多いです。

明瞭なツル(ヌル)すべにとろみをまじえた後曳き系のお湯で、これは高pHと重曹分のダブル効きによるものだと思います。
ただし、内湯は熱湯のうえにお湯に勢いがあるためか、異常に強いあたたまりに見舞われて長湯できません。
内湯・露天ともトドになれる空間がないのは残念。

浴後は肌がややパサつきますが、重曹泉らしい心地よい爽快感が楽しめます。

イメージ的には近くでは氏家(松島)温泉「乙女の湯」、それと郡山の名湯、三穂田温泉をほうふつとさせるものがあり、なんとなく山梨の正徳寺温泉「初花」を濃くしたらこんなお湯になるような感じもしました。
佐久山には良泉「きみの湯」がありますが、それとはぜんぜんイメージのちがうお湯です。(これだけタイプのちがう名湯2湯揃えるとは、佐久山おそるべし!)

それにしても予想をはるかに上まわるお湯で、人気のあるのもうなづけます。
なので、平日や繁忙期を避けて攻めるのがベターだと思います。

アルカリ性単純温泉 45.6℃、pH=9.1、成分総計=0.498g/kg、Na^+=136.2mg/kg、F^-=4.4、Cl^-=74.9、HS^-=0.6、HCO_3^-=161.5、CO_3^2-=36.7、陽イオン計=141.3、陰イオン計=282.4、メタけい酸=64.0、メタほう酸=10.5 <H12.8.1分析> (源泉名:与一温泉)

●古い分析書の掲示もあったので記載しておきます。
アルカリ性単純温泉 45.5℃、pH=9.2、成分総計=519.3mg/kg、Na^+=136.7mg/kg、F^-=5.3、Cl^-=73.5、HS^-=記載なし、HCO_3^-=179.8、CO_3^2-=29.9、陽イオン計=141.1、陰イオン計=294.2、メタけい酸=73.6、メタほう酸=10.4 <H2.10.16分析> (源泉名:与一温泉)

<温泉利用掲示>
「ph9.2 アルカリ単純温泉 毎分330Lの豊富な湯量で源泉を加水・加温せずに100%掛け流ししています」(オフィシャルHPより)

〔 2009年8月18日UP (2005年9月入湯) 〕

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■ 寺山鉱泉 〔 Pick Up温泉 〕



<寺山鉱泉> (栃木県矢板市長井1922-2、6:30~21:00、500円、0287-43-3773)
オフィシャルHP

小滝赤滝、寺山とならび称される矢板の鉱泉の一軒宿。


【写真 上(左)】 アプローチ
【写真 下(右)】 脱衣所

場所は県道30矢板那須線「泉」T字路を県道56下塩原矢板線に入り、東北道のガードをくぐったすこし先の看板をななめ左に入ってあとは看板に従います。
道は細いながらも全線舗装され、勾配もきつくないので、小滝赤滝よりはよほど行きやすいです。
細い川を渡った行き止まりにおもいのほか立派な建物。館内もきれいで近年手を入れたのでは?
女将さんはとても感じのいい方でいごこちがよさそう。


【写真 上(左)】 男湯(蓋あり)
【写真 下(右)】 男湯

浴室はふたつで右が男湯、左が女湯。
窓の小さな暗めの浴室。浴槽は塀ごしにつながっていて、上部も抜けているのでカップルだと話をしながら入れます。
保温用に木蓋がしてあり、これをはずして入ります。


【写真 上(左)】 女湯(蓋あり)
【写真 下(右)】 女湯

コンクリ造の浴槽に赤いコック付パイプからつめたい源泉を適宜投入できます。
そのよこの赤いボタン(ぬるくなったとき押す。たぶん宿の人が追い焚きしてくれるのだと思う)があります。


【写真 上(左)】 源泉パイプ
【写真 下(右)】 庭先の薪

槽内に注吸湯口はみあたりませんでしたが、女湯と格子ごしにつながっているのでそちらにはあるのかも・・・? オーバーフローは両槽ともなし。
冷鉱泉の加温で、庭先に薪がたくさん積んであったので薪焚きでは・・・?。
お湯は、冷鉱泉のわかし湯としてはかなりコンディションのいいものだと思います。

カラン1、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。
土曜12時で独占~2人。


【写真 上(左)】 男湯の湯色
【写真 下(右)】 女湯の湯色

ややぬるめのお湯は、透明度60cmほどの赤茶色のにごり湯で酸化鉄らしき赤茶の浮遊物。
酸性系のレモン味+微金気味+収斂味に弱金気臭+微粉臭。
鉄泉系のぎしぎしとした湯ざわりと酸性泉特有のからだにしみ渡るような浴感があり、小滝赤滝に近いもの。
浴後は肌がチョークをもったあとのようにキトキトとして、あたたまり感が残ります。

栃木を代表する緑礬泉系のお湯で、小滝赤滝より行きやすいので入門編(~~)としておすすめの1湯です。

明礬緑礬泉(単純Fe(Ⅱ)-冷鉱泉(SO4型)10℃ / 県資料) 泉温・pH・湧出量=不明、個刑物(ママ)総量=2.00560(単位不明/L)、硫酸カルシウム=0.17648、硫酸亜酸化鉄=0.26599、硫酸アルミニウム=0.16549、遊離硫酸=0.91522 <分析日不明>

〔 2009年8月13日UP (2005年9月入浴) 〕

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■ 柳沢鉱泉 「清水屋」 〔 Pick Up温泉 〕



<柳沢鉱泉「清水屋」> (栃木県那須町大字高久乙1894-20、10:00~16:00(時間確認要)、350円、0287-78-0703)
紹介ページ(@nifty温泉)

以前”みしゅらん掲示板”で話題になった那須の秘湯。
那須ICから湯本方面へ向かい「広谷地」交差点を左折、約2km走った「那須高原大橋」手前を斜め右に下ります。橋の下からくる道と合流し数百m行った小川の橋を渡ったすぐ(看板あり)を北側に右折、1kmほど走ったT字路(看板あり)を右折し、あとはときおりでてくる看板に従います。

地図でみるとT字路から1kmほど走った橋を渡ってすぐを左折したくなりますが、ここは直進。右手にそば処「ふくろう」を見てさらに直進。遠くにハイランドパークが見えてくるT字路(看板あり)を左折し、すこし走った看板を左折。あとは別荘地内をしばらく走って、川に向かってすこし下るとようやく赤い屋根が見えてきます。(→ここ

ハイランド側からもアプローチできますが、こちらの方がICから近く、まだしもわかりやすいです。
別荘地内の施設は、なまはんかな”秘湯”よりぜんぜん行きにくいですが、ここは極めつけの難易度。
一郷一会100名湯にも書きましたが、山奥のメジャー秘湯?よりはるかに秘湯です。


【写真 上(左)】 看板
【写真 下(右)】 空の小浴槽

山の湯らしい飾り気のない館内ですが、よく手入れされ居ごこちがよさそう。
帳場の左手奥にふたつの浴室。この日は手前のだけお湯が張られていました。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 浴室

鉄平石+岩の壁面、丸タイル貼の内床にタイル貼の浴槽(3人)の味のある浴室。
すぐよこを小川が流れているらしく、せせらぎの音がきこえます。
カラン2、シャンプーあり、シャワー・ドライヤーなし。
カランは井水とのことで、味は浴槽の源泉カランに似ていますが全体に弱く、酸味のみ強めになっています。


【写真 上(左)】 源泉カラン
【写真 下(右)】 結晶が張っている浴槽


槽内にはヒーターが仕込まれ、冷たい源泉の出るカランがあるので、随時投入のため湯かけ流しだと思います。
冷鉱泉としては理想的な湯づかいかと・・・。

土曜11時ごろ行ったので微妙でしたがラッキーにも先客なく独占。
例の白い結晶(たぶん炭酸カルシウムだと思う)が湯面に張り詰めています。
結晶は濃い(厚い)部分とうすい部分があってはっきりとした境界があります。
ちょうど凍結した湖で、氷の厚い部分とうすい部分があるような感じです。


【写真 上(左)】 濃い結晶
【写真 下(右)】 うすい結晶

女将さんのハナシによると源泉は庭で湧いていて、結晶は数時間で張る。
結晶の張り方は日によってちがい、気温などに左右されるのではないか、ということでした。


【写真 上(左)】 濃い結晶とうすい結晶
【写真 下(右)】 結晶が割れたあとの湯色

お湯は異彩を放っています。
そろそろと結晶を割りながら身を沈めると、結晶の下で透明に近かったお湯が、たちまち透明度50-60cmくらいの茶色のにごり湯に変わっていきます。

ほぼ適温のお湯からは弱うま味+微重曹味+微苦味+微収斂味に微金気臭+微重曹セメント臭+やわらかな温泉臭と、成分の複雑さを感じさせる味臭が感じられます。
キシキシした湯ざわりとからだのなかに染み渡ってくるような奥のふかい浴感。
よく温まりどしりとくる力のあるお湯で長湯できませんが、浴槽から出て涼んでいると、またぞろ入りたくなる、そんなあと曳き系のお湯です。

Mg・Ca・Na-炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉(含食塩-重炭酸土類泉)という泉質はすくなく、とくにMg^2+が主成分となる泉質は関東では貴重品。
栃木西部には小滝赤滝寺山など、似たようなロケーションの酸性緑礬泉群がありますが、それらともイメージがちがいます。
どちらかというと、赤城南麓の赤城滝沢にちかく、とくに滝沢の飲泉所から炭酸を抜いたような感じかな?

那須の温泉というと、湯本「鹿の湯」を筆頭に山側のお湯にスポットが当たりますが、じつは麓の高原地帯にもたくさんの泉源があります。
泉質はバラエティに富んでいて、自家源泉のマイナー湯が多いので温泉マニアには応えられないエリアかも・・・。

たとえば、すぐそばにある「ホテル報恩」など、こことは全然イメージの違う個性的なお湯なので、連チャンで攻めればこのあたりのお湯のクセモノ度を実感できると思います。

Mg・Ca・Na-炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉 6.3℃、pH=6.4、湧出量不明、成分総計=2.452g/kg、Na^+=180.1mg/kg、Mg^2+=103.3、Ca^2+=162.1、Fe^2+=5.4、Cl^-=230.6、SO_4^2-=165.0、HCO_3^-=900.1、陽イオン計=464.9、陰イオン計=1245.8、メタけい酸=75.4、メタほう酸=14.2、遊離炭酸=601.1、硫化水素=0.1 <H13.3.23分析> (源泉名:柳沢鉱泉)

<温泉利用掲示> 加水なし 加温あり 循環なし 消毒剤使用なし

■ → 一郷一会100名湯

〔 2009年7月27日UP (2005年12月入湯)〕
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■ 塩原(新湯)温泉 「むじなの湯」



<塩原(新湯)温泉「むじなの湯」> (那須塩原市(旧 塩原町)湯本塩原新湯 、7:00~18:00(冬期8:00~17:00)、無休、300円、0287-32-4000(塩原温泉観光協会))
紹介サイト(@nifty温泉)

※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。


塩原11湯のうち、奥の2湯、新湯(あらゆ)と元湯は硫黄泉にごり湯で人気があります。
塩原と鬼怒川・川治をむすぶ「日塩もみじライン」沿いにある新湯には3つの共同浴場があって、それぞれ源泉がちがいます。
なかでも温泉好きの評価が高いのがここ「むじなの湯」です。


【写真 上(左)】 階段の下り口
【写真 下(右)】 階段から

貴重な塩原産湯の花が買える「赤井商店」のよこの急な階段をおりていきます。
Pはすこし山側の道路沿いにスペースがありますが、ひょっとして駐禁かもしれないので、爆裂火口跡よこ(温泉神社下)のPに停めて歩いていくのがベターかも。
(ただし、ここは風向きによってはすごい硫化水素臭地帯となるので車が硫化するかも・・・ ^^; )

階段の途中から、湯抜きをそなえたがっしりとした湯屋が見えてきます。
下り切ると建物前。右が男湯、左が女湯で、扉のよこにある料金箱に料金300円を入れます。

塩原屈指の人気浴場なので、週末の午後に浴客がいないことはほとんどありません。
さらに夕方は浴衣すがたの宿泊客が大挙して押しよせ、大混雑修羅場状態となるので夕方は避けたほうが無難。


【写真 上(左)】 正面
【写真 下(右)】 脱衣所

さして広くない脱衣所から一段ひくく浴室。ここは以前は混浴でしたが、いまはふたつに仕切られ男女別になっています。
埋め水用ホースのみでアメニティ類いっさいなし。

たとえば土曜15時で2人~8人!。たいていは湯船に浸かっている客よりまわりでトドっている客のほうが多いので、浴室内はよけいにごったがえしています。

暗めの浴場に木造り4-5人の湯船がひとつ。手前が木板底、奥の一角だけが岩盤底になっていて、岩盤の割れ目から熱めの源泉が湧出しています。
女湯のほうが湧出量が多いという説がありますが、男湯でもそれなりの湧出量があります。


【写真 上(左)】 浴槽-1
【写真 下(右)】 浴槽-2

お湯は全体にかなり熱めで、とくに奥の岩盤部分は熱く、優に45℃はあるかと思います。
ここは頭の上に木板がせりだしていて、そこにからだをはめこむようにして入るのですが、一番人気で混雑時はなかなか入れません。

たまにホース加水でぬるくなっているときもあります。
ここは熱湯や濃厚な源泉を楽しみにくる人も多いので、なるべくホース加水しないで入るのがマナーかと・・・。

青灰色にささにごったお湯に黒い浮遊物。
味不明、しぶ焦げイオウ臭にかなり強めのアブラ臭がまじります。
このアブラ臭はかなり重たいもので、なんとなく新潟の「新津温泉」を思い浮かべました。
酸性泉系のヌルヌルにメタけい酸系の強いとろみをまじえた独特な湯ざわり。
やたらと強い浴感のうえに熱湯で温まりも強いので長湯はきびしく、その上あとを曳くお湯なのでついついトドと化してしまいます(^^;)

湯質といい、雰囲気といい、やはり塩原屈指の名湯で、運よく空いていれば最高の湯浴みを楽しめるすばらしい共同浴場だと思います。

酸性・含硫黄-Al-硫酸塩温泉(硫化水素型) 59.2℃、pH=2.4、自然湧出(湧出量不明)、成分総計=1792mg/kg、H^+=4.0mg/kg、Na^+=40.8、Ca^2+=79.1、Mg^2+=31.4、Al^3+=90.0、Fe^2+=8.2、Cl^-=6.5、HSO_4^-=136.3、SO_4^2-=1016.6、陽イオン計=265.7、陰イオン計=1159.6、メタけい酸=327.6、硫化水素=36.3 <H5.7.20分析> (源泉名:むじなの湯)

一郷一会100名湯 (記事 by takayamaさん)

〔 2009年5月29日レポ (2006年12月 他 何度か入湯) 〕
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■ やしお温泉 「恩沢の湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<やしお温泉「恩沢の湯」>(栃木県那須塩原市(旧 塩原町)上横林404-140、9:00~20:00、木休、500円(土日祝600円)/1回入浴、0287-35-2220)
紹介ページ(MAPPLE観光ガイド)

ここはず~とむかしにミニレポ(下記)していますが、先日再訪、お湯のよさを再認識したのでレポします。


【写真 上(左)】 右折分岐の看板
【写真 下(右)】 アプローチ

場所はえらくわかりにくいです。
県道259を北上し、東北道のガードをくぐって1kmほどいった看板を斜め左に入ります。
しばらく走った看板のあるY字路を斜め右の未舗装路に入り、すこし走るとちいさな右折の案内看板があるのでそれを折れてジャリ道を走ってすぐ(→ここ)。
夜の初訪はかなりきびしいかも・・・。
Pはひろびろ、よこに泉源らしき櫓が立っています。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 泉源?

那須野が原の一画、「塩原温泉カントリーキャンプ」に併設されている浴場です。
キャンプ場のセンターハウスで、物腰やわらかな受付のお姉さまに料金を払いました。
ロビーに面して手前が女湯、奥が男湯。
脱衣所は殺風景ながら広々としてつかい勝手のいいもの。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 浴場

浴場は手前の内湯(黒みかげ石枠タイル貼12人位、深めで入りごこちよし)と奥に広い露天。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 高温槽と手前が中温槽

露天はコンクリ造で温度のことなる3槽に仕切られています。(高-40℃位(7-8人、屋根付)、中-38℃位(3人)、低-36℃位(20人以上))
露天のまわりは一面の林、無造作なブロック塀で囲まれているものの、開放感はあります。
カラン4、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。土曜10時で独占~2人とゲキ空き。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

浴室に入ったとたんに、独特の高貴系(^^)モール臭が出迎えてくれます。
内湯は底面から湯面が盛り上がるほどの大量注入で、全量をざこざこにオーバーフロー。
ここは42~43℃の熱湯です。
露天は金属パイプから高温槽にゲキ熱源泉を注入で各槽への流し出し。たぶん全量を切欠からの流し出し。


【写真 上(左)】 内湯の湯色
【写真 下(右)】 露天の湯色

お湯は内湯と露天でほぼ同じイメージ。
きれいな紅茶色透明のお湯にはうす茶の浮遊物がわずかに浮かびます。湯口そばではこまかな気泡がただよい、内湯 > 高温槽 > 中温槽の順でアワつきがあります。
味不明(湯口ゲキ熱で味見できず ^^; )、えもいわれぬ高貴なモール臭が湯面からも芳醇に香ります。
(以前のレポで”石油臭”と表現していますが、あきらかにモール臭です。そのころは未熟で濃厚モールとアブラの嗅ぎわけができなかったか、泉質がかわったかのいずれかでしょうが、たぶん前者でしょう(^^;;) )


【写真 上(左)】 露天高温槽の湯口
【写真 下(右)】 高温槽から低温槽

重曹系のツルすべにアワつきのぬるが加わるかなりのヌル(ツル)すべ湯ですが、SO_4^2-が効いているためか、どこか奥ぶかい浴感があります。

お湯の鮮度が高く温まりが強いですが、浴後爽快感と適度な湯づかれがでて、あとを曳きまくる上質なお湯です。
モール臭もさることながら、軽い浴感なのに妙にフックを秘めているお湯は、やはり那須野が原屈指の名湯だと思います。

Na-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉 59.0℃、pH=8.8、成分総計=1218mg/kg、Na^+ =352.3、F^-=25.7、Cl^-=222.0、SO_4^2-=171.9、HCO_3^-=251.6、CO_3^2-=29.8、陽イオン計=360.6、陰イオン計=701.2、メタけい酸=122.3、メタほう酸=34.0 <H3.7.25分析> (源泉名:恩沢の湯)

「当施設では、健康への影響が懸念されている循環器を使用しておりません。100%天然温泉です。」(館内掲示より)

■ここは「一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト」で、以前100名湯入りしていたお湯(記事 by takayamaさん)です。(お湯が悪くなったのではなく、さらに強力なお湯がリストされたため泣く泣くリスト外へ・・・。)

〔 2007年11月6日レポに加筆 〕


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〔 2001年11月13日レポ 〕

那須野ケ原の一画、奥まったキャンプ場内にあり、内風呂と露天のシンプルな構成。
露天は3つに仕切られ、それぞれ温度が違います。
高-44度位:すごく熱い、中-41度位:適温、低-37度位:一番広くて30人は入れるが冬場はキツイかも・・・。
周囲は一面の林ですが、露天まわりはブロック塀で囲まれておりちょっと残念。
日曜12時で男湯4~6人とすいてました。
お湯は薄茶色透明で弱石油臭。群馬の渋川温泉(スカイテルメ)と同系ですがやや弱いです。
かなりのツルすべ感あり。
内湯は底から注湯されており、露天よりオーバーフロー量も多くより新鮮な感じです。
とても温まるいいお湯でした。
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■ 塩原(福渡)温泉 「不動の湯」 【 断続的に営業休止中 】



こちらの施設は、2015年頃から断続的に営業休止となっています。
このような、すばらしい共同浴場が営業休止になってしまったのは本当に残念です。


塩原(福渡)温泉「不動の湯」
住 所 :栃木県那須塩原市塩原
電 話 :
時 間 :6:00~21:00、無休
料 金 :200円

※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。


塩原のお湯はおおむね制覇(?)しましたが、たしかレポはまだ大網「湯守 田中屋」につづく2湯目です (^^;;)

栃木を代表する温泉地、塩原温泉郷。箒川に沿って下流から、大網、福渡、塩の湯、塩釜、畑下、門前、古町、中塩原、上塩原、新湯、元湯などの湯場があり、”塩原十一湯”といわれます。

塩原には日帰入浴りできる宿と共同浴場がたくさんあり、しかもバラエティに富んだ自家源泉が楽しめるので、湯巡りマニアには天国のようなところです。
つかい勝手のよい「湯めぐり手形」もあります。

一般客が入れる共同浴場は「岩の湯」(福渡)、「不動の湯」(福渡)、「青葉の湯」(畑下)、「もみじの湯」(古町)、そして新湯に「むじなの湯」「中の湯」「寺の湯」の3湯。
なかでも福渡と新湯のそれはお湯&ロケのよさから根強い人気があります。

今回は、このうち福渡の「不動の湯」をレポします。


【写真 上(左)】 橋のたもとから「岩の湯」
【写真 下(右)】 川沿いの遊歩道

福渡の温泉街から対岸の岩の湯にかかる橋を渡った突きあたり(右手は「岩の湯」)を左手川沿いの遊歩道(塩原渓谷歩道(やしおコース))に入ります。
すこしいくと林のなかの暗い道となり「ホントにこの先に風呂あるのか?」と思いますが、しばらくすると左手に足湯が出てきます。
この足湯までくると、ようやく沢の奥に湯小屋&湯船らしきものがみえてきます。これがめざす「不動の湯」です。


【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 足湯の湯口

沢がすこしひらけたような雰囲気のいいところにあって、ロケ抜群。
「岩の湯」よりも広々としています。えらく絵になる露天で、なるほどこれは人気があるわけです。

湯小屋らしきものは脱衣所でけっこう立派。
ここは男女混浴ですが、たいてい混んでいるので慣れない女性はきびしいかも。


【写真 上(左)】 脱衣所から浴槽
【写真 下(右)】 浴槽

この日は土曜の10時ごろだったので混雑覚悟でいきましたが、先客ひとりはすぐに出て、そのあと30分以上も独占でラッキー。
その後、ぞろぞろとやってきたのでたまたまタイミングがよかったのかも・・・。

ゆるやかな曲線をえがく石造10人弱の露天の湯船は、石灰華の析出でコーティングされています。
自然木をくりぬいた木の湯口から50L/min以上もの適温源泉を大量投入で槽内注排湯はみあたらず、沢へ向かっての大量流し出しはたぶんかけ流し。
アメニティ類はなく、ちいさな桶ひとつだけ。


【写真 上(左)】 湯口-1
【写真 下(右)】 湯口-2

ややぬる目のお湯は青灰色にささにごって、鉄分系の茶色の浮遊物とこまかな気泡がただよいます。
金気だし味+旨味+重曹味+わずかに炭酸味。圧倒的な焦げ臭のうらに金気貝汁臭。

ギシギシとした湯ざわりのうえにアワつきによるぬる感が乗ってきて、重炭酸土類泉特有の肌にしみ渡るような浴感もしっかり。
これは文句なく名湯です。
こんなすばらしいお湯にわずか200円(清掃協力金)で入れるとはありがたいことです。(それすらも払わない輩もいるそうですが・・・)


【写真 上(左)】 浴槽から脱衣所
【写真 下(右)】 上からみた浴槽

お湯のイメージは赤城に似ていて、完璧な重炭酸土類泉。
塩原では刈子の湯(塩の湯、塩釜へ引湯)、鹿股2号源泉(塩の湯、塩釜・福渡へ引湯)、そして「岩の湯」に近いかな。
「岩の湯」にくらべると硫酸塩と硫黄分がよわく、重炭酸土類泉の特徴が際だっているような感じ。

ロケと湯質を兼ね備えた、栃木屈指の露天共同浴場だと思います。

分析書は掲出なし。
やませみさんのデータによると、「Na・Ca-Cl・HCO3温泉 38.5℃ pH=6.1 ER=1.82(源泉名:不動の湯)」とのことです。

湯口まですこし上流からパイプが引かれ、泉源と思われるあたりに「塩原の温泉」の説明板がありました。


【写真 上(左)】 沢への排湯
【写真 下(右)】 泉源?

ちなみに、塩原の重炭酸土類泉脈の大もとはたぶん箒川右岸の鹿股川~足長沢周辺(塩の湯、甘湯、須巻など)にあって、箒川右岸の源泉はたいていこの湯脈の影響を受けています。
これが、塩原の湯巡りに変化を与えてくれているのだと思います。

〔 2009年4月6日レポ(2006年12月入湯) 〕
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■ お菓子の城温泉 「那須山源泉風呂」



<お菓子の城温泉「那須山源泉風呂」> (那須町高久甲4588-10、9:30~22:00(土日祝~22:30)、平日1,000円(16:00~ 700円)/土日祝1,200円(16:00~ 800円)、0287-62-1800)
入館料割引券あり

オフィシャルHP

東北道「那須IC」そばのテーマパーク「お菓子の城」内に2005/7/にオープンした日帰り施設。
ここはかなり前に入っていますが、レポがのびのびになっていました。

「お菓子の城」の広い敷地の一角にあります。
「お菓子の城」の温泉なので洋風のかわいい施設を予想していましたが、どうしてどうして、本格的な純和風のつくり。
ゆったりとした館内は古民家材と漆喰メインのシックな色調でまとめられた、質感の高いもの。


【写真 上(左)】 源泉の説明看板
【写真 下(右)】 空の足湯

ロビーを抜けて正面右手が女湯、左手が男湯の固定制です。
ほかに露天風呂つき貸し座敷(3室、別料金)や足湯もあります。

脱衣所も広くて快適。
広々とした2面採光の内湯は天井も高くて開放感あるきもちのいいもの。
それもそのはず「天井・梁には築100年以上の民家に使用されていた木材を使用し、湯殿にも青森ヒバや檜などを使用しております。」とのこと。
手前に洗い場、左手に大内湯(木枠石敷30人位)、右手に小内湯(同3-4人)、水風呂(カルキ感じず、17℃位で冷たい)。
露天ゾーンに露天(円形、木枠伊豆石敷12人位、東屋付)とフィンランドサウナ(女湯はミストサウナ)。露天の前は広~い芝生の庭で開放感抜群。デッキチェアもあります。
カラン14、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜18時で10人と、えらく空いていました。

内湯の2槽は木の湯口から熱湯を投入。槽内注排湯はよくわからず。
露天は湯口なく底面注入で底面吸湯+切欠きからの上面排湯。

お湯はどの温泉浴槽もほぼ同じイメージ。
ほぼ適温でわずかに茶色がかった透明。微薬品臭 or 樹脂系アブラ臭。なぜか味見しわすれました。
はっきりとしたツルすべはあるものの浴感のよわい軽いお湯で、なんとなくお湯に勢いが感じられません。
4g/kgの食塩泉にしては温まり感や濃度感がよわく、加水を疑うところですが、公式HPには「高温の源泉を薄めず100%の純度を保ったまま湯舟に注ぐために、二重構造になった管の一方から源泉を通し、もう一方から冷水を通すと、チタン鋼管の熱交換器により適温に下がります。この仕組みによって、源泉に一滴の加水もせず、全浴槽へ直ちに注ぐことが可能になりました。」と明記しているので、たぶん加水はないのでしょう。
ひょっとすると温泉成分が変化したのかも・・・。

クセもの湯だらけの那須高久エリアにしては個性に欠けるお湯なので、正直、温泉マニアにはいささかもの足りないかもしれません。
それでもカルキ臭はないし、館内も浴場もいごこちがいいので、ファミリーやグループにはポイントの高い施設だと思います。(ただ、那須にしては料金高めなのがネックか?)

Na-塩化物温泉 56.3℃、pH=7.7、157.1L/min(掘削揚湯)、成分総計=4.829g/kg、Na^+=1568.8mg/kg (96.29mval%)、Fe^2+=0.7、F^-=3.1、Cl^-=1633.9 (64.69)、HS^-=0.2、SO_4^2-=617.6 (18.05)、HCO_3^-=738.0 (16.98)、Br^-=2.3、陽イオン計=1629.0 (70.87mval)、陰イオン計=2995.1 (71.24mval)、メタけい酸=76.9、メタほう酸=103.2 <H16.4.12分析> (源泉名:那須山)

※「3万坪の敷地内より、泉温56度・毎分156リットル、日量230tの良質な源泉が湧出します。この豊富な源泉を全て那須山だけで使用しております。」(公式HPより)

〔 2009年3月19日レポ(2005年12月入湯) 〕
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■ 喜連川温泉(4号源泉) 「道の駅きつれがわ」 〔 Pick Up温泉 〕



<喜連川温泉(4号源泉)「道の駅きつれがわ」> (さくら市(旧 喜連川町)喜連川4145-10、10:00~23:00、第4月休、500円、028-686-8180)
紹介HP(さくら市)

「道の駅 きつれがわ」に併設されているセンター系日帰り温泉。
町の南側を走るR293沿いにあるこの道の駅は、お約束のふるさと直売所に加え、地域食材レストラン、ミニフードコートや温泉施設をもつ大規模なもの。
人気スポットでPはいつも混んでいますが、温泉施設内は意外に空いていました。
スタッフはみな親切で気持ちがいいです。

浴場は入って右手の「荒川の湯」と左手の「内川の湯」とその奥に水着着用のクアハウス(入浴せず)の3ヶ所。男女交替制かどうか不明ですが、この日の男湯は「荒川の湯」でした。

浴場はなんとなく無機質ですが、内湯、露天ともゆったり。
内湯ゾーンにジェットバス(内湯、木枠タイル貼12人以上、ジェット×2、寝湯×2付)と露天ゾーンに露天(鉄平石造12人以上、東屋付)とサウナと樽製水風呂。
露天は展望はきかないものの、風がとおり椅子もたくさん置いてあってなごめます。
カラン7位、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日15時で5人程度と空いていました。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

内湯は黒みかげ石の湯口からの投入&ジェット注入で窓側側溝への上面排湯&強力底面吸湯、オーバーフローなしの循環仕様。
露天は石の湯口からの投入で底面排湯口は引いておらず、かなりの量をオーバーフロー。ここはお湯の感じからみてもかけ流しにちかいのでは?
湯温は内湯、露天ともほぼ適温に調整されています。

内湯は無色透明で浮遊物なし。中塩味で弱いアブラ臭とかなりつよめの消毒臭。
濃度感はさほどでもなく、掲示どおりの加水・循環・消毒ありだと思います。


【写真 上(左)】 露天
【写真 下(右)】 露天の湯口&湯色 

露天はかなりの逸品です。
緑茶色にうすにごったお湯には茶色の浮遊物がたくさんただよい、強鹹味+弱苦味、喜連川特有の墨系アブラ臭がつよく香ります。
そのうらによわい消毒臭もありますがほとんど気になりません。
濃度感をそなえた重厚な浴感と強いあたたまりのある喜連川らしい強烈なお湯です。
正直、道の駅ということでさして期待していなかったのですが、露天のこの力強いお湯にはびっくり。

それもそのはず、じつはこの施設は喜連川4号泉という貴重な自家源泉をつかっていて、そのスペックはかなり強烈なものです。

外観からみると完璧なハズレ系施設で、温泉マニアは迷わずパスでしょうが(^^;)、喜連川でもかなり個性的なお湯が楽しめるのでおすすめ。
だまされたと思って一度入ってみるのも一興かと・・・。

S-Na-塩化物温泉 71.7℃、pH=7.0、250.61L/min掘削揚湯、成分総計=10.896g/kg、Na^+=3843.8mg/kg (91.89mval%)、Ca^2+=273.5、F^-=3.1、Cl^-=5236.2 (95.??)、HS^-=1.3、SO_4^2-=208.1、HCO_3^-=108.8、Br^-=21.8、陽イオン計=4152.5 (181.96mval)、陰イオン計=5579.3 (182.49mval)、メタけい酸=59.2、メタほう酸=85.6、硫化水素=1.5 <H12.11.20分析> (源泉名:喜連川温泉4号源泉)

<温泉利用掲示>(要約)
加水:あり(温度調整の為) 加温:あり(温度保持のため必要に応じて) 循環濾過:あり(内湯)・なし(露天) 塩素系薬剤使用:あり

〔 2009年1月26日レポ(2006年8月入浴) 〕
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■ 足尾温泉(庚申の湯) 「かめむら別館」 〔 Pick Up温泉 〕



足尾温泉(庚申の湯)「かめむら別館」 (日光市足尾町(旧 足尾町)銀山平5488-4、時間要問合せ(電話予約要)・冬季休、400円、0288-93-2218)
オフィシャルHP

紅葉のきれいな時季に足尾のお湯にいきました。
講で有名な庚申山や日本百名山の皇海山の登山口、銀山平のそばにある湯宿が日帰り解放するもの。
町資料によると、足尾町には、従来より旧小滝坑内を源泉とする足尾温泉「直利の湯」と向原地区内を源泉とする「白樺の湯」があって、あらたに銀山平公園内に開発された「庚申の湯」が加わり足尾温泉の観光資源として注目されているとのこと。
ここでは以前レポした「国民宿舎 かじか荘」と同じく、「庚申の湯」を使用しています。

ここは流れ星さんのレポによると、「庚申の湯」のかけ流し使用ということで気になっていましたがようやく入湯。


【写真 上(左)】 エントランス
【写真 下(右)】 アプローチ

大間々から足尾を通って日光に抜けるR122。わたらせ渓谷鉄道「原向」駅をすぎて1km弱走った分岐を左方向、県道293庚申山公園線に入って数km走った左手に看板がみえてきます。
たしか足尾本山から銀山平に抜ける林道が開通したはず(いちど走ったことあるがうろ覚え、たしか全線舗装)なので、足尾観光してから回ってくるのもいいかも。
このあたりは「日光を凌ぐ」と評する人もいるほどの紅葉の名所なので、やはり秋がおすすめです。

県道沿いのPに車を停め、庚申川にかかる橋をわたってのアプローチ。山宿ふうのこのましげなたたずまい。
人気のない玄関。声をかけてもなかなかでてきませんでしたが、しばらくすると親切そうなご主人がでてきて、こころよく浴場に案内してくれました。
なお、ここは原則要TELで冬季休業なので、事前TELは必須かと。


【写真 上(左)】 館内
【写真 下(右)】 脱衣所

思いのほか広い宿で、館内はこざっぱりとかたづいています。
男女別の浴場は内湯のみですが、どちらも庚申川の渓谷をみおろし、対岸に紅葉に彩られた山肌をのぞむ足尾らしい風景。
カラン2、シャワー・シャンプーあり。ドライヤーなし。
土曜14時で男女湯とも独占。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の湯口

男湯は、雰囲気のあるタイル貼浴槽で奥側がふかめで3人、手前が浅めで2人。
塩ビパイプの湯口からたぶん加温源泉を少量投入で手前切欠から少量の流し出し。
槽内排湯は見あたらず、掲示どおりの加温かけ流しとみました。


【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 浴槽からの眺め

ややぬるめのお湯は無色透明で茶色の湯の花が浮遊し、浴槽底にもたまっています。
湯中にこまかな気泡が舞っていますがアワつきはありませんでした。
ほとんど無味で、石膏芒硝泉系のほこほことした甘い湯の香があって、浴室にもこもっています。その裏にごく弱いながら箱根強羅の「翠光館」に似たアブラ臭もあったような・・・。
「かじか荘」で感じられたイオウ気は感じられませんでした。
ヌル(ツル)すべはあるもののさほど強くなく、むしろ硫酸塩泉系?のきしきしのほうが強いくらい。

浴後も重曹系のつるつるより、硫酸塩泉系の肌に張りが出ておちつく感じのもので、「かじか荘」や分析書スペックとはずいぶんお湯のおもむきがちがうように思いました。
気のせいかと思い、連れにたずねると彼女も同じような感想でした。


【写真 上(左)】 男湯の湯口
【写真 下(右)】 湯底にたまる湯の花

でも、お湯がよくないかというとけっしてそんなことはなく、静かな山宿にふさわしい滋味あふれるお湯でした。

「かじか荘」のお湯もなかなかにすぐれものなので、こんどはおなじ日に「かじか荘」とここの入りくらべをしてみたいと思います。

アルカリ性単純温泉 36.0℃、pH=9.5、190L/min(1,500m掘削)、成分総計=215mg/kg、Na^+=57.6mg/kg、Fe^2+=0.6、Cl^-=24.7、HCO_3^-=29.6、HS^-=1.4、CO_3^2-=38.9、陽イオン計=61.3、陰イオン計=113.6、メタけい酸=40.4、鉛=0.25、銅=0.01 <H7.11.8分析>

<温泉利用掲示> 加温:あり

〔 2009年1月4日レポ (2006年11月入湯)〕
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