関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 楽天地天然温泉 「法典の湯」
オフィシャルHP
11/21に正式オープンした温泉スパ銭。すでに温たまさん、めがねさんのレポあり。
JR武蔵野線「船橋法典」駅の北側、線路脇の細長い敷地(ここ)にあります。あたりは一方通行の多い住宅地で看板もほとんどないので車だとえらくわかりにくいです。Pは3時間半までは無料ですが、周辺は名うての渋滞ゾーンで、中山競馬場レース開催日はさらに大変なことになるので、電車で行ったほうが無難かも。「船橋法典」駅から徒歩約5分。
巨大セレモニーホールのような外観ながら、立体駐車場が大きなスペースを占めているので館内は意外に狭いです。和風でも洋風でもなく、コンセプトがいまいち絞り込まれていないような造り。休日の夜行ったので、さしもの広いPもかなり埋まっていました。
2階にある浴場は、男女交替制かどうか不明。この日の男湯は奥側でした。
さして広くない脱衣所はごったがえし、浴場入口に開けっぴろげなWCがあったりして、細かな配慮にやや欠けた設計。
内湯ゾーンに内湯(強カルキ臭真湯)、高濃度人工炭酸泉、サウナ、ヨモギスチームサウナ、水風呂など。洗い場が浴槽ゾーンとセパレートされているのはいいですね。水風呂(18℃)はかなりなまっていてにごり気味、強カルキ臭+異臭がしたのでほとんど入らず。
露天ゾーンにメイン温泉露天(2段、上段あつ湯、下段適温~ぬる湯、岩枠鉄平石貼計30人位、屋根付)、壷湯(陶製1人×3、真湯?)、寝ころび湯、ジェットバスとサウナ棟の裏に隠れるように源泉風呂(岩枠石敷8.9人)。
和風庭園風に設えられていますが、めがねさんも指摘されていたとおり浴槽を詰め込みすぎのような気がします。また、メイン温泉露天は段差が激しく入りずらいもの、お年寄りなど要注意です。
カラン31、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。休日21時でかなりの混雑。ただ、すべてがイモ洗いではなく、源泉風呂、高濃度人工炭酸泉、壷湯、寝ころび湯に集中し、広めの内湯などガラガラ。
さて、話題の源泉風呂です。
奥の岩湯口からの源泉(温度は適宜変化)投入+底面熱湯注入、端の上面排湯口からの排湯はかけ流しでしょう。(冬季は加温の表示あり)
黄茶色で透明度20cmのにごり湯はほぼ適温、金気臭と粘土系アブラ臭とアンモニア臭と(たぶん)臭素臭とヨウ素臭が渾然一体となって匂い立ちます。湯口ではこれにプラスチックを燃やしたような独特の匂いが加わってクセのある温泉臭。圧倒的な強鹹味の裏に金気系だし味と重曹味と苦味が潜んでいる感じは、塩加減を間違えた海鮮スープ?(笑)
強食塩泉らしい重厚な浴感と温もり感に量は多くはないもののアワつきもあります。土類と鉄分によるキシキシが優勢ですが、湯口あたりではこれにアワつきによるぬるぬるが乗ってきます。重曹系のツルすべも僅かながら湯ざわりに変化を与えているかと。
総計30g/kg超の強食塩泉なので当然本性は凶暴ですが、なんとなくマイルドさを秘めてもいるようで、温泉臭が絶妙なこともあってあとを曳きまくる麻薬的なお湯。浴後は湯切れよく、適度に重曹成分が効いてすべすべ感もでてきます。
文句なくいいお湯です。究極の化石海水系食塩泉といってもいいかも・・・。
露天の端に押し込められたような浴槽は、風情もなにもありませんが、逆にこのような形にしないと客が殺到して収拾がつかなくなるかも。
あと、おどろいたのは高濃度人工炭酸泉。療養泉規定のCO2=1,000mg/kg以上の炭酸濃度を保っているらしく、入るとすぐにアワアワに包まれます。皮膚の収斂感と炭酸冷感がはっきりと感じられ、発汗がスゴいです。正直、去勢されたような露天循環温泉浴槽よりはぜんぜん楽しめます。ただ湯温がかなり熱めだったのは残念。
で、ほとんど源泉風呂と高濃度人工炭酸泉の往復に終始していましたが、このコースは相当に体力を消耗するので、かなりの気合いが必要かと・・・ (^^;
メイン温泉露天のお湯は、ほとんど透明であざといウガイ薬臭があり、浴感もまったく面白味が感じられず。掲示には「加水なし、加温、濾過循環」とありましたが、加水なしで源泉槽の秀逸湯がここまで変質してしまうとは、どうしても思えません。
それでも、源泉風呂と高濃度人工炭酸泉だけで十分満足できるのでおすすめ。ともに人気浴槽なので平日か休日AMに攻めるのがベターかと思います。
Na-塩化物強塩温泉 36.0℃、pH=7.5、208L/min(1,500m掘削揚湯)、成分総計=32470mg/kg、Na^+=11230mg/kg (89.29mval%)、K^+=433.0、NH4^+=9.7、Mg^2+=300.0、Ca^2+=432.6、Fe^2+=7.5、Cl^-=19210 (98.08)、Br^-=133.5、I^-=28.4、HCO_3^-=531.5、陽イオン計=12430 (547.1mval)、陰イオン計=19900 (552.4mval)、メタけい酸=84.7、メタほう酸=10.9 <H17.3.4分析>
〔 2005年12月24日レポ 〕
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■ 飯岡温泉 「国民宿舎 飯岡荘」 〔 Pick Up温泉 〕
公式HP
九十九里浜の北のはしに位置する飯岡町は、外房一宮町からつづいてきた長く単調な砂浜が、屏風ヶ浦の荒々しい断崖に姿をかえるところ。九十九里あたりは、白子や旭など、食塩泉系のお湯が多いですが、ここ飯岡には重曹泉系のお湯がいくつかあります。
国民宿舎「飯岡荘」は、箱形コンクリ造の色気のない外観ながら、館内はよくメンテされて意外に綺麗。日帰り入浴は15時からという情報があり、15時少し前に入館しましたが、すでに地元の人らしき先客が5人ほどもいました。その後も常連らしき客がひっきりなしに入ってきたので、地元ではかなり人気のお湯なのでは。
なお、土日は日帰り入浴不可という情報もありますが未確認。
12人くらいの温泉浴槽に水風呂がひとつとシンプルで、温泉浴槽は混合栓のカランから熱湯を投入。なんとコップが置いてあったので源泉と思われます。投入量に見合ったオーバーフローがあり、お湯の鮮度はかなり高いものがあります。
お湯は透明度5cmほどの濃い黒湯。
重曹味に湯口付近では有機肥料臭に微硫化水素臭?とモール臭をまじえたような鮮度を感じさせる温泉臭。外房には御宿や長柄などツル(ヌル)すべの強い黒湯がありますが、ここは意外にもツルすべは弱く、弱いとろみとともに身体に染みわたるような硫酸塩泉的な浴感。温まり感も強くて水風呂との冷温交互浴がすこぶる心地いいです。パンフによると純重曹泉ですが、なにか裏で効いている成分がありそうな気もします。(分析書データは入手できず)
とにかくあとを曳くお湯で、どうにも湯船から立ち去りがたく、知らず知らずのうちに長湯していました。常連さんたちもゆったりとお湯に身を委ねていて、湯治場的な雰囲気さえあります。泊まりでじっくりと味わってみたいお湯だと思います。
あまり知られていませんが、飯岡あたりはふぐの水揚げがあり、冬場は旅館や飲食店でふぐ料理が楽しめます。ただしとらふぐではなく、ほとんどしょうさいふぐ。
ふぐ料理をはさんで矢指ケ浦~飯岡~犬吠埼とまわれば、かなり満足度の高い日帰りの湯巡り&グルメコースになると思います。
なお、公式HPによると休憩料1,050円とあり、以前の500円から大幅値上げしているかもしれません。
Na-炭酸水素塩泉(低張性弱アルカリ性冷鉱泉)
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