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■ (神栖市日川)天然温泉 「海石花」



<(神栖市日川)天然温泉 「海石花」>
(茨城県神栖市(旧 神栖町)日川海岸砂間2036-76、10:00~22:00、800円(各種割引デーあり)、0299-95-1126)
オフィシャルHP
紹介ページ (MAPPLE観光ガイド)

2007年秋にオープンした自家源泉の日帰り温泉。
伊豆稲取に「石花海(せのうみ)」というけっこう有名な湯宿がありますが、こちらは「かいせきか」とよみます。

神栖市日川海水浴場のそば、海岸沿いに巨大な風車が並ぶ風力発電所が目印か・・・。
なんとなく事務所のような外観。館内のつくりもやや無造作で地元客、観光客どちらを対象としているのかよくわからず。
茨城、鹿行エリアはもともと温泉がすくなく、なかでも南部、鹿島灘沿いにある鹿島、神栖あたりはこれまで温泉とはほとんど無縁のエリアでしたが、このところいくつか温泉が誕生していてここもそのひとつ。
これまでのエリアイメージのためか、日帰り温泉ガイド類にはほとんど紹介されておらず、それもあってか土曜の13時で独占~2人と空いていました。


【写真 上(左)】 風力発電所
【写真 下(右)】 看板

受付左手奥に浴場。左が男湯、右が女湯。
他に食事処や休憩処もあります。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 脱衣所

脱衣所の広さは標準的。
浴室は岩枠石タイル敷10人以上のゆったりとした内湯がひとつとシンプル。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口&湯色

ライオン?の湯口からかなり熱めのお湯を20L/minほど投入。湯口まわりは鉄分&石灰華系の析出で赤茶に色づいています。
他に槽内注吸入は確認できず、湯口からはなれるほどぬる目になり、端の切欠から大量に流し出しているので、加温のかけ流しか、それに近い湯づかいだと思います。
温泉利用掲示はみあたりませんでしたが、HP&パンフには「源泉かけ流しの贅沢な温泉」とあります。


【写真 上(左)】 かなりザコザコ
【写真 下(右)】 湯口

ややあつめ(端ほうは適温)のお湯は緑灰色のよさげな色味で、赤茶の浮遊物がたくさんただよっています。
強食塩泉のわりに鮮度を感じるお湯で湯づかい上々。

えらく強い塩味。土類をかなり含んでいるので苦味があってもよさそうですが、苦味も金気味もほとんど感じられない塩気一本勝負の味。(わずかに重曹系のまろみが混じるか?)
アンモニアや鉄分をかなり含むものの、弱い臭素系の臭いがある程度で、見た目や味ほどには温泉臭は強くありません。

土類系のギトギト感よりも重曹系のツルすべが表にでていて、濃度感はばっちりあるものの、湯ざわりのやさしいお湯です。
それでも強食塩泉。温まり感はハンパじゃなく、洗い場で冷水をあびながらの入浴。
成分総計=30.18g/kg、特濃強食塩泉の力感炸裂か・・・。
浴中はややペトつきますが、温まりがしっかりと残ります。


【写真 上(左)】 湯色
【写真 下(右)】 泉源?

それにしても、このお湯のできはどうしたことでしょう。
力感あふれる源泉といい、スグレものの湯づかいといい、ついさきごろまで、”温泉不毛県””カルキ湯のメッカ”と揶揄された茨城のお湯とはとうてい思えません。(ここに限らず、最近茨城のお湯はかなりよくなってきている。)

料金800円はちと高いような気もしますが、このあたりに来たときは、温泉好きならばはずせない1湯かと思います。

Na-塩化物強塩泉 28.7℃、pH=7.4、180L/min(1,380m掘削揚湯)、成分総計=30.18g/kg、Na^+=9805mg/kg (82.00mval%)、NH^4+=26.2、Mg^2+=714.3 (11.30)、Ca^2+=372.3 (3.57)、Sr^2+=9.7、Ba^2+=7.6、総鉄イオン=3.7、Cl^-=18140 (98.90)、HCO_3^-=*322.8、陽イオン計=11490 (520.1mval)、陰イオン計=18480 (517.4mval)、メタけい酸=102.9、メタほう酸=37.8、遊離炭酸=64.8 <H17.12.28分析> (源泉名:海石花)

※ 建物のよこに泉源施設らしきものがあったので、おそらく敷地内湧出だと思います。

■ブランドグルメ
〔鹿島灘はまぐり〕
鹿島灘沿岸でとれる殻がなめらかでつやがある高級品のはまぐり。潮汁、焼きはま、酒蒸しなどが美味しいとされます。旬は春。

〔 2009年11月3日UP (2009年5月入湯) 〕


E140.44.28.275N35.51.52.518
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■ 馬頭温泉郷(宝来の湯) 「湯の宿 城の台荘」 〔 Pick Up温泉 〕



<馬頭温泉郷(宝来の湯) 「湯の宿 城の台荘」>
(栃木県那珂川町(旧 馬頭町)小口1735、時間確認要、500円、0287-92-4311)
オフィシャルHP
紹介ページ (るるぶ.com)

いまは那珂川町となった旧馬頭町エリアにはいくつかの温泉があって、”馬頭温泉郷”と呼ばれています。
共同配湯がメインのエリアですが、ここは”宝莱の湯”という自家源泉をもっています。

場所は那珂川の左岸を走る県道298小口黒羽線で北上、「あづまや温泉ホテル」を過ぎてすこし行った右手の道(たしか看板あり)に入ってすこし登ったところ。
「美玉の湯」まで行くと行き過ぎです。

こざっぱりとして居ごこちのよさそうなお宿です。
男女別の浴場に内湯(石枠伊豆石敷6-7人)と露天(木枠鉄平石敷5-6人)というオーソドックスなつくりで落ちつけます。


【写真 上(左)】 男湯露天
【写真 下(右)】 女湯露天

露天は林の向こうに谷をのぞむ、なかなかナイスなロケーション。
カラン7(温泉かも?)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜12時で男女湯とも独占でした。


【写真 上(左)】 男湯内湯
【写真 下(右)】 女湯内湯

内湯は岩の湯口から投入で底面吸湯+切欠からのざんざこ上面排湯。
露天は岩から突き出た竹筒からの投入で、側面吸湯ありのオーバーフローなし。湯口の元で熱湯とぬる湯を混合して投入しています。


【写真 上(左)】 男湯露天の湯口
【写真 下(右)】 女湯内湯の湯口

湯づかいはかけ流しかどうかわかりませんが、お湯は悪くなく、浴感は内湯のほうがあるものの、鮮度感は露天のほうが高いような感じがしました。


【写真 上(左)】 ざこざこのオーバーフロー
【写真 下(右)】 泉源?

ほぼ無色透明のお湯にはこまかな茶色の浮遊物。
湯口で微たまご味+微重曹味、微イオウ臭におだやかな温泉臭。
露天の湯口そばではわずかながらアワつきもありました。
とろみとヌルすべが強いのはメタけい酸を多く含む馬頭温泉の特徴で、浴後にほどよい爽快感がでるのもこれまた馬頭のお湯の個性です。

いかにも馬頭のお湯らしい地味ながらしみじみといいお湯で、馬頭のなかではイオウがよく表現されているお湯だと思います。


【写真 上(左)】 足湯の説明
【写真 下(右)】 足湯

宿の上手に立派な足湯「四季の足湯」があります。
野湯派なら入ってしまうのではないかと思われる(^^)、おおきな足湯です。
玉石敷の浴槽に注入されたお湯はやや熱めで鮮度感抜群。こんな鮮度の高い足湯はなかなかお目にかかれません。


【写真 上(左)】 足湯の浴槽
【写真 下(右)】 那珂川のヤナ

馬頭周辺には、那珂川温泉八溝温泉など、しみじみといいお湯が多いのでハシゴしてみるのも面白いのでは?
あと、このあたりは鮎の名所で、夏から秋にかけてヤナがたくさんかかるので、それとからめて訪れるのも面白いかもしれません。(さりげに蕎麦も美味いところ)

アルカリ性単純温泉(Na-HCO3・(CO3)型) 32.1℃、pH=9.5、178.4L/min(1,100m掘削揚湯)、成分総計=0.286g/kg、Na^+=57.4mg/kg (98.61mval%)、Cl^-=2.3 (2.13)、SO_4^2-=12.6 (8.58)、HCO_3^-=102.6 (54.89)、CO_3^2-=28.7 (31.28)、HS^-=0.1、陽イオン計=58.4 (2.53mval)、陰イオン計=148.0 (3.06mval)、メタけい酸=79.4 <H13.10.5分析> (源泉名:馬頭温泉 宝来の湯)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:なし 塩素系薬剤使用:なし

〔 2009年11月3日UP (2005年9月入湯) 〕


E140.8.31.080N36.46.28.670
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■ 川原湯温泉 「笹湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<川原湯温泉 「笹湯」>
(群馬県長野原町川原湯、10:00~20:00(4-11月)/10:00~19:00(12-3月)、300円、0279-82-2244(長野原町企画観光課))
紹介ページ (@nifty温泉)

吾妻の名湯、川原湯温泉にある共同浴場。
川原湯には外来客に開放されている共同浴場が、「王湯」「聖天様露天風呂」、そして「笹湯」と3軒あり、なかでも「笹湯」はもっともジモ専的。


【写真 上(左)】 冬の外観 (2003-2)
【写真 下(右)】 表札

温泉街下手の美容院の前の路地を吾妻渓谷側に下った、えらくわかりにくいところにあります。
木造の風情あふれる浴舎。料金箱に300円を入れて入場。


【写真 上(左)】 入口 (2003-2)
【写真 下(右)】 料金箱

外観はかなり年季入っていますが、なかは清掃がいきとどきビシっと綺麗。
こういうところはさすがに温泉県、群馬の共同浴場です。


【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 木組みの天井

木枠の脱衣棚&脱衣場から数段下がった浴場にタイル貼4-5人の湯船。
タイルの配色が絶妙で、渋い味わいを醸し出しています。
熱湯浴槽ながら、天井の高い湯屋建築なのでこもりはさほどありません。


【写真 上(左)】 浴槽-1
【写真 下(右)】 浴槽-2

まっ黒に硫化したカランは水のみ。アメニティ類一切なし。
土曜13時で独占。

白い石膏の析出のでた金属パイプの湯口から60℃は確実にあるゲキ熱湯を5L/minほどの絞り投入。湯口のよこにはコップがおいてあります。


【写真 上(左)】 源泉の説明
【写真 下(右)】 湯口

底面から自然流下しているらしくオーバーフローはないですが、お湯の感じからしてまちがいなくかけ流しでしょう。

このときは内床が乾いていたのでおそらく一番湯。
で、お湯は当然ゲキ熱です。
湯もみだけではまったく対抗できずやむなくホースで水投入。46℃くらいまで落として入りました。


【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の湯口

ただ、ここは熱湯好きの常連さんも多いようなので、安易に加水しないのがマナー。
出した水はかならず止めていきましょう。

ほぼ無色透明のお湯には白~うす茶の羽毛状の湯の花がたくさん舞っています。
のどにスルスルと入っていく芒硝泉特有の味に、よわい塩味とたまご味がきいて美味。
アブラ臭とイオウ臭がまじったような独特な川原湯臭。

ただ、「王湯」や「丸木屋」にくらべると川原湯臭は若干よわめのような気もするので、新湯源泉は元湯源泉にくらべ、きもち温泉臭はよわいのかもしれません。
たしかに、神社下の新湯足湯より、「王湯」下の元湯泉源の湯気ほうが川原湯臭は強いと思います。


【写真 上(左)】 湯の花
【写真 下(右)】 湯色

きしきしとヌルすべが入りまじるアルカリ硫酸塩泉特有の湯ざわり。
迫りくるような力づよい浴感は熱湯のせいだけではなく、泉質によるところが大きいと思います。
浴後もつよい温まりがあってなかなか汗が引きません。

ここは「王湯」や「聖天様露天風呂」にくらべて空いていて、昼間ならゆったりと名湯、川原湯を楽しむことができます。
本来ならばジモ専になりそうなこのような浴場まで、外来者に開放していただけるのはありがたいことです。
とくに入浴マナーに気をつけて入りたいお湯です。

Ca・Na-塩化物・硫酸塩温泉 78.9℃、pH=7.3、湧出量=測定せず(掘削自噴)、成分総計=1.89g/kg、Na^+=297mg/kg (44.87mval%)、Ca^2+=314 (54.42)、Fe^2+=0.22、Cl^-=522 (53.16)、SO_4^2-=577 (43.44)、HCO_3^-=50.0 (2.97)、HS^-=2.6、陽イオン計=618 (28.8mval)、陰イオン計=1150 (27.6mval)、メタけい酸=89.1、メタほう酸=31.9、硫化水素=1.5 <H13.8.20分析> (源泉名:川原湯温泉 新湯)

※ ここは以前、元の湯ないしは元の湯・新湯混合泉をつかっていた記憶がありますが、このレポ時には新湯単独泉の分析書が掲示されていました。

<温泉利用掲示>
加水:利用者が随時 加温:なし 循環ろ過:なし 塩素系薬剤使用:なし  

〔 2009年11月3日UP (2002年から複数回入湯、レポは2006年6月入湯時) 〕


E138.42.20.525N36.32.46.802
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■ 川原湯温泉 「聖天様露天風呂」 〔 Pick Up温泉 〕



<川原湯温泉「聖天様露天風呂」>
(群馬県長野原町川原湯、7:00~19:00(4~11月 ~20:00)、100円、0279-82-2244(長野原町企画観光課))
紹介ページ (@nifty温泉)

上州吾妻を代表する名湯、川原湯温泉の歴史は古く、建久四年(1193年)源頼朝が浅間狩りの折りに発見したものと伝えられます。
近い将来、八ッ場ダムの底に沈む予定(註)のこの温泉場は、旅館の改装などを控えたせいか、時間がとまったような独特の風情をみせています。
註).2009/11現在状況は流動的。

いつもながらの静かな温泉街にはカメラ片手に散策する人もちらほら。
水没が近づき、マスコミ露出度も増えると多くの物見客で賑わうことになるのでしょうか。
さして大きな温泉場でもないのに「王湯」「笹湯」「聖天様露天風呂」の3つのすばらしい共同浴場を擁します。
今回はひさびさに「聖天様露天風呂」をチョイスしました。


【写真 上(左)】 温泉街からの入口と看板
【写真 下(右)】 階段をのぼってのアプローチ

温泉街入口よこの小高い場所にあり、以前は無料、現在でも100円で入れるので人気の高い混浴の露天風呂です。
週末の昼間で浴客がいないことはほとんどありません。

平成2年3月に川原湯温泉再建のために開発された新源泉を使っているとも云われますが、これが温泉神社境内にある新源泉と同一かどうかは不明です。
どうも川原湯の源泉は謎めいているのですが、やませみさんの「群馬県北西部の温泉」(温泉の科学)によると利用源泉は5本だそうです。


【写真 上(左)】 注意書き
【写真 下(右)】 冬の外観 (2003-02)

入口の料金箱に100円を入れると鐘が鳴る仕組み。
脱衣所も浴槽も相当に開放的だし、いつも混んでいるので女性の入浴はかなりきびしいかと・・・。
アメニティ類一切なし。土曜12時で2~3人と空いてました。

高台にあって木立に囲まれた露天は鉄平石造6-7人で東屋付き。
風通しよく気持ちのいいロケーションです。


【写真 上(左)】 浴場-1
【写真 下(右)】 浴場-2

樹脂製のパイプから10L/min程度(量は変動し、ときどき止まる)の熱湯を投入で別にホースから冷水を注いでいます。湯口のそばにはコップが置いてあります。
浴槽の端から少量の流し出しがありますが、槽内排湯もあるかも?


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口

うっすらと白濁したややぬるめのお湯は白い湯の花がただよい、微たまご味で美味しいです。しぶ焦げイオウ臭+墨系のアブラ臭は川原湯特有の香ばしいもの。
キシキシとヌルすべが入り混じりとろみも感じられる名湯らしい浴感で、ぬるめなのに相当なあたたまり感があります。


【写真 上(左)】 ホースで加水しています
【写真 下(右)】 湯色

ただ、投入量が少なく混んでいるので、王湯や笹湯にくらべるとお湯がなまり気味のような気がします。
ホース加水も多すぎでちょっと残念でした。(量は調節できます)

一時期、脱衣所に分析表のコピーが貼ってありましたが今はありません。
前にGetしたデータを記載しておきます。(暗闇のなかでメモッたので間違いがあるかも?)

〔 2009年11月3日UP (2004年4月入湯) 〕

<川原湯温泉新湯 聖天様露天風呂>
Ca・Na-塩化物・硫酸塩温泉 泉温・pH・湧出量不明、成分総計=1.89g/kg、Na^+=297.00mg/kg、Ca^2+=314.00、Cl^-=522.00、SO_4^2-=577.00、HCO_3^-=50.00、HS^-=2.60、陽イオン計=618.00、陰イオン計=1150.00、メタけい酸=89.1、メタほう酸=31.9、硫化水素=1.5 <H13.8.24分析> (源泉名:川原湯温泉 新湯)


E138.42.23.056N36.32.45.847
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