東京、それも23区内に田んぼってあるのか?
以前、そんな疑問を持ったことがある。
東京も、八王子など郊外にはあるようだが、
23区内にあるのは皆、体験農園のような公園内にあるものだ。
そうではなくて、自然の田んぼなのだが・・
そんな折、ネットで知り得た場所があった。
足立区に一ヶ所、自然の田んぼが残っているという。
その場所に行ってみた。
個人の農家の方の所有で、正真正銘の自然の田んぼだ。
300坪ほどということで、
東京の23区の耕地面積の資料でも「0ヘクタール」という記載らしい。
このあたりは、昔はほとんどが田んぼだったらしい。
元々足立区は、川や用水に恵まれた地で今も畑が多い。
しかし、住宅が増え用水も引かれなくなり、
田んぼは姿を消していった。
この土地を管理されている方は、
先祖から受け継いだ田んぼであり、絶やしたくない。
その思いから守っているという。
用水が無くなった今、水は雨と水道水から取っている。
東京で田んぼを守るというのは厳しいのだ。
しかし、近くの小学校では毎年この田んぼで田植えから
米が出来るまでの学習に訪れているという。
区でもこの取り組みを支援し、
地域との繋がりが深い場所なのである。
私は東京育ちだから、というわけではないが、
米の出来方、稲作は全くよくわかっていない。
小学校の時、学校の裏庭に田んぼスペースがあり、
各クラス、田植えと稲刈りの学習をした。
しかし私は、田植えの日に風邪で欠席し、
稲刈りは隣のクラスが間違えて、私のクラスのを刈ってしまい、
私は結局両方とも未経験だった。
この足立区の学校のように、
本物の田んぼで学習出来る事は、本当に良いことだ。
今回は、田植えが済み緑の田んぼになっているだろうと思い、
この地を訪れてみた。
予想以上に深い緑色をしていて感動した。
暑い一日だったが、行ってみて良かった。
田んぼを見て感動したなんて、間違いなく生まれて初めてだ。