シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

一行の力

2007-06-18 18:23:22 | 世の中あれこれ
前の記事に載せた、
JR東海・「シンデレラエクスプレス」の、
『 距離に試されて、二人は強くなる 』
という、この言葉。

あらためて、
とても素敵なコピーだと思い、調べてみると、
これは、1992年に、
電通の女子社員が、考えた言葉だという。

女性の感性から生まれたものだった。


昔、『一行の力・コピーライター展』というのを見に行った。
広告や、CMなどに使われているキャッチコピー。
私も、そういった言葉を作るのが好きで、
当時は、よく広告に目を通した。

コピーライター展が開かれたこの頃、
糸井重里氏が、まさに一世を風靡していた。
奇抜とも、不可解とも思えるコピー。
しかし、当時は新鮮だった。


この当時、西武百貨店は、
糸井氏のコピーが、ポスターを飾っていた。

 『不思議、大好き』
 『ひとの、引力』
 『ひとの、幸』

そして極めつけは、
 『うれしいね、サッちゃん』

とても、デパートと関連のない言葉だらけだが、
これらの文字が、大きく店頭に踊っていた。


面白いのは、
この時の、ライバル東武百貨店。
こちらは一貫して、
 『お中元は東武へ』
 『お歳暮は東武へ』

東武のほうが、わかりやすいことはたしかだが・・。

西武百貨店は、
昨年のホワイトデーのコピーが気に入った。

 『女は、あげたことを忘れない。
   もらえなかったことも忘れない』


古くは、国鉄・ディスカバージャパンのコピーも胸をうつ。

 『旅は、もうひとりのあなたを映す鏡』
 『地球は青かった。でも丸かったかしら』
 『どこからが、わたしの旅かしら』

そして、私が一番心に残ったのは、
 『その日、ふるさとの風はやさしかった。
     素晴らしい門出を祝うかのように。
               ・・・遠い土の匂い』

長野県の、嫁入り風景。
花嫁が衣装を着て、手を引かれて家を出る写真だった。


私の好きな言葉は、
 『向き不向きより、前向き』である。
実はこの言葉、
「劇団ひまわり」の、団員募集のコピーだった。
でも、とても気に入って、
今でも座右の銘としている。


コピーではないが、
新聞、それもスポーツ新聞には、面白い言い回しが多い。

秋分の日、中日ドラゴンズが優勝か、という日は、
 『彼岸の中日、悲願の中日』

巨人が、盛岡のゲームで敗れ、首位と3差に開いた時は、
 『巨人、岩手で3差しぐれ』


一行が訴える面白さや、心を揺さぶる言葉。
ブログでも、それは相通ずるものがありそうだ。

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2 コメント

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Unknown (通りすがり)
2010-05-13 02:55:31
どうも唐突に失礼します。
1980年代の西武百貨店のキャッチコピーである
「ひとの、引力」(正しくは「ひとは、引力」です)と
「ひとの、幸」は糸井重里さんが書いたものではありません。
資生堂・アクテアハートの「美しい50代がふえると、日本は変わると思う」や
トヨタ・プリウスの「21世紀に間にあいました」などの
コピーを書かれた岩崎俊一さんが書かれたものです。
詳しくは東京コピーライターズクラブのHP(http://www.tcc.gr.jp/index_main.html)
”コピーライター名”の項目に「岩崎俊一」と打ち込んで検索してみてください。
糸井さんの作ではなく、岩崎さんの作だということが判明するだろうと思います
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ありがとうございました (カノン)
2010-05-29 17:08:31
>通りすがりさん

まず、お返事が大変遅くなったことをお詫び申し上げます

HPを見させていただきました。
本当に、糸井氏の作ではなかったのですね!
ずっと、西武=糸井重里と思い込んでいました。

岩崎氏のコピーも、センスがあって良いですね。
その後もずっと、西武百貨店の作だったとは知りませんでした。
本当にありがとうございました。
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