シャープ & ふらっと

半音上がって半音下がる。 それが楽しい、美しい。
思ったこと、感じたことはナチュラルに。  writer カノン

センバツ開会式を見る

2015-03-21 20:47:28 | スポーツ大好き
今日開幕の、第87回センバツ高校野球大会。
甲子園に開会式を見に行った。

夏の大会の開会式は見に行った事がある。
阪神タイガースの試合も見た。
しかし、センバツは一度もなかった。
念願の、春の甲子園の観戦だ。


春の開会式は、夏とは違う趣きがある。
プラカードを持つのはその学校の生徒。
なので、マネージャーの子たちも晴舞台だ。
今年は、男子の先導が多かったと思う。

プラカードの校名は筆書きだ。
全国高校書道大会の、優秀高の生徒が書いたものだ。

国歌斉唱。
全日本学生音楽コンクール高校の部、優勝の女子高生。
今年は、東京・帝京大高の足立歌音さん。
毎日、声楽のレッスンを受けているという。
響きのある独唱で、スタンドのあちこちから、
『すごいなぁ』という声が聞かれる。

歌い終わって、笑顔で下がる足立さん。
いつかプロのオペラ歌手となって、
私も聞きに行く時があるかもしれない。
そんな予感がした。


ここから選手は、内野に向かって行進。
仕掛け花火と共に、出場校の旗が下がる。
が、奈良大付だけ巻き付いて下がらなかった。
この仕掛け花火だけは、もうひと工夫必要ではと思う。
カラの棒が落ちたまま式は進むし、少し残念だ。


選手宣誓は、各校の主将が旗を持って集まり、
宣誓の選手を囲む形だ。
敦賀気比高の篠原主将の宣誓。
近年、長い文を朗読のように宣誓するが、
篠原主将は、ちょうど良い長さだったし、
丁寧な宣誓で素晴らしかったと思う。

そして、大会歌の「今ありて」。
阿久悠・谷村新司によるこの歌は胸に響く。
神戸山手女子高校の合唱だが、
同校の生徒は、開会式の最後のこの歌を歌う為に、
二時間近く立っていた。
しかし、同校の黒に近いセーラー服の列は、
ずっと春の開会式を華やかに、
そして厳粛に彩っていた。

式が終わり選手退場は駆け足だ。
夏の、行進曲に合わせての退場と違う。
この駆け足も、春の開会式独特のエンディングだ。

司会進行も、放送コンクール優勝の女子高生が務める。
ただ、こちらは夏も共通だ。

やはり、そう思って見るからかもしれないが、
春の開会式は、音楽と女子が彩っている。
明らかに、夏とは違う雰囲気を持つ。


そのあと、球場の周りを歩いてみる。
第一試合、九州学院と八戸学院光星の選手・応援団、
さらに、大役を終えた神戸山手女子高の生徒などが入り組み、
ごった返している。

焼き鳥やカレーの匂い。
売り子の声。
アルプスの応援団の歓声。

42000人が見つめた開会式。
甲子園から、春はやってきた。

4年前のあの日、東京で。

2015-03-11 19:46:08 | 世の中あれこれ
東日本大震災から4年経った。

あの日は、東京・江東区の仕事場にいた。
建物の一部に亀裂が入り、
会社に居残るのは危険ということで、
全員帰宅を命ぜられた。

私はとにかく東京駅に向かった。
東京駅なら列車の情報も入るだろう。
公衆電話も多いし、
おそらく一晩中開放されるはずだ。
広い構内の地下通路にいれば寒くない。
そう考えたのだ。

東京駅まで歩いて2時間。
しかし、その間色々な人間を見た。


とにかくタクシーをつかまえようとする人。
明らかに客が乗っているのに、窓を叩く。
空車に出会う確率はゼロに近かったが、
このような行為もいかがなものか。

門前仲町では、店先に止めてあった自転車を盗み、
そのまま走り去ろうとしていた若い男がいた。
誰もが、自転車があればと考える。
しかし、盗む人間がいるとは・・。
この男は、すぐに店の人と通行人に囲まれ、
自転車を置いて走って逃げた。

とりあえず夕飯をと思う。
が、電気やガス、仕入がストップし、
早々に閉店した店も多かった。
マックも、店員の女の子が『閉店させて頂きます』と叫んでいる。

そんな中、立ち食いそば店が開いていた。
こちらも店員が
『そばは出来ますが、釜が使えないのでご飯類は出来ません』
と、声を枯らしている。
私は、こういう時はあるものだけで我慢と考え、
かけそば一杯だけ注文する。
すぐに出てきた。

が、それでもいろんな注文をする人が後を絶たない。
「定食ぐらい出来ないの?」
「食券の販売機はご飯あるじゃない」
「出せるもの書いて貼れよ」

店員だって、未曾有の地震で混乱している。
それでもハッキリと、作れるものと作れないものを、
大声で案内しているのに。
店員は、こういう客の応対に追われ、
肝心な蕎麦を作れなくなっていた。

東京駅前で、私に思いきりぶつかった人。
何をそんなに慌てて急いでるんですか?
暗くなり、大勢の人でごった返している中、
やたら走り回っている人を大勢見た。
こういう時こそ、冷静でいないとと思う。

駅では、通路にしゃがむ女性を、
明らかに盗撮しているような男もいた。


でも、優しさにもたくさん触れた。
運転再開して、激混みの大江戸線では、
気分を悪くする人が続出した。
そんな中、乗客が声を掛け合って駅員を呼んだり、
手を貸す人もいた。

そして、階段や通路に座る人が大勢いたが、
必ず、人が一人分歩けるスペースを空けている。
これは、のちに外国人が絶賛したという。

東京駅のテレビで、東北の状況を初めて知る。
こちらも帰れるアテがない人ばかりだったが、
「気の毒に」「可哀想」という声があちこちから聞こえる。
大半の人は、自分達の状況をわきまえていたと思うし、
日本人の協調や助け合いの心が、滲み出ていたと思っている。

人の性格や本性は、大災害の時に出るのだろう。
でも、命があっただけでも幸せなのだ。
あれから4年。
思い出せるという事は、生きている事他ならない。
命や人との絆を粗末にしてはいけない。

中国の地名を覚える

2015-03-08 12:21:44 | 日常から
物流業のパートに出て6年たったが、
ここで、ちょっとした壁に突き当たった。

これまでは、日本国内への発送が担当だった。
日本地理は、かなり自信を持っている私。
市町村名はもちろんのこと、
東京都内なら、細かな地名もほとんど知っている。

しかし、今年から海外宛ての担当が多くなった。
国内も受け持つが、海外便に回される事が増えたのだ。
海外宛ては特に、中国が多い。
短時間で荷物の宛先を読んで、分ける作業。

最初は、それほど難しく考えていなかった。
省(日本でいう都道府県)ごとに分けて、
省が書いてなければ、市の名前で。
日本と変わらない気でいた。


しかし、北京や上海、大連といった区分に対して、
隣接する省や市を覚えるのが意外に厄介だった。
中国の省は22しかないが、
その下の、市だか何だかわからない表記が難しいのだ。
『沈阻』は瀋陽。
瀋陽出身の友人がいたのに、すぐに解らなかった。

いや、若い頃だったら覚えていただろう。
実際に、中学生の時アメリカの州の名を全部覚えた。
それが今役立って、アメリカ宛ての作業は早いのだ。
でも中国は、じっくり地図も見た事がなかった。

中国からの観光客が激増している今、
中国宛ての、あるいは中国からの荷物が非常に多い。
これを機に、中国の地図を用意して覚えるつもりだ。
省と市の名を知っているだけで、断然違う。
早速始めよう。