AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

I'M ONLY SLEEPING

2011年11月16日 | 本わか図書室
片山恭一という作家の『ジョン・レノンを信じるな 青盤』という著書をブックオフの105円コーナーで見つけて読んだ。
別にこの作家のファンというわけでもなければ(どうやら『世界の中心で愛をさけぶ』の著者らしい)、私が特別ジョン・レノン好きだからというわけでもない。
ブックオフの割引券を消化しなければならなかったのと、クトゥルー本を切らしていたためだ。
あとタイトルが洒落てて、作者のあとがきをボーナストラック、解説をライナーノーツとしているところが遊び心が垣間見れてちょっとおもしろそうかなと思ったのがある。

本書はいわゆる青春小説(だから青盤なのかな)で、クトゥルー本と違って会話文も多く、ポップで読みやすい。
夢の中に度々故ジョン・レノンが現れ、問答を繰り広げるうちに自分の生き方に迷い出すロック好きの大学生の話。
正直青春小説というものには昔からあまり関心がなく、別に生活に困ってなさそうな充実した大学生活を送ってるやつの青春記をこの年で読まさされてもなんかめんどくせぇなって。
オッサンの私からしたら、「クソガキが何をウジウジ言うとんのや。四の五のいわずスラッシュメタルでも聴けや!」っていう感じ。
ただ、時代背景的にまだスラッシュメタルは出現してなかったかも。

あと、ビートルズ信者とか、ジョン・レノン信者という人種もなんとなく苦手で、この主人公のビートルズ論、ジョン・レノン論にも別にピンとくるものもなかったし、ひとりのアーティストが死んだからって私生活がこうも左右されるという感覚が理解できない。
まぁビートルズ作品はそれなりに聴いているし、“I AM THE WALRUS”とか“I'M ONLY SLEEPING”とか“RUN FOR YOUR LIFE”など、結構ジョン・レノンが気だるく歌う曲が好きだったりする。
自分は音楽にあまりメッセージ性を求めないし、音楽が世界を変えるとも思わない。
だからアーティストの思想や私生活にまで自分の理想を求めたりもしない。たしかにその言動とかに多少の影響は受けるが、いい楽曲を提供してくれればそれでいいのである。

ジョン・レノンを撃った男が、警官が駆けつけたときJ・D・サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』を読んでいたというのはなんとなく知っていたが、その日のジョンの足取りや、現場状況までは知らなかったので、本書であの日のことを詳しく知ることができたのはまぁよかった。




今日の1曲:『I'm Only Sleeping(STEREO REMASTER)』 / The Beatles
コメント (2)
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