AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

キキコレ

2012年04月26日 | プログレッシヴ草稿
先日の予定外のイエスライブ終了後、物販にえらいオヤジ臭漂う人だかりができていて、何かと思ったら新星堂がとっくに品切れ状態にあったと思われたイエスの紙ジャケSHM-CDシリーズ(こいつらがストックしてたのか、再プレスしたのか)を特典ポストカード付で売りさばいとるではないか!
まぁでも代表作2枚の音源は所持しているので、にわかの私には関係ないやいと思っていたのだが、今じゃ入手困難な紙ジャケリマスターホンマにいらんのかい?という、押さえ難い誘惑に気持ちがモラホラと騒ぎだし、気づいたらラス一になっていた5thアルバム『危機』を手に掴んでいたのであった。

つーわけで、今回で『危機』は4枚目。まさにキキキキキキキキーーー!!って感じ
中古で買った旧規格盤、ジャンク屋で見つけたアナログ盤、今は亡きWAVEで正規の値段で買ったデジパックリマスター、そして紙ジャケSHM-CD。
今回の紙ジャケ盤は、当時の表裏エンボス加工を再現した英国E式見開き特殊仕様となっており、このザラザラした手触りと、当時のLPの帯を再現したカタカナのイエスロゴに思わず心トキメいちゃう

ストレンジデイズ刊行の『イエス本』はほとんどジャケ買いだ。


プログレ聴き始めの高校生の頃、最初このアルバムを鑑賞したときは「なんかせわしないゴチャゴチャとした音楽やなぁ」と、しばらくは当惑するばかりであったが、聴けば聴くほどこの驚異的なイエスサウンドの深みにはまっていった。
ロジャー・ディーン描くこの緑を基調とした幻想的なグラデーション画をまさに具現化したかのような壮大なスケールと、アンダーソン、ブラッフォード、スクワイア、ウェイクマン、ハウという黄金期メンバーだからこそ到達しえた完成度の高さ。この各メンバーの目くるめく技のぶつかりあい、せめぎ合いに何度陶酔したことか!

尋常じゃないくらい格パートの自己主張が激しい音楽で、ここまで絶妙な音世界を創造しえた作品はそうあるものではない。大仰かつスリリング。しかしムダというものが一切感じられない、全3曲という大作主義の象徴のようなプログレモンスターアルバム。
アナログではA面全部を占める18分に及ぶ超大作の“危機”は4つのパートで構成され、地殻変動のごとき劇的な流れで展開していき、特に3パート目“盛衰”でのリック・ウェイクマン奏でるスリリングなキーボードソロはプログレ史上に残る名演!!
今回のイエスライブでも演奏されたアコースティッキーな#2“同士”も、アンダーソンの牧歌的な歌唱が秀逸で、中盤のウェイクマンの代名詞的な印象深いキーボードの音色は、後のプログレキーボーディストに多大なる影響を与えたのではないかと。
ラストの“SIBERIAN KHATRU”も、前作収録の“燃える朝焼け”に勝るとも劣らない(個人的には“朝焼け”より好き)スリリングな名曲であり、イントロの激しく切り込むハウのカッティングから、ラストの変則的コーラス技にいたるまで、息もつかせぬ尋常ならざるスリリングさにドーパミンがほとばしること必至。
今回のライブで演奏されなかったのが返す返すも残念であった。




今日の1曲:『Siberian Khatru』/ YES
コメント
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