AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

聖なる館

2012年12月25日 | ♪音楽総合♪
今年のサンタさんからのプレゼントは、なんか飛行船の模型かな?と思って箱を開けてみると、じーさん達がバンドで演奏している録音CDと映像のDVDだった。

06年に亡くなったアトランティック・レコーズの創始者アーメット・アーティガンの追悼を名目とした、07年イギリスの02アリーナで行われたツェッペリンの再結成ライブの模様を丸々収録した、まさに『祭典の日 ~CELEBRATION DAY~(奇跡のライヴ)』と呼ぶに相応しい豪華作品である(ただし、“祭典の日”は演奏されてない)。
まぁ実はライブが行われた当時も、本作品のリリースが決定した時も、さして注目はしてなかった。いや、だって過去の2度に渡る再結成ライブもあまり評判がよろしくなかったし、まともに演奏できてるのか甚だ怪しかったからだ。
ただ、先月購読したレコード・コレクターズに本作の記事が載っていて、10枚の作品から選び抜かれた、まさに「ベスト・オブ・ベスト」というべき珠玉のセットリストを見て興味をそそられたのと、ツレが買った現物を見せられて所有願望がモラホラと疼きだしたのであった。



今回注目に値したのが“FOR YOUR LIFE”が演奏されていたこと。実際ライブで演るのは初めてらしく、これにはメンバーたちが、ただファンを喜ばせるためだけのナツメロ大会には終わらせないぜ!という、確かな意気込みが感じとれた。
正直前半は、手探り気味というか、演奏に不安定さが見られ、鑑賞するのに少し集中力を欠いたが、“NO QUARTER”あたりでグっと引き締まってきて、そっからはもう映像に惹き込まれる一方であった。個人的には“貴方を愛しつづけて”で完全にツェッペリンマジックにかかった感がある。

ロバート・プラントは、そりゃ高音域のトーンは出せていないんだが、そんなことは今に始まったことじゃないし、むしろ70年代前半からの声質をほぼ維持できてるといってもいいんじゃないかな。
ジミー・ペイジは、もう全編に渡り“見せ場”ともいうべき熟練されたギター技を繰り出しており「なんだ、この人今でもちゃんとギター弾けるんじゃないか」と惚れ直してしまった。“死にかけて”におけるスライド奏法、“天国の階段”でのダブルネックギター、“幻惑されて”でのボウイング奏法(弓で掻き鳴らすあれね)、“胸いっぱいの愛を”でのテルミン技と、出し惜しみなしといった感じだ。これらの技を映像でみるにつけ、やっぱジミーのアレンジャーたる凄さを改めて痛感させられるのであった。
そしてジョン・ポール・ジョーンズの鍵盤を弾きもってのペダルベースも、ツェッペリンライヴの見所のひとつであろう。彼の卓越した演出効果が、ツェッペリンの楽曲に壮大なまでの宇宙的拡がりをもたらしていることが、この映像で実感できる。
親父ジョンのDNAを受け継ぐ息子のジェイソン・ボーナムも大健闘しており、気後れを感じさぬ堂々たるプレイには拍手を送りたい。“KASHMIR”における3人との一体感は見事であった。

いや、大学生の時見たCINNAMONのライブ以来の興奮を覚えてしまった。
伊藤政則氏の隣りでこのライブを観戦してたというエリカ様がほんま羨ましい!

ボーナスDVDだが、シェパートン・スタジオでのリハーサル模様を、固定カメラで遠目から16曲丸々撮ってるだけで、巨大LEDモニターに映し出された映像をノーカットで見たいという奇特な方以外は、無理してデラックス版の方を買う必要はないかと。
CD音源の方は、また私にとってオマケみたいな長物になってしまいそうである。

TRAILER Japan


今日の1曲:『MISTY MOUNTAIN HOP』/ LED ZEPPELIN
コメント
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