年末休みこの3日間は大そうじもはかどらず、近所のコーヒーハウス(あるいはマクド)に行ってクトゥルー神話を読み耽って、冒瀆的かつ優雅な時間を過ごしております。
現在私が熟読ぢでいるのは『ゾス神話群』。
スティーリー・ダンをBGMに(アルバムはもちろん『幻想の魔天楼』)このゾス神話群と、サンマルクカフェのベトナム珈琲という組み合わせは、なかなか意外と合うんですよ。
で、なぜ私が今年の秋頃角川から刊行された禁断の書物、リン・カーター編纂によるこの『クトゥルーの子供たち』を『ゾス神話群』と呼称するのかというと、それは邦題があまりにもしょーもないからだ。
「子供たち」はないだろ、「子供たち」は!あまりにもかわいいやんけ!
せめて「落とし子」という言葉を使ってほしかった。
いやまぁ確かに、本書は<旧支配者>の一邪神<クトゥルー>が、ゾスと呼ばれる場所でイダ=ヤーという存在と交わり産み落とした子供たち三柱<ガタノソア>、<イソグサ>、<ゾス=オムモグ>に焦点を当てた一連の編纂集であるから、『クトゥルーの子供たち』って邦題は妥当かと思われる。
しかし、私の部屋の冒瀆的な蔵書を収めた書架に並べるには、もっと『エイボンの書』だの、『グラーキの黙示録』だの、『ハナモゲラ経典』といった厳かで学術的なタイトルの方が稀覯本的雰囲気が出るじゃないですか。
ま、クトゥルー神話布教促進のためには、“クトゥルー”って言葉をタイトルに盛り込みたかったっていう企画側の気持ちもわからんではないが、なんか暗黒神話の気品が下がる感じがして個人的には好みではない。
ちなみに原題は『THE TERROR OUT OF TIME and OTHER』(超時間の恐怖)って、このタイトルもどうかと思う。
ま、これはラヴクラフトの作品『超時間の影』を文字(パロ)ったものであるのは明白ですわな。
結局リン・カーターってのは、模倣作家に過ぎんのですよ。ただのクトゥルーマニアっていうか。
尊敬する作家へのオマージュとかは物語の中で存分にやってもいいけど、タイトルはもちっとセンスいいやつにして!!
ストーリー性について言えば、クトゥルーものとしてはごくありふれた平凡なもので、好奇心旺盛な教授が禁断の書物を読んで邪神の復活の予兆にあたふたして発狂!(というか狂人扱いされて精神病院送り)ってのがだいたいのパターン。私もそろそろこういった展開にはいい加減飽き飽きしてきている。
ただ、このリン・カーターって人は、設定マニアともいうべき人物で、ラヴクラフトやオーガスト・ダーレスの意思を引き継ぎつつ、クトゥルー神話体系に実に事細かい設定を施している。
この『クトゥルーの子供たち』はいわば「クトゥルー神話辞典」の様相を呈しており、暗黒神話にまつわるおそるべき教義、膨大なる書物の数々についてこれでもかといわんばかりに言及されている。
で、日本の翻訳家さんや編集者さんたちが神話的用語について丁寧に事細かい注釈を付けて下さっていて、それがまた非常に私の不埒な冒瀆心を楽しませてくれた。
本書の帯にも、その慄然たる暗黒用語の数々がクレジットされてある。
巻末には暗黒神話年表まで!!
この物語は、ハロルド・ハドリー・コープランド教授が中央アジア、ツァン高原地帯にある墳墓から持ち帰ったという、不穏当で議論の余地がある『ザントゥー石版』から抜粋された、現代の人類誕生以前に海に没したムー大陸で暗躍した、<深淵の忌まわしきもの>イソグサの敬虔な信徒ザントゥーの神話的な冒険譚から始まる。
そして、サンボーン研究所に収められているコープランド・コレクションのひとつ、<ポナペの小像>とよばれる翡翠細工の彫刻品にまつわる一連の怪事件。
この邪神の似姿を象ったと言われる(イソグサ、あるいはゾス=オムモグか?)我々人類を破滅に追いやりかねない不吉な翡翠の小像は破壊されねばならず、その像を安全に破壊するための儀式が、ミスカトニック大学に所蔵されているアルハザードの禁断の『ネクロノミコン』に記されているという。
この『ゾス神話群』には、ときに『黒の書』と呼ばれる『無名祭祀書』におけるフォン・ユンツトの論述 ― <大いなる古きものども>の家系と系譜についてのうんざりさせられるほどの詳細な説明、及び旧神による<大いなる古きものども>の追放や投獄についての詳しい解説まで掲載されていて、その膨大な情報量には読んでいてマジで発狂しそうになる。
このあまりにも冒瀆的で凄まじい書物を読み終えた頃には、私もあのスティーヴンスン・ブレイン博士のように毎夜クトゥルーの落とし子たちの悪夢にうなされることになるであろうか?
そして、どこからともなく聞こえてくる亜人間たちの何やら地獄めいた、ブツブツいう「いだ=やあ いそぐさ くとぅるう なぐ」なる連祷の幻聴に悩まされぬよう、最近は常にiPhoneのBGMで耳を塞ぐようにしている。
その連祷こそは、<イソグサ>や<ゾス=オムモグ>に仕えているという、怪物的な長蟲めいた存在ユッギャを讃える歌、『ユッギャ賛歌』にほかならないのだ!
私は頭がイカれたか、イカれかけている。
イカれた莫迦なコープランドの畜生め!『クトゥルーの子供たち』ってなんやねん!『イソグサと愉快な仲間たち』ってなんやねん!
莫迦めが!てゆーかオリックス劇場ってどこですか!?おい、聞いてるのか?!
こ、殺せぇぇぇぇ~~、ウォルター・ベッカー・・・メガ・ペッカーを殺せぇぇぇ~~~~~!!!
神よ!私は見た!
ユッケを・・・・・ユッケを見たんだ!!
ん?これは、2年前のなんばHatchで観たUK来日公演での話だったか・・・
どうも頭が混乱してて、ゴチャゴチャになっている。
今日の1曲:『最後の無法者』/ STEELY DAN
現在私が熟読ぢでいるのは『ゾス神話群』。
スティーリー・ダンをBGMに(アルバムはもちろん『幻想の魔天楼』)このゾス神話群と、サンマルクカフェのベトナム珈琲という組み合わせは、なかなか意外と合うんですよ。
で、なぜ私が今年の秋頃角川から刊行された禁断の書物、リン・カーター編纂によるこの『クトゥルーの子供たち』を『ゾス神話群』と呼称するのかというと、それは邦題があまりにもしょーもないからだ。
「子供たち」はないだろ、「子供たち」は!あまりにもかわいいやんけ!
せめて「落とし子」という言葉を使ってほしかった。
いやまぁ確かに、本書は<旧支配者>の一邪神<クトゥルー>が、ゾスと呼ばれる場所でイダ=ヤーという存在と交わり産み落とした子供たち三柱<ガタノソア>、<イソグサ>、<ゾス=オムモグ>に焦点を当てた一連の編纂集であるから、『クトゥルーの子供たち』って邦題は妥当かと思われる。
しかし、私の部屋の冒瀆的な蔵書を収めた書架に並べるには、もっと『エイボンの書』だの、『グラーキの黙示録』だの、『ハナモゲラ経典』といった厳かで学術的なタイトルの方が稀覯本的雰囲気が出るじゃないですか。
ま、クトゥルー神話布教促進のためには、“クトゥルー”って言葉をタイトルに盛り込みたかったっていう企画側の気持ちもわからんではないが、なんか暗黒神話の気品が下がる感じがして個人的には好みではない。
ちなみに原題は『THE TERROR OUT OF TIME and OTHER』(超時間の恐怖)って、このタイトルもどうかと思う。
ま、これはラヴクラフトの作品『超時間の影』を文字(パロ)ったものであるのは明白ですわな。
結局リン・カーターってのは、模倣作家に過ぎんのですよ。ただのクトゥルーマニアっていうか。
尊敬する作家へのオマージュとかは物語の中で存分にやってもいいけど、タイトルはもちっとセンスいいやつにして!!
ストーリー性について言えば、クトゥルーものとしてはごくありふれた平凡なもので、好奇心旺盛な教授が禁断の書物を読んで邪神の復活の予兆にあたふたして発狂!(というか狂人扱いされて精神病院送り)ってのがだいたいのパターン。私もそろそろこういった展開にはいい加減飽き飽きしてきている。
ただ、このリン・カーターって人は、設定マニアともいうべき人物で、ラヴクラフトやオーガスト・ダーレスの意思を引き継ぎつつ、クトゥルー神話体系に実に事細かい設定を施している。
この『クトゥルーの子供たち』はいわば「クトゥルー神話辞典」の様相を呈しており、暗黒神話にまつわるおそるべき教義、膨大なる書物の数々についてこれでもかといわんばかりに言及されている。
で、日本の翻訳家さんや編集者さんたちが神話的用語について丁寧に事細かい注釈を付けて下さっていて、それがまた非常に私の不埒な冒瀆心を楽しませてくれた。
本書の帯にも、その慄然たる暗黒用語の数々がクレジットされてある。
巻末には暗黒神話年表まで!!
この物語は、ハロルド・ハドリー・コープランド教授が中央アジア、ツァン高原地帯にある墳墓から持ち帰ったという、不穏当で議論の余地がある『ザントゥー石版』から抜粋された、現代の人類誕生以前に海に没したムー大陸で暗躍した、<深淵の忌まわしきもの>イソグサの敬虔な信徒ザントゥーの神話的な冒険譚から始まる。
そして、サンボーン研究所に収められているコープランド・コレクションのひとつ、<ポナペの小像>とよばれる翡翠細工の彫刻品にまつわる一連の怪事件。
この邪神の似姿を象ったと言われる(イソグサ、あるいはゾス=オムモグか?)我々人類を破滅に追いやりかねない不吉な翡翠の小像は破壊されねばならず、その像を安全に破壊するための儀式が、ミスカトニック大学に所蔵されているアルハザードの禁断の『ネクロノミコン』に記されているという。
この『ゾス神話群』には、ときに『黒の書』と呼ばれる『無名祭祀書』におけるフォン・ユンツトの論述 ― <大いなる古きものども>の家系と系譜についてのうんざりさせられるほどの詳細な説明、及び旧神による<大いなる古きものども>の追放や投獄についての詳しい解説まで掲載されていて、その膨大な情報量には読んでいてマジで発狂しそうになる。
このあまりにも冒瀆的で凄まじい書物を読み終えた頃には、私もあのスティーヴンスン・ブレイン博士のように毎夜クトゥルーの落とし子たちの悪夢にうなされることになるであろうか?
そして、どこからともなく聞こえてくる亜人間たちの何やら地獄めいた、ブツブツいう「いだ=やあ いそぐさ くとぅるう なぐ」なる連祷の幻聴に悩まされぬよう、最近は常にiPhoneのBGMで耳を塞ぐようにしている。
その連祷こそは、<イソグサ>や<ゾス=オムモグ>に仕えているという、怪物的な長蟲めいた存在ユッギャを讃える歌、『ユッギャ賛歌』にほかならないのだ!
私は頭がイカれたか、イカれかけている。
イカれた莫迦なコープランドの畜生め!『クトゥルーの子供たち』ってなんやねん!『イソグサと愉快な仲間たち』ってなんやねん!
莫迦めが!てゆーかオリックス劇場ってどこですか!?おい、聞いてるのか?!
こ、殺せぇぇぇぇ~~、ウォルター・ベッカー・・・メガ・ペッカーを殺せぇぇぇ~~~~~!!!
神よ!私は見た!
ユッケを・・・・・ユッケを見たんだ!!
ん?これは、2年前のなんばHatchで観たUK来日公演での話だったか・・・
どうも頭が混乱してて、ゴチャゴチャになっている。
今日の1曲:『最後の無法者』/ STEELY DAN