AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ナルオヤジ

2016年01月24日 | ♪音楽総合♪
デヴィッド・ボウイの年始の突然の訃報は、今まで彼の音楽をほとんど通ってこなかった私にとっても、ちょっとビックリクリクリなニュースだった。
知ったのは11日NHKの21:00のトップニュースでだった。

私の周りでは、あまり年齢差のない姉を含め、ボウイを聴いてる者がほとんどいなく、まぁこれは世代的なものなんだろう。
かく言う私はこれまでの人生の中で、3度ボウイに関心を持ったことがある。

まずは幼少の頃のMTV全盛期時代。
「Blue Jean」のPVがオンエアされまくってて(あとCMソングも)、その時初めてデヴィッド・ボウイの名前を耳にした。

David Bowie - Blue Jean


まぁ小学生の頃だからして、この異様なナルシス映像には目を見張ったものの、ちょっとダンディすぎるボウイの歌い方とグラムロック然とした音楽性は、私の趣味とするところではなく、音源を入手するまでに至ることはなかった。
ただ、その存在感は絶大なもので、その頃は一風堂、沢田健二、「い・け・な・い・ルージュマジック」の忌野清志郎&坂本龍一、ボーイ・ジョージなど、女性のように自分の顔に化粧をほどこしていたオッサンがお茶の間を席巻していた時代。
それを考えると、デヴィッド・ボウイのヴィジュアルの衝撃と影響力ってのは、絶大なものがあったのであるなと。
そのナルシスト感は、後の日本におけるヴィジュアル系バンドの台頭に繋がっていき、挙句の果てにシャズナとかおかしなことになっていくわけだが。

「Blue Jean」を耳にしたちょうど同じ頃、金曜ロードショーかなんかで見た大島渚監督の映画『戦場のメリークリスマス』にビートたけし、坂本龍一などと共演した役者デヴィッド・ボウイの姿には強烈なインパクトを覚えたのを記憶している。
そもそも、ミュージシャンやコメディアンが主役級の演技をこなすということが衝撃だった。(まぁビートたけしに関してはたけちゃんマンやっていた頃なので、このシリアスな雰囲気の映画での存在感にはかなりの違和感を感じたが)
やっぱこの人はタダ者ではないんだと!




次にボウイに関心を持ったのは大学生の時。
これもまた映画キッカケなのであるが、私を震撼とさせた衝撃のサイコサスペンス映画『SEVEN』。
ラストの衝撃の結末の後、エンドロールのバックに流れるインダストリアルな音楽にビビっときたときだった。
エンドロールにデヴィッド・ボウイの名前がクレジットされてあって、なるほど、この苦手だったボウイの歌声でもこういった猟奇的なテーマソングの雰囲気にはもの凄くマッチしているんだなぁ~と。やっぱタダ者ではない!と。
そこでさっそくサントラをレンタルしたんだが、このボウイのエンディングテーマは(大人の事情か)収録されてなかったという。

David Bowie - The Heart's Filthy Lesson (Seven movie video)



デヴィッド・ボウイはマンガ界からも注目されていた。

和田ラヂヲ先生著『ロッキン・ラヂヲ』(『ROCKIN' ON』連載)より。



なんと!石森章太郎先生までもが、デヴィッド・ボウイのマンガを描いていた。



そして、ようやく私がボウイの音源を初めて入手したのが約二年前。
前作『The Next Day Extra』。



リリース当初からけっこう評判はよかったが、私なんかがどういう風の吹きまわしでボウイの作品なんかに手を出したのかというと、「Love Is Lost」のラップ音をフィーチャーしたちょっとアンビエントなエレクトロミックスヴァージョンの方をYOUTUBEで聴いて、これはけっこうサウンドの遊びがきいていてボウイ苦手な私でも楽しめるんじゃないかと。
で、「Love Is Lost」のエレクトロミックスは後にリリースされたエクストラディスクやDVDなどゴチャゴチャと付属したExtra Boxの方にしか収録されてないということで、すこし高値の『Extra』を思い切って購入した次第なのであるが、わりとオーソドックな感じの曲中心でそうでもなかったかなと。
ボウイの歌声に関しては、センチメンタルな部分はまだまだ苦手意識が否めなかったものの、シブさという観点ではなかなか楽しめる作品であった。
『Extra』の方に収録されてた「Born In The UFO」ってのは、ブルース・スプリングスティーンを茶化してるのか、マジなのか、多少の戸惑いも感じたが、最終的に思ったのは、やっぱこの人はナルだなぁということと、タダ者ではないなと。

Love Is Lost (Hello Steve Reich Mix by James Murphy for the DFA)


今日の1曲:『Love Is Lost』/ David Bowie
コメント
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