赤目四十八滝巡りで大理石のようになり果てた重い足を引きずって次に向かった先は、ひとつ先の名張駅。
どうしてこのような辺鄙な処に向かったのかと言うと、それは江戸川乱歩先生に会いに行ったからにほかならない。
ハハ、滝巡りなどはついでのことだったのだよ。
そう、ここ三重県名張市は、かの猟奇探偵作家の江戸川乱歩先生がお生まれになった地。
つまり、この地に乱歩先生の白昼夢のような猟奇のルーツが隠されているってわけだ。
愛読者ならここを訪れないでどおする!
と、豪語してみたものの、私も実は最初はそれほど乗り気じゃなかった。
この地を探索した人(これがことごとくそれほど乱歩ファンでない人)のブログなどを参照に、名張の乱歩スポットをリサーチしていたのだが、あまりにも情報が乏しいのだ。
というか、何もなさそうな雰囲気なのだ。
まぁゆうたら生まれた地というだけで、乱歩先生自身ここで過ごした思い出は全然記憶に残ってなくて、先生にとっては「見知らぬふるさと」だったわけであります。
だから名張まで行ってあまりにもショボかったらあれなんで、今回むりくり滝巡りツアーを組み込んだわけである。
名張駅を降りて改札口を出ると、駅のすぐ真ん前に乱歩先生はたたずんでいた。
しかし、この名張という町はあまりといえば活気がない。
平日の3時過ぎってのもあったのだろうが、人がいなさすぎる。
駅前に一応乱歩像を立ててはいるが、その高名なる乱歩先生の名を借りて市民総出で町おこしをしようなどという野心は微塵も感じられなかった。
とにかく『江戸川乱歩生誕地碑』という記念碑がこの町のどこかに立っていると言うので、さっそく探索することに。
いちおうマップ画像を探偵手帳に保存してきたが、道が思いのほか入り組んでてわかりずらい。
なのでBDバッヂを来た道ごとに大量にばら撒かなくてはならないことになりそうだった。
どうやらここが街の中心部のようであるが、車はけっこう走ってるが人が全然歩いていない。
人が住んでいる気配すらない。
アーケード商店街の店の看板もボロボロで、その店名をとどめていないのがほとんど。
その荒びっぷりは、国から見捨てられた町といったところである。
ほんと人っ子ひとり歩いてない。もうほとんどゴーストタウン。
なんという心細さ・・・・・
私はまさに、見知らぬ惑星にひとり降り立ったストレンジャーの心情になっていた。
それにしても、さっきの余計な滝巡りで、あ、足が・・・足が・・・・
こ、この土蔵は・・・
乱歩先生が蝋燭灯して執筆作業にいそしんでいたという、あの土蔵でねべが?!
(乱歩先生が名張に住んでたのは生まれてから2年間だけです)
街灯二十面相を発見!
いくらやる気が感じられないとはいえ、こういうの見るとテンション上がってくるね。
案内看板を発見!もうすぐだ!
せやけど、どうも二十面相とアルセーヌ・ルパンをゴッチャにしてる節があるんよね。
まぁ一緒みたいなもんやけど。
第二の看板!もうちょいか?しっかしこれほんまわかりにくいわ。
最初見逃してだいぶ行きすぎてもてさっきの鳥居のとこ戻ってもーてたからな。
ついにきた!
ワー、なーんもあらへん広い空き地。
ほんまに民家の密集する路地裏にひっそりとある、なんや忘れ去られた広場って感じ。
たぶん本日(いや、今月?)の来訪者は私一人であろう。
まぁでも後ろの古家(多分誰も住んでへん)がいい味出してるじゃねぇか。
さて、どうしたものか。
とりあえず人間椅子Tに着替えて(誰に見られてる気配もなかったので)自撮りなどしてみた。
裏へまわると・・・・
オオ!乱歩先生のあのあまりにも有名な文言が!!
一応当時除幕式に参加したらしい乱歩先生と奥さんの写真も展示してあった。
広場のベンチに腰をおろししばらく足を休めながら、「ああ、俺はGWのさなか、何もないとわかっていて、なんでこんな広場にひとりで来たのだろう?まだ乱歩好き、あるいは人間椅子好きの彼女でもいれば同行してもらって乱歩デートなんて洒落たことができたのかもしれない。この広場で芋虫ゴ~ロゴロ遊びや人間椅子ゴッコなどという変態遊戯に興じれたかもしれない。
この数日間、中華食いに行ったり、シェフが狩猟した鹿の肉のパスタ食いに行ったり、島ヶ原の温泉行ったり、伊賀の忍者見たり、サンショウウオ見たり、滝巡りしたりしたけど、なにひとつとして心より面白いことはなかった。
うつし世はゆめ、よるの夢こそまことちゃん。
乱歩先生、私をあなたの想像した幻夢郷、パノラマ島に連れて行って下さい!」
などと、ひとり心の中でボヤきながら虚無感に耽った後、相変わらず人気のない町中の路地を重い足を引きずりながらトボトボ引き返していったのでした。
今日の1曲:『芋虫』/ 人間椅子
どうしてこのような辺鄙な処に向かったのかと言うと、それは江戸川乱歩先生に会いに行ったからにほかならない。
ハハ、滝巡りなどはついでのことだったのだよ。
そう、ここ三重県名張市は、かの猟奇探偵作家の江戸川乱歩先生がお生まれになった地。
つまり、この地に乱歩先生の白昼夢のような猟奇のルーツが隠されているってわけだ。
愛読者ならここを訪れないでどおする!
と、豪語してみたものの、私も実は最初はそれほど乗り気じゃなかった。
この地を探索した人(これがことごとくそれほど乱歩ファンでない人)のブログなどを参照に、名張の乱歩スポットをリサーチしていたのだが、あまりにも情報が乏しいのだ。
というか、何もなさそうな雰囲気なのだ。
まぁゆうたら生まれた地というだけで、乱歩先生自身ここで過ごした思い出は全然記憶に残ってなくて、先生にとっては「見知らぬふるさと」だったわけであります。
だから名張まで行ってあまりにもショボかったらあれなんで、今回むりくり滝巡りツアーを組み込んだわけである。
名張駅を降りて改札口を出ると、駅のすぐ真ん前に乱歩先生はたたずんでいた。
しかし、この名張という町はあまりといえば活気がない。
平日の3時過ぎってのもあったのだろうが、人がいなさすぎる。
駅前に一応乱歩像を立ててはいるが、その高名なる乱歩先生の名を借りて市民総出で町おこしをしようなどという野心は微塵も感じられなかった。
とにかく『江戸川乱歩生誕地碑』という記念碑がこの町のどこかに立っていると言うので、さっそく探索することに。
いちおうマップ画像を探偵手帳に保存してきたが、道が思いのほか入り組んでてわかりずらい。
なのでBDバッヂを来た道ごとに大量にばら撒かなくてはならないことになりそうだった。
どうやらここが街の中心部のようであるが、車はけっこう走ってるが人が全然歩いていない。
人が住んでいる気配すらない。
アーケード商店街の店の看板もボロボロで、その店名をとどめていないのがほとんど。
その荒びっぷりは、国から見捨てられた町といったところである。
ほんと人っ子ひとり歩いてない。もうほとんどゴーストタウン。
なんという心細さ・・・・・
私はまさに、見知らぬ惑星にひとり降り立ったストレンジャーの心情になっていた。
それにしても、さっきの余計な滝巡りで、あ、足が・・・足が・・・・
こ、この土蔵は・・・
乱歩先生が蝋燭灯して執筆作業にいそしんでいたという、あの土蔵でねべが?!
(乱歩先生が名張に住んでたのは生まれてから2年間だけです)
街灯二十面相を発見!
いくらやる気が感じられないとはいえ、こういうの見るとテンション上がってくるね。
案内看板を発見!もうすぐだ!
せやけど、どうも二十面相とアルセーヌ・ルパンをゴッチャにしてる節があるんよね。
まぁ一緒みたいなもんやけど。
第二の看板!もうちょいか?しっかしこれほんまわかりにくいわ。
最初見逃してだいぶ行きすぎてもてさっきの鳥居のとこ戻ってもーてたからな。
ついにきた!
ワー、なーんもあらへん広い空き地。
ほんまに民家の密集する路地裏にひっそりとある、なんや忘れ去られた広場って感じ。
たぶん本日(いや、今月?)の来訪者は私一人であろう。
まぁでも後ろの古家(多分誰も住んでへん)がいい味出してるじゃねぇか。
さて、どうしたものか。
とりあえず人間椅子Tに着替えて(誰に見られてる気配もなかったので)自撮りなどしてみた。
裏へまわると・・・・
オオ!乱歩先生のあのあまりにも有名な文言が!!
一応当時除幕式に参加したらしい乱歩先生と奥さんの写真も展示してあった。
広場のベンチに腰をおろししばらく足を休めながら、「ああ、俺はGWのさなか、何もないとわかっていて、なんでこんな広場にひとりで来たのだろう?まだ乱歩好き、あるいは人間椅子好きの彼女でもいれば同行してもらって乱歩デートなんて洒落たことができたのかもしれない。この広場で芋虫ゴ~ロゴロ遊びや人間椅子ゴッコなどという変態遊戯に興じれたかもしれない。
この数日間、中華食いに行ったり、シェフが狩猟した鹿の肉のパスタ食いに行ったり、島ヶ原の温泉行ったり、伊賀の忍者見たり、サンショウウオ見たり、滝巡りしたりしたけど、なにひとつとして心より面白いことはなかった。
うつし世はゆめ、よるの夢こそまことちゃん。
乱歩先生、私をあなたの想像した幻夢郷、パノラマ島に連れて行って下さい!」
などと、ひとり心の中でボヤきながら虚無感に耽った後、相変わらず人気のない町中の路地を重い足を引きずりながらトボトボ引き返していったのでした。
今日の1曲:『芋虫』/ 人間椅子