
正月、何気なしに新聞の広告欄を見やると、懐かしい、そしてどこかしら不吉な名前がふと私の目に飛び込んできた。
『ラヴクラフト全集別巻 下』
そう、あのおそるべきクトゥルー暗黒神話の創始者の著した禁断の書物である。
私がまだ浪人生の頃、敬愛して止まぬMORBID ANGELや人間椅子などの異形のバンドを聴くに及んで、この呪われし異端の音楽家達が歌詞の中でほのめかす何語ともつかぬ「イア・クチュル」や「クルルゥ・クルルゥ」などの呪文が頻出する冒涜的な音楽をより深めようと、受験勉強そっちのけでブックセンターや古書店にてラヴクラフト全集などを読み漁り、<クトゥルー神話体系>なるものの暗黒と幻想に満ちた宇宙的恐怖の深淵を垣間見ようと、日々冒瀆的修得に挑んでいた。
しかし、私は元来それほど読書家でもなく、読解力に乏しかったので、ただただこの難解極まりない表記の字面をボケ~と辿っているだけで、その書物に隠された膨大なる恐るべき宇宙の秘事や暗黒の物語が示す名状しがたきものどものイメージが殆ど頭に入ってこなかった。
ジョージ・ヘイ編の『魔道書ネクロノミコン』や『ク・リトル・リトル神話集』なども読んではみたが、そこに書かれてある内容は到底私の理解力の及ぶ範囲のものではなかった。
それから長い歳月の間、私はクトゥルー神話からは遠ざかり、平々凡々な日常生活を営んでおったのですが、今年の正月の新聞の広告欄の“ラヴクラフト”という不吉なる名前を見た瞬間、再び私の心の奥底に封印されていたはずのどす黒い邪な好奇心が沸々と蠢きだしたのである!!
その日から私はこの数週間の内にミスカトニック大学付属図書館にて・・・いや、近所の本屋さんでクトゥルー神話関連の書物を4冊も購入し、寝ても覚めてもこの古き神々と異形のものどもの犇く名状しがたき世界に没頭するあまり、朝も起きれないでいる。

ああ、私はまたしても人類が決して触れてはならない外宇宙に通ずる禁断の扉を開いてしまったのだ・・・
イア!ヨグ・ソトト!!
そもそもクトゥルー神話体系とは何か?
これから私が述べていこうとしてる事柄が、ただの精神錯乱者の世迷い事と一笑に付される前に、以下のこの神話に関する“教義”を読者諸氏に説明しておかねばなりますまい。
「人類は地球の唯一の支配種族ではなかった!!」
私たち人類が出現するよりも遥か以前の超太古、原初の地球には外宇宙から飛来した異形の存在たちが君臨していた。世界各地の神話や伝説に語り伝えられる悪魔、妖怪、怪物のような姿をした原始的な神々などは、かれら“旧支配者”たちの似姿なのだ。
混沌を支配する盲目にして痴愚の神アザトース、一つにして全てのものヨグ=ソトース、海底の都ルルイエに眠る大いなるクトゥルー、神々の使者にして闇に吼える者ナイアルラトホテップ、名状しがたきものハスター、千の仔を孕む森の黒山羊シュブ=ニグラスなど。
星辰の移り変わりと、宇宙全体を巻き込む大いなる戦いによって、“旧支配者”は地上から姿を消したが、いまなお地底や深海、異次元空間に潜んで、星辰が正しい位置に戻るその復権の機会を虎視眈々と窺っているのである。
そして“旧支配者”の送る邪悪な波動に導かれ、アラビアの狂詩人アブドゥル・アルハザードが著した『ネクロノミコン』をはじめとする魔道書に記された秘法を用いて異界の扉をひらき、かれらと関係を結ぼうとする妖術師や邪悪な宗教組織も、古来、後を絶たないのだ・・・。」
“それ”は確かにいる!!今にも“それ”は旧神の封印を破って復活を遂げようとしている・・・
イア!!ハナモゲラ!!
今日の1曲:『全ての邪な神々よ!』/ MORBID ANGEL
なんで「人間椅子」という名前を知っていたか!!
やっぱり、あましんさんからの発信だったようです!!!
だって「人間椅子」なんて全く知らなかったのに、
あましんさんから「人間椅子」と言われて、何故わかったのか!
この記事でした(なんか、すっきり!)。
実はずっと謎だったんですよね~。
ライブ後も時々聴いています。
そして最近また「ラヴクラフト」を読んでいたりする今日この頃です(^^;
改めましてぇ~~
ええ?!そうだったんですか~
意味のわからんサブリミナル効果がありましたか~
クトゥルー話を書き出したのはこの記事からですね。
そしてあっこさんもラヴクラフト最熱ですか~
他の作家や日本のクトゥルー話も読みましたが、やっぱラヴクラフトの作品が一番ですね!
現在『未知なるカダスを夢に求めて』を読み返し中です。全く内容覚えてませんでした(笑)。
2度目なのにすっごい新鮮。RPGみたいな話ですね。
ラブクラフト・・・よくオカルト関係者から魔界からのメッセンジャー・霊媒体質で感知した無意識の真実の神話体系とか言われ、
魔術関係者の中には、邪神の復活を目論み
召喚しようとしているサークルも有るとか・・・
ホンマかいな?
ただ、チャラけた自称霊能力者のアホ臭い霊界通信ナンゾとは一線を隠する迫力がありますね・・・
日本人作家が漫画小説などでラブクラフトを使った作品を描いてますが・・・初めて読んだ『ダンウィッチ・ホラー』の禍々しい怖さに肉迫したものは・・・無いですね。
メタルとクトゥルー神話の関連性についても述べてましたから。
ラヴクラフトの作品は実に緻密で、魔術的世界に精通してなければああは描けないと言われていたみたいです。
ラヴクラフト作品に度々登場する邪神を召喚するための魔道書『ネクロノミコン』は、原本が実際にあってラヴクラフトはそれを参考に小説を書いていたのだということがまことしやかにほのめかされておりました。
実際私も若い頃はそれを真に受けてたところがありましたからね。
でも、そういうところがまた魅力なんですよね。
『ダンウィッチの怪』、ぜひハリウッドがリメイクすべき(映画化はされてますが)傑作ホラー作品だと思います。
一応水木しげる先生が『地底の足音』という題名でリメイクされてます。
私が考えるに、この作品はゴーストバスターズのモデルであったのではないかと。
3人の邪神ハンターも変な装置かついで出てきますし。
日本のクトゥルー作品は最近もけっこう出てますが、正直ダメですね。
なんかスプラッターエログロヴァイオレンスみたいなんばっかで。
近年は萌え系アニメなんかと連携してクトゥルー再ブームなんて起こってますが、無視するしかありません。
イカ娘・這いよれニャル娘さん・・・辺りですかな?(笑)
真面目な、ファンは最近の何でも萌え化は・・・・
ちとキツイデスネ。
海外の一流?作家みたいに神話の続編を欠いている方は・・・・あまりいませんね。
真面目に書いてる方も居ますが、栗本薫『魔界水滸伝』とか、コレも神話の続編といよりは、利用した別系統の作品でしたし。
絵の作風と、独特の暗い恐怖感でラブクラフト作品の怖さ、特に邪神を彷彿とさせるのは、漫画家では鬼才・
諸星大二郎先生ぐらいでしょう。
知らずにこんな初歩的なクトゥルー記事紹介して申し訳ございません!
諸星大二郎先生の作品は栞と紙魚子シリーズのクトゥルー神話関連の巻だけ二冊購入して読みました。
恐怖というか、どちらかとゆる系な印象を受けました。宇宙的ではありましたけど。
最初に買ったのがけっこうおもしろかったので集めようと思ったのですが、二冊目買って読んだら話についていけなくなり挫折しました(笑)
クトゥルーは海外ものの小説がやはり良いかと。
もっというならラヴクラフト作品が一番ですね(当たり前か)
あましんさんが受けた検定なんかは、到底受けれるレベルじゃないでしょう。
ただ、若い頃、原作を貪り読んだ時の恐怖感だけは忘れられません!
もう潰れた、地元の胡散臭い喫茶店に入り浸り。
薄暗くて狭い店の中はタバコの紫煙とコーヒーの香りで充満。
ラブクラフトの原作小説を持ち込んで、一日中一気読み・・・
チャラけた、今時のスピリチュアル物なんぞ、足元にも及ばぬ臨場感!
真善美とは、対極の魔性の文学!
その最高峰でしょう。
ダンウィッチを始めて読んだ時の、アノ何とも言えぬ、
リアルな臨場感・・・
どの分野でもソウでしょうが、一流のアーチストは一流のメディウムだと思います。
その為に、ラブクラフト自身は人生を棒に振るような、暗く社会的には恵まれぬ人生を送ってますが・・・
ハナから売名行為と印税稼ぎで書いている、日本人作家にクトゥルゥー物は・・・無理なわけだ・・・