妄想好きな私にとって
お笑いで何が一番好きかといえば
なんといっても
落語…
噺をきいて…情景を心に描いて
聴いててニタニタ…
一番好きなんだよね…
古典落語なんかは
ソコソコ知識がないと教養がないと楽しめないところがまた魅力で
初めて聴いた時、ピンとこなかった噺でも
2度、3度と聞いた時に
その面白さを再発見することも多くあって…
そんなとき
思うんだ…
落語の笑いは深いなーなんて
で、落語ってね!
競馬のようなものなのよ!!
いい馬…いい噺でも
ジョーキーとの相性が良くないと面白くない…
実際、同じ古典落語でも
噺家さんによって伝わり方はさまざま…
逆に
そんなに面白くないだろうな…と思われる噺でも
ジョッキーによっては
大爆走!!もとい…大爆笑なんてことは多々ある…
そんな中…
私は「名ジョッキー」だと思ってる
そうだな
「笑点」の司会者やってるから落語家さんでは一番有名かも知れない
春風亭昇太さんをみに行く
なんといっても
昇太さんの魅力は…話の分かりやすさ…伝わりやすさ…
めちゃめちゃ
分かりやすい…落語を聞かせてくれるのよ
私、立川志の輔さんと
この春風亭昇太さんの
独演会は…近くであれば必ず行きたいと思っちゃうんだな…
というのは
聴いてて睡魔に襲われたことが一度もないのよ
めちゃめちゃ聴いてて笑えるのよ…
他の落語家さんの噺だと
ときどきWOWOWでみていて寝ちゃってることも…
だから怖くて???
高いチケット買って
寝ちゃったら…と思うと
とてもじゃないが買えない…けど
その点
立川志の輔さんと
春風亭昇太さんの落語は外れがないのよ…
オモシロくなかったことはない…
ということを
落語ファンなら、おそらくみなさんが感じていることで
チケットが発売されれば、すぐに完売…
手に入れるのが困難なのよ…
といっても、そう慌てずに買える???…
必死に電話をかけまくらなくてもいい
発売日の午前中なら大丈夫的な…完売だった…けど…
そんな春風亭昇太さんの独演会
みよし市文化センターのことをば…
だらだらと
ここからは落語のネタバレになってしまいますので
まっさらな気持ちで演目「看板のピン」を聴きたい方は
ここでさようなら…
また明日、お会いしましょう…笑
春風亭昇太さん
まずは普段着で登場
初めてやるところは緊張するんで、どんなお客さんがいるのか覗いておこうと…笑
普段はこんな格好で街を歩いていると
初めてきた街といっても
以前来たことがあるというのが楽屋の風景をみて突然思い出されることがあるらしく
それは、若手だった頃、師匠のカバン持ちできたことがあったりと
そんな話から
話題を替えて
携帯電話の話
電源を切るか、マナーモードにしてくださいとアナウンスしてるけど、
マナーモードは、一番嫌いとのこと…
携帯電話がなったらなったで、そこは芸人なので笑いに変えるとことができる…
でもマナーモードはどこでなったのか、なったことを何人知ってるのかわからない…
マナーモードにするくらいなら、鳴らしてくださいと…笑
その携帯電話、今なったらいけないときになることが多いと
静かなときになると…
以前、観に行ったクラシックのコンサートので、このときか!と思えるタイミングで「与作」がなったそうな…笑
落語も一番最後の、もうちょっとでサゲ、あと3分くらいで終わるような落語で一番いいところでなることが多い…
それには理由があると…
今は電源を切られていると思うけど
休憩のときロビーに出て電話をする…
「あと30分くらいで終わるから迎えにきてね」と息子さんとかに電話をする…
ここまで息子さんとかに送ってもらって、その息子さんは1回家に帰ってまた迎えにきてねという約束で、この電話の30分後に会館につくようにと…
で、その息子さんがここまでやってきたときに、黙って待ってればいいのに「着いたよ」という電話をかけてくる…だから、ちょうど第2部の30分くらい経ったくらいの1番いいときに携帯電話がなるんだ…笑
ここで
今日の流れの説明を
まず弟子がやって、私が喋って、休憩
そして曲芸と、私が出ておしまい…
一旦着替えてくる間に
弟子がやりますがその間は携帯OK!
電話をかける、メールをうつ、弟子に投げつける
全部OK!と笑わせて退場
まずは
春風亭昇りんさん
昇太さんの8番弟子
山形出身、実家は林檎農家で「昇太」の「昇」に「りんご」の「りん」で「昇りん」と自己紹介
男3兄弟の末っ子
長男は大学の准教授、次男はプロの格闘家、そして私
いったい誰が林檎農家を継ぐのか
暗黙のルールは夢破れたものが、実家を継ぐことになっていると
こないだの寄席が終わった時に
お客様のおばさまに「頑張って、林檎農家を継いでね」と言われたり
こないだの池袋の演芸場では
「農家の方が向いてるんじゃない」と言われたりとか
そんなマクラを語った後
落語に登場する子供は
孝行に孝行をつくして、勉強に勉強を重ねて、末には立派になったという子供は登場しない…
親の上げ足をとって喜んでいるような子供が登場すると
ここからが
演目「真田小僧」
長屋の一人息子キーボーは
火鉢の灰をかき回しているところを
父親に叱られている
いたずらをするなと
「煙草を吸うのだって、お茶を飲むんだって火がいるから」と
言葉を返すキーボー
灰をこぼすんじゃないかとイライラしている父親は
キーボーに表で遊んで来いと…
するとキーボー
表に遊びに行くのにいきやすいようにしてくれないかなと
要は、小遣いが欲しいと…
まずはキーボーのヨイショ作戦
「友達が言ってた、キーボーのおとっちゃんは、太っ腹で」
この作戦にはのらない父親…
「今日の分は貰ったんだろ、明日もらえるまで、しんぼうしろよ!」と父親
「辛抱ができないから、こうしてせがんでるんじゃないか!じゃあ、明日の分貸してよ」
「明日になったら小遣い無くて困るだろう!」
「明日になったら明後日の分、明後日になったら…そうやって毎日もらったら、お父ちゃん馬鹿だから忘れちゃうだろう」…笑
絶対、小遣いなんか渡すものかと
イライラしている父親をみて
じゃあ、母ちゃんに頼むと…
お母さんも渡さないよ…という父親に対して
もし、ダメだと言われたら
母ちゃんは、留守の時にきたおじさんのことを、お父ちゃんに話すと言えばくれるだろうと…
じゃあ、いいよ!
遊びに行ってくる!とキーボーが言えば
その話が聞きたい父親はキーボーを止めにかかる
「ちょっとこっちに来い…そのおじさんと何があったんだ」
キーボーは話す代わりに
お金をせびる…
「寄席でも聞く前にお金を払うだろう…落語家さんがさんざん笑わせた後に、はいお金って誰が払うと思う…???」
仕方なくキーボーに
1銭を渡す父親
キーボー不満そうに
じゃあ、1銭分だけしゃべると…笑
お父ちゃんがべろべろに酔っぱらっていたときに
表で男の声がする…「ごめんください」って
で母ちゃんが戸を開けて、その人の顔を見た途端
「あーら、いいところにきてくれました…ちょうど、家のカボチャ野郎が留守なんですよ、今、子供たちだけですから、心配いりません、おあがりになって」
と
話はそこまで…ここまでで1銭とキーボー
「もう2銭くれたら続きを聞かせる」とキーボー
仕方なく2銭渡す父親
母ちゃんが、外に遊びに行きなと、これあげるから外へ遊びに行っておいでと5銭もくれたと
キーボー
普段はくれないのに5銭もくれたので遊びにいっちゃいました…と
「バカだな、何で遊びに行くんだ」という父親に対して
「僕はお父ちゃんの子だよ、抜かりはないよ!遊びにいったとみせかけて戻ってきたよ…そしたら開いてた障子が閉まっていた…
そこで、障子に穴を開けて覗いてみたら…はい、2銭はここまで…もう3銭くれたら続きを…」
とキーボー
「やな野郎だな」
「これからが一番いいところだよ3銭くれたら全部話すよ」…
もう3銭渡さずにはいられない父親
3銭受け取るやいなや
「お父ちゃん、気を落としちゃいけないよ…母ちゃん、着物を脱いじゃった、その上に寝て、男の人が覆いかぶさって…」
「そいつをみたのか!」
「お父ちゃんの知ってるオジサンだった…横町の按摩さんが母ちゃんの腰をもんでた…」
といって6銭せしめて
外へ逃げていくキーボー
その入れ替わりに帰ってきた女房…
なんか、私のことを話していたでしょう…どんな話教えて…
サゲは
お父ちゃん
「そんなにききたいか…なら…(まずは1銭…笑)」
続いては
春風亭昇太さん
まずは結婚の話題
暮らしぶりが変わった…
いろんな人がおめでとうと言ってくれるけどちょっと困ってると
これが僕が20歳くらいなら嬉しいけど
けっこういい歳で、過去にも結婚についてはさまざまなサンプルをみている…
結婚したからといって、幸せになれるかどうかわからない…
笑点の番組で、歌丸師匠は、そんなんだから結婚できないんだと
散々イジっていたのに
その歌丸師匠は
番組収録が終わった別れ際に
「いいなー、独り者は」って…笑
「笑点」のメンバーはロクなことを言ってくれないと
特に黄色…笑
80年生きてきたら、人生経験に裏打ちされた人間的な懐の深さとか独特の知恵も身に着くものだけど、それはない…
そもそも、80歳過ぎた人が
「ワレワレハ、ウチュウジンダ…」といってる人がいますか
いる人がいるとすれば、それはボケている…笑
「笑点」メンバーで一人だけ
円楽さん…腹黒いなんて言われることもあるけど
腹黒いというのは、言い方を換えれば、いろんなことを考えてる人
円楽さんと…結婚の「け」の字のない頃
話を聞いたことがあって、
もし、君が結婚したら、君が稼いだお金を全部通帳ごと、奥さんに渡してやってもらったら駄目だよって…
僕らの子供の頃は、お父さんは偉かった
なぜなら、給料袋を現金で持ち帰っていたから
これは凄い事、お母さんが玄関に迎えに行ってなんかして
お父さん、誇らしげに「はい、お母さん、今月の…」なんていって
当時10円が小遣いだった時代に
札束を持って帰ってくるお父さんって
凄いってことになるでしょう…
お父さんだけおかずが1品多いのは当たり前…
静岡の清水という魚の美味しい街で
マグロの刺身を食べながら、父も誇らしげに、家の中で、一番偉いなというのを毎月確認してたものだ…
そんなお父さんに不幸が訪れた…
それは、給料が銀行振り込みに…
お金というものは、一番最初に手にした人のものになると…いうこと
今まで会社→父→母だったのに…
会社からお父さんを通り過ぎて直接母に…
お母さんは月末になると
誇らしげに、父親に
「はい、これ、今月のお小遣い」と
それまでの給料がお小遣いになった
子供と同じ立場になったと…
家の中で一番偉いのはお母さんになっちゃったと
円楽さんは
そうなっちゃいけないから、君は奥さんになる人に、君は毎月いくらならやっていけるかききなさい…
お金を現金で手渡しすることが大事だと
芸人という商売は遊んでいるように思われるから、お金は直接現金で渡せ…
プレゼントも、誕生日、結婚記念日、決まった日に渡しちゃだめだと
もらえるのが当然になって、もらえなかったら怒るようになるから…
相手が全然なんとも思ってないときに、プレゼントを渡す…
このときの「エー!!」の言葉
これは、感動が喜びに変わってくる
結婚したての頃は、何を送っても喜ぶけど、結婚生活も長くなってきたら
金を渡せ…
「ごめんね、今年は選ぶ時間がなくて」なんて言って金を渡せば喜ぶと…
こういうことをしゃべり続ける円楽さん
辛いことが多いんだろうなって
落語は好きで選んだ仕事で
こうして呼んでいただいて、こうしていっぱいのお客さんの前でしゃべれるのはありがたい…
落語は、道楽商売、遊んでいるみたいに思われるけど
実際、そうだと…笑
趣味の延長が仕事になってしまってる…
なので、趣味がなくなってて
でも、思い返せば中学の頃から城が好きだった
大学も城の勉強をしてたそうな…
で落語家になって…
趣味で、城の勉強を続けて
休みをみつけては、城に行ったりしてたら
今度は、お城の仕事、番組やらイベントに呼ばれることが多くなって
また、趣味が減ってしまったと…(笑)
さてさて
趣味というものは、イイ趣味もあるけど、悪い趣味もある
手を出さない方がいい、絶対にやってはいけない趣味を続けるとしっぺ返しがくるといったマクラから
演目
「看板のピン」
チョボイチという賭博で
1つのサイコロの目を当てあうというもの
胴元(親)になったものが壷を振り、掛ける側(子)が一から六までの数字に掛け金をはる…
数字が当たれば胴元から何倍かの金額をもらい、負ければ掛け金は胴元のものになるというルール
若い衆が集まる賭博場
それも負けたやつらばかりが残ってて
胴元(親)を、とることができないようなやつらがうだうだと残っている状況に
年季の入った親分が入ってきた
若い衆が
親分、ここはひとつ景気づけに胴をとってないかと…
親分は
訳あって、42歳のときに博打をきっぱりやめたんだ…
もう俺は61歳…今日は久しぶりに覗きにきただけだと
若い衆は
そこをなんとか、1勝負だけでもお願いできないか…
親分は
そこまでいうならと…
1度しかやらないよ!
壺はどこにある??ああ、これか…
サイコロはどこにある??
ああ、これか…
おぼつかない手つきで
壺の中にサイコロを入れて伏せると
伏せた壺からサイコロが出て、「一」が出ている!!
さあ、勝負は壺の中!!
一度きりの大勝負!
さあ、勝負は壺の中!!と親方が声を張る!!
「歳はとりたくねぇな、ボケているみたいで」
「ご隠居さん、本当にこれでいいんですね」
ひそひそ小声でささやく
若い衆…
若い衆みんながみんなこぞって
「一(ピン)」の目に掛ける!掛ける!!
「俺も一(ピン)」「俺も一(ピン)」
「みんな一(ピン)」
「どうやらみなさんピンのようだな。
それじゃ、勝負は壺の中、壺を開けて勝負をするぞ!」と
「(壺の外に出ているサイコロを拾い)) 看板のこのピンは、こっちにしまって…」と
「何です。その看板って?」
「これは、ピンを張らせるための看板のサイコロ、勝負は壺の中だ」と
若い衆は
「わざとサイコロをそうやったんですかい」ときけば
親分は誰も「サイコロが壺から出ていますよ」と教えてくれたものはいなかったじゃないかと…
「壺の中は「五」と…」
ここで、親方は語る
「博打なんてだましだまされ、いいことなんて一つもないと
お前たちから、こんな銭はとらないよ、持って帰れ!
こんな遊びやってても、いいことは一つもないよ、あばよ!」
と去っていった隠居の親分
銭を置いて帰るなんて
粋なことするなと頷く若い衆の中の一人が
しめしめと…笑
この手を他の賭博場でやってみて
ぼろ儲けしようと…企んで
別の
賭博場へ行くなり
「なになに、俺に胴元(親)をとってもらいたい」と
廻りの衆は、お前は子で張れよ!!と言う言葉を一切聞かずに
「なになに、俺に胴元(親)をとってもらいたい」
「なになに、俺に胴元(親)をとってもらいたい」
「なになに、俺に胴元(親)をとってもらいたい」
そんなに胴をとりたいならやらせてやるよと
すると
その男
「こんな俺にまで胴をとれだと…俺は42歳のときに博打はきっぱりやめたんだが…」
廻りの男が
「何言ってんだ!おまえは28歳じゃないか!」
やる博打は
「チョボイチ」だと
壺とサイコロを探しながら
歳をとると、サイコロをみつけるのも大変だ…とかいって
一度しかやらねえぞ!
親分の真似をしてサイコロの「一」の目を外に転がして
「さあ張った!張った…」
廻りの衆は
「こいつお酒を飲んでるんだ、サイコロが壺皿から出てるよ
教えてやらなくちゃ!」と教えようとするも
「あーあー」とわめいてごまかす男
そして
仕方なくみんなが「一(ピン)」を張れば
勝負はこの壺の中だと
いって看板のピンをしまう男
まわりがざわつく
俺たちをだまそうとしたのかと…
「この中で、この看板の一(ピン)を教えた奴はいるか」と
廻りの男たち一斉に
「みんな、教えたじゃないか!」
そんな言葉を制止して
男は
「これに懲りたら博打なんぞ…やめちまいな…」といって覗き込んんだ
壺の中のサイコロの目は…笑
いやあ、賭博のシーンなど
そのシーンが目に浮かぶほどの大迫力の演技…
この間抜けな主人公が春風亭昇太さんとぴったりあった
大爆笑の演目…そして…マクラ…笑
だったのでした…
休憩挟んで
第2部へ続く!!
お笑いで何が一番好きかといえば
なんといっても
落語…
噺をきいて…情景を心に描いて
聴いててニタニタ…
一番好きなんだよね…
古典落語なんかは
ソコソコ知識がないと教養がないと楽しめないところがまた魅力で
初めて聴いた時、ピンとこなかった噺でも
2度、3度と聞いた時に
その面白さを再発見することも多くあって…
そんなとき
思うんだ…
落語の笑いは深いなーなんて
で、落語ってね!
競馬のようなものなのよ!!
いい馬…いい噺でも
ジョーキーとの相性が良くないと面白くない…
実際、同じ古典落語でも
噺家さんによって伝わり方はさまざま…
逆に
そんなに面白くないだろうな…と思われる噺でも
ジョッキーによっては
大爆走!!もとい…大爆笑なんてことは多々ある…
そんな中…
私は「名ジョッキー」だと思ってる
そうだな
「笑点」の司会者やってるから落語家さんでは一番有名かも知れない
春風亭昇太さんをみに行く
なんといっても
昇太さんの魅力は…話の分かりやすさ…伝わりやすさ…
めちゃめちゃ
分かりやすい…落語を聞かせてくれるのよ
私、立川志の輔さんと
この春風亭昇太さんの
独演会は…近くであれば必ず行きたいと思っちゃうんだな…
というのは
聴いてて睡魔に襲われたことが一度もないのよ
めちゃめちゃ聴いてて笑えるのよ…
他の落語家さんの噺だと
ときどきWOWOWでみていて寝ちゃってることも…
だから怖くて???
高いチケット買って
寝ちゃったら…と思うと
とてもじゃないが買えない…けど
その点
立川志の輔さんと
春風亭昇太さんの落語は外れがないのよ…
オモシロくなかったことはない…
ということを
落語ファンなら、おそらくみなさんが感じていることで
チケットが発売されれば、すぐに完売…
手に入れるのが困難なのよ…
といっても、そう慌てずに買える???…
必死に電話をかけまくらなくてもいい
発売日の午前中なら大丈夫的な…完売だった…けど…
そんな春風亭昇太さんの独演会
みよし市文化センターのことをば…
だらだらと
ここからは落語のネタバレになってしまいますので
まっさらな気持ちで演目「看板のピン」を聴きたい方は
ここでさようなら…
また明日、お会いしましょう…笑
春風亭昇太さん
まずは普段着で登場
初めてやるところは緊張するんで、どんなお客さんがいるのか覗いておこうと…笑
普段はこんな格好で街を歩いていると
初めてきた街といっても
以前来たことがあるというのが楽屋の風景をみて突然思い出されることがあるらしく
それは、若手だった頃、師匠のカバン持ちできたことがあったりと
そんな話から
話題を替えて
携帯電話の話
電源を切るか、マナーモードにしてくださいとアナウンスしてるけど、
マナーモードは、一番嫌いとのこと…
携帯電話がなったらなったで、そこは芸人なので笑いに変えるとことができる…
でもマナーモードはどこでなったのか、なったことを何人知ってるのかわからない…
マナーモードにするくらいなら、鳴らしてくださいと…笑
その携帯電話、今なったらいけないときになることが多いと
静かなときになると…
以前、観に行ったクラシックのコンサートので、このときか!と思えるタイミングで「与作」がなったそうな…笑
落語も一番最後の、もうちょっとでサゲ、あと3分くらいで終わるような落語で一番いいところでなることが多い…
それには理由があると…
今は電源を切られていると思うけど
休憩のときロビーに出て電話をする…
「あと30分くらいで終わるから迎えにきてね」と息子さんとかに電話をする…
ここまで息子さんとかに送ってもらって、その息子さんは1回家に帰ってまた迎えにきてねという約束で、この電話の30分後に会館につくようにと…
で、その息子さんがここまでやってきたときに、黙って待ってればいいのに「着いたよ」という電話をかけてくる…だから、ちょうど第2部の30分くらい経ったくらいの1番いいときに携帯電話がなるんだ…笑
ここで
今日の流れの説明を
まず弟子がやって、私が喋って、休憩
そして曲芸と、私が出ておしまい…
一旦着替えてくる間に
弟子がやりますがその間は携帯OK!
電話をかける、メールをうつ、弟子に投げつける
全部OK!と笑わせて退場
まずは
春風亭昇りんさん
昇太さんの8番弟子
山形出身、実家は林檎農家で「昇太」の「昇」に「りんご」の「りん」で「昇りん」と自己紹介
男3兄弟の末っ子
長男は大学の准教授、次男はプロの格闘家、そして私
いったい誰が林檎農家を継ぐのか
暗黙のルールは夢破れたものが、実家を継ぐことになっていると
こないだの寄席が終わった時に
お客様のおばさまに「頑張って、林檎農家を継いでね」と言われたり
こないだの池袋の演芸場では
「農家の方が向いてるんじゃない」と言われたりとか
そんなマクラを語った後
落語に登場する子供は
孝行に孝行をつくして、勉強に勉強を重ねて、末には立派になったという子供は登場しない…
親の上げ足をとって喜んでいるような子供が登場すると
ここからが
演目「真田小僧」
長屋の一人息子キーボーは
火鉢の灰をかき回しているところを
父親に叱られている
いたずらをするなと
「煙草を吸うのだって、お茶を飲むんだって火がいるから」と
言葉を返すキーボー
灰をこぼすんじゃないかとイライラしている父親は
キーボーに表で遊んで来いと…
するとキーボー
表に遊びに行くのにいきやすいようにしてくれないかなと
要は、小遣いが欲しいと…
まずはキーボーのヨイショ作戦
「友達が言ってた、キーボーのおとっちゃんは、太っ腹で」
この作戦にはのらない父親…
「今日の分は貰ったんだろ、明日もらえるまで、しんぼうしろよ!」と父親
「辛抱ができないから、こうしてせがんでるんじゃないか!じゃあ、明日の分貸してよ」
「明日になったら小遣い無くて困るだろう!」
「明日になったら明後日の分、明後日になったら…そうやって毎日もらったら、お父ちゃん馬鹿だから忘れちゃうだろう」…笑
絶対、小遣いなんか渡すものかと
イライラしている父親をみて
じゃあ、母ちゃんに頼むと…
お母さんも渡さないよ…という父親に対して
もし、ダメだと言われたら
母ちゃんは、留守の時にきたおじさんのことを、お父ちゃんに話すと言えばくれるだろうと…
じゃあ、いいよ!
遊びに行ってくる!とキーボーが言えば
その話が聞きたい父親はキーボーを止めにかかる
「ちょっとこっちに来い…そのおじさんと何があったんだ」
キーボーは話す代わりに
お金をせびる…
「寄席でも聞く前にお金を払うだろう…落語家さんがさんざん笑わせた後に、はいお金って誰が払うと思う…???」
仕方なくキーボーに
1銭を渡す父親
キーボー不満そうに
じゃあ、1銭分だけしゃべると…笑
お父ちゃんがべろべろに酔っぱらっていたときに
表で男の声がする…「ごめんください」って
で母ちゃんが戸を開けて、その人の顔を見た途端
「あーら、いいところにきてくれました…ちょうど、家のカボチャ野郎が留守なんですよ、今、子供たちだけですから、心配いりません、おあがりになって」
と
話はそこまで…ここまでで1銭とキーボー
「もう2銭くれたら続きを聞かせる」とキーボー
仕方なく2銭渡す父親
母ちゃんが、外に遊びに行きなと、これあげるから外へ遊びに行っておいでと5銭もくれたと
キーボー
普段はくれないのに5銭もくれたので遊びにいっちゃいました…と
「バカだな、何で遊びに行くんだ」という父親に対して
「僕はお父ちゃんの子だよ、抜かりはないよ!遊びにいったとみせかけて戻ってきたよ…そしたら開いてた障子が閉まっていた…
そこで、障子に穴を開けて覗いてみたら…はい、2銭はここまで…もう3銭くれたら続きを…」
とキーボー
「やな野郎だな」
「これからが一番いいところだよ3銭くれたら全部話すよ」…
もう3銭渡さずにはいられない父親
3銭受け取るやいなや
「お父ちゃん、気を落としちゃいけないよ…母ちゃん、着物を脱いじゃった、その上に寝て、男の人が覆いかぶさって…」
「そいつをみたのか!」
「お父ちゃんの知ってるオジサンだった…横町の按摩さんが母ちゃんの腰をもんでた…」
といって6銭せしめて
外へ逃げていくキーボー
その入れ替わりに帰ってきた女房…
なんか、私のことを話していたでしょう…どんな話教えて…
サゲは
お父ちゃん
「そんなにききたいか…なら…(まずは1銭…笑)」
続いては
春風亭昇太さん
まずは結婚の話題
暮らしぶりが変わった…
いろんな人がおめでとうと言ってくれるけどちょっと困ってると
これが僕が20歳くらいなら嬉しいけど
けっこういい歳で、過去にも結婚についてはさまざまなサンプルをみている…
結婚したからといって、幸せになれるかどうかわからない…
笑点の番組で、歌丸師匠は、そんなんだから結婚できないんだと
散々イジっていたのに
その歌丸師匠は
番組収録が終わった別れ際に
「いいなー、独り者は」って…笑
「笑点」のメンバーはロクなことを言ってくれないと
特に黄色…笑
80年生きてきたら、人生経験に裏打ちされた人間的な懐の深さとか独特の知恵も身に着くものだけど、それはない…
そもそも、80歳過ぎた人が
「ワレワレハ、ウチュウジンダ…」といってる人がいますか
いる人がいるとすれば、それはボケている…笑
「笑点」メンバーで一人だけ
円楽さん…腹黒いなんて言われることもあるけど
腹黒いというのは、言い方を換えれば、いろんなことを考えてる人
円楽さんと…結婚の「け」の字のない頃
話を聞いたことがあって、
もし、君が結婚したら、君が稼いだお金を全部通帳ごと、奥さんに渡してやってもらったら駄目だよって…
僕らの子供の頃は、お父さんは偉かった
なぜなら、給料袋を現金で持ち帰っていたから
これは凄い事、お母さんが玄関に迎えに行ってなんかして
お父さん、誇らしげに「はい、お母さん、今月の…」なんていって
当時10円が小遣いだった時代に
札束を持って帰ってくるお父さんって
凄いってことになるでしょう…
お父さんだけおかずが1品多いのは当たり前…
静岡の清水という魚の美味しい街で
マグロの刺身を食べながら、父も誇らしげに、家の中で、一番偉いなというのを毎月確認してたものだ…
そんなお父さんに不幸が訪れた…
それは、給料が銀行振り込みに…
お金というものは、一番最初に手にした人のものになると…いうこと
今まで会社→父→母だったのに…
会社からお父さんを通り過ぎて直接母に…
お母さんは月末になると
誇らしげに、父親に
「はい、これ、今月のお小遣い」と
それまでの給料がお小遣いになった
子供と同じ立場になったと…
家の中で一番偉いのはお母さんになっちゃったと
円楽さんは
そうなっちゃいけないから、君は奥さんになる人に、君は毎月いくらならやっていけるかききなさい…
お金を現金で手渡しすることが大事だと
芸人という商売は遊んでいるように思われるから、お金は直接現金で渡せ…
プレゼントも、誕生日、結婚記念日、決まった日に渡しちゃだめだと
もらえるのが当然になって、もらえなかったら怒るようになるから…
相手が全然なんとも思ってないときに、プレゼントを渡す…
このときの「エー!!」の言葉
これは、感動が喜びに変わってくる
結婚したての頃は、何を送っても喜ぶけど、結婚生活も長くなってきたら
金を渡せ…
「ごめんね、今年は選ぶ時間がなくて」なんて言って金を渡せば喜ぶと…
こういうことをしゃべり続ける円楽さん
辛いことが多いんだろうなって
落語は好きで選んだ仕事で
こうして呼んでいただいて、こうしていっぱいのお客さんの前でしゃべれるのはありがたい…
落語は、道楽商売、遊んでいるみたいに思われるけど
実際、そうだと…笑
趣味の延長が仕事になってしまってる…
なので、趣味がなくなってて
でも、思い返せば中学の頃から城が好きだった
大学も城の勉強をしてたそうな…
で落語家になって…
趣味で、城の勉強を続けて
休みをみつけては、城に行ったりしてたら
今度は、お城の仕事、番組やらイベントに呼ばれることが多くなって
また、趣味が減ってしまったと…(笑)
さてさて
趣味というものは、イイ趣味もあるけど、悪い趣味もある
手を出さない方がいい、絶対にやってはいけない趣味を続けるとしっぺ返しがくるといったマクラから
演目
「看板のピン」
チョボイチという賭博で
1つのサイコロの目を当てあうというもの
胴元(親)になったものが壷を振り、掛ける側(子)が一から六までの数字に掛け金をはる…
数字が当たれば胴元から何倍かの金額をもらい、負ければ掛け金は胴元のものになるというルール
若い衆が集まる賭博場
それも負けたやつらばかりが残ってて
胴元(親)を、とることができないようなやつらがうだうだと残っている状況に
年季の入った親分が入ってきた
若い衆が
親分、ここはひとつ景気づけに胴をとってないかと…
親分は
訳あって、42歳のときに博打をきっぱりやめたんだ…
もう俺は61歳…今日は久しぶりに覗きにきただけだと
若い衆は
そこをなんとか、1勝負だけでもお願いできないか…
親分は
そこまでいうならと…
1度しかやらないよ!
壺はどこにある??ああ、これか…
サイコロはどこにある??
ああ、これか…
おぼつかない手つきで
壺の中にサイコロを入れて伏せると
伏せた壺からサイコロが出て、「一」が出ている!!
さあ、勝負は壺の中!!
一度きりの大勝負!
さあ、勝負は壺の中!!と親方が声を張る!!
「歳はとりたくねぇな、ボケているみたいで」
「ご隠居さん、本当にこれでいいんですね」
ひそひそ小声でささやく
若い衆…
若い衆みんながみんなこぞって
「一(ピン)」の目に掛ける!掛ける!!
「俺も一(ピン)」「俺も一(ピン)」
「みんな一(ピン)」
「どうやらみなさんピンのようだな。
それじゃ、勝負は壺の中、壺を開けて勝負をするぞ!」と
「(壺の外に出ているサイコロを拾い)) 看板のこのピンは、こっちにしまって…」と
「何です。その看板って?」
「これは、ピンを張らせるための看板のサイコロ、勝負は壺の中だ」と
若い衆は
「わざとサイコロをそうやったんですかい」ときけば
親分は誰も「サイコロが壺から出ていますよ」と教えてくれたものはいなかったじゃないかと…
「壺の中は「五」と…」
ここで、親方は語る
「博打なんてだましだまされ、いいことなんて一つもないと
お前たちから、こんな銭はとらないよ、持って帰れ!
こんな遊びやってても、いいことは一つもないよ、あばよ!」
と去っていった隠居の親分
銭を置いて帰るなんて
粋なことするなと頷く若い衆の中の一人が
しめしめと…笑
この手を他の賭博場でやってみて
ぼろ儲けしようと…企んで
別の
賭博場へ行くなり
「なになに、俺に胴元(親)をとってもらいたい」と
廻りの衆は、お前は子で張れよ!!と言う言葉を一切聞かずに
「なになに、俺に胴元(親)をとってもらいたい」
「なになに、俺に胴元(親)をとってもらいたい」
「なになに、俺に胴元(親)をとってもらいたい」
そんなに胴をとりたいならやらせてやるよと
すると
その男
「こんな俺にまで胴をとれだと…俺は42歳のときに博打はきっぱりやめたんだが…」
廻りの男が
「何言ってんだ!おまえは28歳じゃないか!」
やる博打は
「チョボイチ」だと
壺とサイコロを探しながら
歳をとると、サイコロをみつけるのも大変だ…とかいって
一度しかやらねえぞ!
親分の真似をしてサイコロの「一」の目を外に転がして
「さあ張った!張った…」
廻りの衆は
「こいつお酒を飲んでるんだ、サイコロが壺皿から出てるよ
教えてやらなくちゃ!」と教えようとするも
「あーあー」とわめいてごまかす男
そして
仕方なくみんなが「一(ピン)」を張れば
勝負はこの壺の中だと
いって看板のピンをしまう男
まわりがざわつく
俺たちをだまそうとしたのかと…
「この中で、この看板の一(ピン)を教えた奴はいるか」と
廻りの男たち一斉に
「みんな、教えたじゃないか!」
そんな言葉を制止して
男は
「これに懲りたら博打なんぞ…やめちまいな…」といって覗き込んんだ
壺の中のサイコロの目は…笑
いやあ、賭博のシーンなど
そのシーンが目に浮かぶほどの大迫力の演技…
この間抜けな主人公が春風亭昇太さんとぴったりあった
大爆笑の演目…そして…マクラ…笑
だったのでした…
休憩挟んで
第2部へ続く!!