名鉄吉浜駅近くにある…歌舞伎小屋…にみえる
高浜茶屋吉貴
ハコモノの2階部分には、錦絵っぽい
歌舞伎の名場面「助六」「鳴神」などのワンシーンと思われる大きな絵が掲げてあり
懐かしの芝居小屋の雰囲気が漂ってくる!
しかし、
ここで、ほんまもんの歌舞伎の芝居が演じられているという訳ではなく
向かいに、吉浜人形本店があり
吉浜が、吉浜細工人形で有名なこともあってか
「等身大人形歌舞伎」とある!
うん、漂ってくる
B級スポットの雰囲気
入ると、早速ふくやかな女将さんが
ご丁寧な挨拶を
あ、微動だりしませんが
センサーが反応して、表情を一切変えることなく
「いらっしゃいませ」と
もう、一方で、またまた丁寧なご挨拶をするお人形さんが
上の写真で紹介したのが、等身大サイズの女将さん
下の写真は、人形サイズ
あっ、どちらも人形ですけど
花魁っぽい女性に案内されて
500円払って2階へと
あ、実際は、一人で仕切ってる(店番)してる
おばさまに500円払って
おばさまの案内のもとで
2階へ行くエレベーターはありましたが、ずっと故障中の様子
修繕する気配もなし、なので、階段で
2階へ行けば、まるで、江戸時代の歌舞伎小屋!
誰もいない‥
お客さんは、私だけ‥
と、思っていたら
すでに、桟敷席は大勢のお客さまが!
でも、今ふうのお客さまではなく
江戸時代からタイムスリップしたかのようなお客さまが
もう空席除いて満席の状態!
太鼓の音は聞こえませんが、歌舞伎の演目の前にされる祝い太鼓でしょうか?
暗闇の中で‥人がたくさん、いそうなのに、人の気配は、一切ない(人形だからね!)
ある意味、不気味な光景!
と思いきや
照明が、ぱっと、点灯して、実に華やかな雰囲気に!
殿様が、たくさんの姫をはべらかせていますなあ
上手
ツケ打ちの方でしょうか
もうお一方は、拍子木担当のおじさんかな
下手には、黒衣
いわゆる黒子ですな
さあ、舞台に照明が照らされ
最初の演目は
「連獅子」
上手、下手、それぞれから、獅子の被り物、衣装をまとった歌舞伎役者の等身大人形が、登場!
特に、何をする訳ではなく、ただ登場しただけ
でも、わかりやすく、ナレーションの解説付きだよ!
下手からでてきただけ!
上手からでてきただけ!
一切動かないけど、写真に撮れば、歌舞伎舞台のリアル感満載!
続いての演目は
「冥途の飛脚」
休憩なしですぐに始まります!
飛脚問屋の養子、忠兵衛と遊女の梅川の悲劇的な恋を描いた近松門左衛門の世話物の名作
舞台に登場しただけで、等身大人形は一切動きませんが、ほんまもんの「冥途の飛脚」がみたくなっちゃいます!
きっと泣ける!泣ける!!
客席から割れんばかりの拍手は、起こりません!
「よっ!中村屋!」の掛け声も飛びません!
客席、空席除いて満席なのに!
続いての演目は
実に華やかに「二人道成寺」
正月がまたまたやってきたような華やかさ!
ラストは、照明が当たってないときから
石川五右衛門がスタンバっているのは、目に入ったけど…
スポットライトに照らされると
「楼門五三桐」
石川五右衛門が見得を切る!!
「絶景かな、絶景かな…」
ラストにふさわしく
石川五右衛門の人形だけ
首が動く!首が動く!!!
いやあ…圧巻!!!
感動のあまり…余韻を楽しんでいるかのように
終わっても、席を立とうとしない…江戸時代のお客さん
この三方は、前の席の姫のうなじばかり見ていて
肝心の「歌舞伎」は楽しんでいない気がする
殿さまと姫たち
この殿さまも姫の胸元ばかり気になっていたのでしょう…
視線が物語っている…
「鏡獅子」
明治時代に9代目市川團十郎が、初演した長唄舞踊
舞台の脇に…ずーといました…
太鼓の音は聞こえてこないけど
迫力は伝わってくる…
2階席を見上げれば
一番、左のおばさん
めちゃ、楽しんでますな…
「絶景かな、絶景かな…」
ならぬ
「滑稽かな、滑稽かな…」
「茶の湯」の千利休のようなお方
姫に囲まれてるんだから
もっと楽しめばいいのに…
姫に囲まれるなんて
茶柱が立つくらいのいいことがおきてますやん!!
隣の姫をアフターに誘ってみたら
とりあえず、お茶でも???
チケットのもぎり???
もしくは、売り子…
もう完売です…なんなら私を買って…この後、トー横で立ってるから…
とは言わんだろうな…
援交だー!!
不謹慎な!!
「わしも、トー横に行くぞ!!」
と、たいこう意識をもってはいないよね…
さてさて
終演後は、楽屋も覗けちゃう
終わっても
台本の稽古
一人、反省会でしょうか
ああ、見得を切る場面
「絶景かな、絶景かな…」
のあのセリフを
「滑稽かな、滑稽かな…」と噛んでしまったがな
その横で心配そうにみつめる役者さん
「フツー、滑稽かな…とは噛まんやろ…」
他には
三味線や太鼓を演奏して
お疲れさんの表情
長くなっているので
突然ですが、続きは次回へと…
お楽しみに…