望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話<アンサンブルにもいろいろあって・その21>

2020-05-21 16:47:51 | 舞台・ウラ話

しかし、いつまで続くんでしょうね、この寒さ
まだ洗ってなかった冬物を、
また引っ張り出して来ています。

とまぁ、それはそれとして・・・、


後ろ向きの多い、小劇場のアンサンブル。

もちろん、懸命に演じるからこそ、
楽しいのですが、
うーん。
やっぱり、何かしらの緩みがあったのかなぁ

     *

その時の作品というのが、
アラブっぽい格好をした、
王様やら兵隊たちが登場する、

ファンタジーというか何というか、
そういう感じのものだったんです。

個人的には、はっきり言って、とても苦手

だって、普通の日本人のおじいちゃんが、
王様の格好しても、似合うワケないでしょ?

ちゃんとしたシェイクスピア作品がOKなのは、
それだけ役者の演技力が・・・ととと、
口が滑った

     *

ま、そんな話だから、
アンサンブルが大勢必要だったんですね。

そして、そんな話だから、
群衆が兵隊たちに向かってわーーっと詰め寄って、
兵隊たちがそれを振りほどく、みたいな、
そういうシーンもありました。

で、いつものように、わーっと詰め寄った我々を、
兵隊長が恫喝するのですが、

この隊長役をやっていたのが、
ベテランのBさん。
巧い人だから迫力がありました。

なんだけど、たまたまその日、
彼の芝居が違ってたんですね。
計算してたのか、その場の勢いで変わったのか。


あれ? Bさん、今日芝居が違うわ、
と思った途端に、

彼に向かって、ふっと微笑んじゃったんです。


  にたぁ


そしたら、にらみつけている顔が、「ウッ」。

・・・で、なんか「ふにゃ」っとなっちゃった。

数秒、時が止まりました。

     *

終わってから彼に、
「もう、望子さん、やめてくださいよ〜
と嘆かれましたが、

私もそういうつもりじゃなくて、
意味もなく、ふっと笑っちゃった。

まぁ、普通に芝居しているときに、
そんなことをした経験はないので、
やっぱり、緩んでたんでしょうね(笑)


ちなみに、
稽古場では、あんなにピリピリしてたのに、
本番ではみんな、盛り上がること!

役者っていうヤツは、まったくねぇ・・・。

しかし、和気あいあいとは別に、
このときはねぇ、

あったんですよ、本番中に。
とんでもない「事件」が・・・。



(写真はイメージです)


    (つづく)





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