望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話<恐怖の崩壊事件・その3>

2020-05-27 17:07:34 | おしらせ

安達先生が、ドアをドン!
「ごめんなさい!」

・・・と、
閉まっていたドアが、
数センチ開いたところで、
ふーわふーわ。


うぉぉぉぉ


場にいる全員が凍りつきました。

     *

部屋の中と外。
ドアの向こうにいる相手の顔は、見られない。

でも、お互いに、思いは伝わる・・・、

というシーンなのに、


ドアがこのままパッカーンと開いちゃったら、

もうどんな芝居したって、
すべてがぶち壊し!!

     *

ドアの向こう側にいるのは、
延ぶ役の春名風花ちゃんと、初江役の廣瀬響乃ちゃん。

こっち側は、安達先生役の新田えみちゃんと、
青田先生役の大久保洋太郎さんと、
菅沼先生役の私。



ドアの向こうとこっちで、
それぞれ、立場が違う役の5人が、

思う事はただひとつ、


  これ以上開くなーーーーーーーっ!!!


叩いた安達先生も、
ヤバいと思ったのでしょう。

もうこりゃ、
何があってもドアは叩けない

そこで、言葉だけで、

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

 (開くな!開くな!)


だけど、ここは、
終ったあと、ヘトヘトになるほど、
思いを込めて演じるシーン。

彼女の息づかいの迫力だけで、
ドアが開くんじゃないかと、
もう気が気じゃない


でも、そんな心配をしつつも、
頭では、また違うことを考えていて・・・。


    (つづく)




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