端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

冷や汁

2021-05-22 | 食べ物

子供たちの 丈の短いネルの寝巻が終わり 洗いこんだ 浴衣の寝巻に

代わるころ 我が家の朝めしに 冷や汁の登場でした。

夜明けが早くなった朝 耳に飛び込んでくる 台所のすり鉢の音

目ざとい私は 眠い目をこすりつつ 台所の母のもとに 座っていました。

田舎生まれだった母の冷や汁は だしも作り方も 田舎流。

今高級な料亭などは 焼き鯛のすり身が使われたりしていますが

我が家は フライパンで焦がしたいりこでした。

いりこも 近くの漁港で天日干しの 新鮮なものを 背中の大きな籠で

行商で来ていました。

すり鉢のいりこが いいころ合いになると味噌 トーフ を入れ熱湯を少しづつ入れ

好みの味を見つつ 夏の薬味を これでもかと入れていました。

朝の飯台に 座っていると 父が「おっ 冷や汁か」と一言。

我が家の 朝飯の始まりでした。

都会に就職した弟 冷や汁好きでした。 一足早く黄泉の国に行きました。

ふと 母に代わって 姉ちゃんの冷や汁 食べさせたかったと 鼻水垂らしています。

お手玉 5個出来上がりました。