友人に頂いたニキタ・マガロフのショパンピアノ独奏曲全集を何度も聞いている。
素晴らしい演奏である。
ニキタ・マガロフ好きすぎる。
フィリップス・イタリア盤。今となっては貴重である。
ショパン演奏にありがちな松脂みたいな底光りがなく、淡白な感覚。
それでいてじっくりと深々と弾く。
マガロフの演奏には品がある。
13枚どれも味わい深い名品揃いである。
もう何度も初めから最後まで聞いている。
充実の質と量。
メロディの良さが際立つ。
老境のピアニストの到達した境地が聞ける。
永久貸与してくれた友人に深々と感謝である。
ショパンは有名曲以外にも素晴らしい曲多く飽きさせない。
これとクラウディオ・アラウが双璧である。
私の愛聴盤は老大家の演奏が多く、若手が少ない。
CD棚にはおじいさんの顔が一杯である。
ピアニストに限らず指揮者でもおじいさんが多い。
やはり老境に達した境地というのを見てみたいという気持ちがある。
超絶技巧よりも味わい深さ重視である。
マガロフのショパン独奏曲全集は私のツボに的中である。
聞くのが楽しくて仕方がない。
日頃こらえているものが多く涙腺が刺激される。
老境のピアノの指が紡ぎ出す銀の刺繍の夢の断片