80年代の吉田拓郎はどんな
活躍、どんな生き様を僕たちに
見せてくれるのだろうか?
79年の篠島でのオールナイトイベント
からアーティストとしての
新しい弾みをつけた活動で迎えた80年
から
デレビの主題歌を提供。
宮崎美子さん主演のポーラテレビ小説 「元気です!」の主題歌 「元気です」を発表。
それから
82年に武田鉄矢さん主演の映画「刑事物語」
の主題歌
「唇をかみしめて」を発表した。
この頃ドーナツ盤はA面 B面
とあるのが常識であって、
なんとこのレコード 「唇をかみしめて」
は
A面しか音源が録音されてない片面のみの
レコードとして発売された
特殊な
ある意味話題作でもあった。
タイトルが
唇をかみしめて
とジャケットの真ん中に赤い字で表記され
背景は夕暮れをバックに
黒人の男の子らしき幼児が二人の
シルエットが映しだされてる。
どんな意味か
分からずも
意味が分からないから
唇をかみしめて…
なのか?
今までレコードジャケットには
拓郎さん本人が
大概写っていることがあったけど
「春を待つ手紙」
「流星」に続き
唇をかみしめて
も拓郎さん本人が写ってない訳だ。
それに広島弁での歌詞も斬新で
武田鉄矢さん主演の映画の主題歌に起用されたが、正直あまりピンとこなかった
歌と映画の内容はかけ離れていたからだ。
しかしながら
この映画のラストに
「唇をかみしめて」が流れると
エンドロールに行く前までに
なんと
ピッタリの歌なんだと
感動した事を覚えてる。
映画館で
刑事物語を見た時
そのラストの切ない夕暮れの海辺の景色
での片山刑事の
後ろ姿。
夜行列車が過ぎ去っていき、
警笛を鳴らす
映画が終わる。
どこでどうこの歌と映画が混じり合うのか
が疑問に思ってたけれど
久々の邦画の大ヒット作
がこの刑事物語となったのは
嬉しかった。
その後刑事物語2
刑事物語3潮騒の詩
までは良かったけど
だんだん
マンネリ感というか
感動が薄れていった。
初回の印象があまりによくて
強烈だったから
その後尻すぼみになっていった印象だが
刑事物語
は
やっぱり
「唇をかみしめて」がよく似合う。