明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

晴れた夏の日に…

2020-02-22 22:06:00 | 散文 詩 

ある晴れた夏の日に僕たちは車で出かけた



借りてきた赤いコンパクトカーは

お世辞にもカッコいいとはいなくて

デートにしては気の利いてない

車で

彼女をデートに誘った。


小さな町の外科病院の受付をしている彼女は

身の回りをテキパキとこなし、

少し心配性で

少し人見知りで

その上しっかりもの


彼女を形成したのは

家庭の事情。

何もかも一人でこなしてきた環境だった。



そんな彼女に

甘えん坊の僕は

彼氏らしさ

男らしさを

見せつけようとするけど

下手な意識をするばかり


自然体でいられない

ぎこちない時間の流れる

車内は

カーステレオからの音楽も

記憶にないくらい

会話も途切れがち


お互い心の探り合い

求め合い

受け身な彼女は

僕からの攻めの言葉を待ってるそぶり


掴めない心に

苛立つばかり

ハンドルを握る手が汗ばんで

上の空と虚な目で車を転がしている。


気の利いた言葉が出てこない

笑わせるネタもなく

余裕のない僕はきっと

つまらない男だと写っているんだろうと、思えば思うほど

言葉を見失う。

「好きです。付き合って下さい」と

かけた言葉の次が

今回のデートの誘い

彼女の好きな

さだまさしのレコードをカセットテープに入れて

流しているけど

それも耳に残らない


彼女がポットに紅茶を入れてきてそれをコップに注ぎ僕に笑って差し出してくれた。

信号待ちで手と手が触れ合うコップの手渡し。

よく冷えた紅茶をカラカラの喉に

一息に流し込むと

唇の端から

紅茶の雫が垂れ

子供のようにだらしない格好を

照れ笑いで彼女を見ながら腕で唇を拭おうとしたら

彼女が指先で

唇の紅茶の雫を拭ってくれた

僕に対して母性をみせてくれた瞬間。

やっと心の底から笑顔になった僕は一言

ありがとう。の言葉から

彼女を好きになるまでのことを一気に話し、捲し立てた。

彼女はただ助手席でそんな僕の話す顔を嬉しそうに目を細めながら

はにかんだ微笑みをみせながら時々下を向き

相槌をうって

ずっと聞いてくれた。

ハンドルを握る左手を離し

彼女の手をそっと

握りしめると

彼女も手を返し指を絡ませて握り返してくれた。


潮の香りが海までの距離を知らせる


ある晴れた日に

僕たちは車で海まで出かけた。







カワリ ナキ セカイ

2020-02-22 19:15:00 | 散文 詩 

これで我慢してね



代替えを

勧められた時の

落胆、悲しさは

これじゃなきゃダメなんだと

心に決めていれば

尚更。


君じゃなきゃダメなんだ

あなたじゃなきゃダメなんだ



ワガママ言わないの

これで我慢しなさい



じゃあ

AIで我慢するよ


もう、そんな時代がくるのかなあ


本物

唯一無二の存在は

気薄になる?

むしろAIの方が本物より

優れているだろうし、

満足感は得られるのかもしれない。


人って

期待し

裏切られ

喜び

悲しみ

怒り

を相互に反応して

生きてゆく生き物


味気ない機械仕立ての動作では

満たされないだろう。


古い奴ほど新しいものを

欲しがるもので



でも

やっぱり君じゃなきゃ

ダメなんだ!


やっぱりあなたじゃなきゃ

ダメなんだ!

と言われたい

「変わりはいくらでもいるから

なんて

さみしい言葉

聞きたくないもんね。








松田聖子特集 個人的ベストアルバムとベスト10

2020-02-22 15:28:00 | 僕の音楽日記
松田聖子さん
最強の年は
1983〜1984年ここが
ピークだと思う。


もう、可愛いさ爆発的!!


あえてここにスポットを当てて
アイドルとして、アーティストとして一人の女性として
最も輝きを放っていたあの時代。
歌、作品群 活躍する姿
眩しかった聖子ちゃん。

前にも書いた事があるけど
もう、ピンのアイドルで松田聖子を超えるアイドル歌手はいないだろうと、そして彼女はアイドルから、
イチ アーティストとして変貌していった。稀有な例だ。
ステージ、ライブでの魅力もアイドルの域を超えて
ユーミンと通ずる所があり、
彼女の作品の幅広い支持曲の多さが
それを物語っている。

僕が
押す
松田聖子さんの
おススメアルバムは…




5位 canary


この左右対象の均整のとれたお顔!
そしてこの髪型。
これぞ可愛いさの見本といっていいくらい
惚れ惚れする
ジャケ写。

4位 
ティンカーベル



パーマが少し 外した感じとにかく聖子ちゃんはヘアスタイルは挑戦的!ファッションリーダー的でもあった時期だった。


3位
風立ちぬ

聖子ちゃんカット全盛。
泣いても涙が出ないなど
バッシングのまとに…
出る杭は打たれまくり
でも、
このアルバムから
風向きが変わる
風立ちぬだけに…


2位
ユートピア

ソングライター陣の凄さと作品の秀逸さで浮上した名盤。



1位 windy shadow


完全に成熟したてっぺんの松田聖子。
さらに高みを目指すのか
女の幸せを目指すのか
いよいよ岐路に差し掛かった時期。




と、こんな感じの独断の個人的ランキング。

もうこの領域
この時代背景の 
81年から85年まで80年代前期は
松田聖子の独壇場だった。

収まりきれない
ベスト10を
今時点であげるなら

10位 
そよ風のフェイント
アルバムwindy shadow

9位 sleeping Beauty
アルバム Tinker bell

8位 MAUI
アルバム windy shadow

7位 硝子のプリズム
シングル ピンクのモーツァルト B-面

6位 canary
アルバム canary

5位  マンハッタンでブレックファスト
アルバム windy shadow

4位 雨のリゾート
アルバム 風立ちぬ

3位 風立ちぬ
アルバム 風立ちぬ

2位 蒼いフォトグラフ
シングル 瞳はダイアモンド 両A面

1位 シェルブールは霧雨
アルバム strawberry time

無理やり押し込んだベスト10

ちなみに11位は
ピーチシャーベット
本当はもっと上位なんだけど…
惜しくも圏外…

12位 一千一秒物語

13位 制服

14位 レンガの小径

15位 マドラスチェックの恋人

16位 セイシェルの夕陽

17位 Let's boyhunt

18位 赤い靴のバレリーナ

19位 ハートをRock

20位 Rock'n Rouge

こんな感じのベスト20です。

まだまだ
たっくさん
沢山
いい歌があるし
シーンによって
出てくる歌もたくさんあります。

松田聖子さんの最も脂の乗った時期の83〜84年
ちょうど
無理やりの考察なんだけど…
同じCBSソニーに在籍していた
吉田拓郎さんと
似ている時代的な成熟度合い
売れてゆく爆発的な成長と力の付け方のグラフがよく似ている。
松田聖子と吉田拓郎
の脂の乗った魅力的な時期が
本当によく似ていて
面白い。

一気にスパークした
華やいだ時代。
他の追随を許さない
圧倒的な存在感と輝きを
放っていた時代。

70年代
80年代
ともに前期を
独り占めにした二人のアーティスト
に僕はのめり込んでいた。










アルバム 今日までそして明日からも 吉田拓郎トリビュートアルバム。

2020-02-22 06:45:00 | 僕の音楽日記




原曲に忠実に
coverすることは
アーティストへの
配慮、リスペクトが 
ある意味
手かせ
足かせになって
身動き取れずに
もがいてしまう
そんな感じを受けてしまうcover。


自由発想と
歌いたいから歌うという
軽いノリも手伝って
もう少し
インパクトが欲しいなぁとか
思うことも多々あり、

cover曲の難しさは、
歌うものと聞くものに
投げかけて
今日まで
きたような気がする。


この発売された
「今日までそして明日からも」は
2017年4月発売。

以前トリビュートアルバム
「結婚しようよ」が2008年2月に発売された。
その時のアーティストたちは
音速ライン「シンシア」
ガガガSP「人生を語らず」
熊木杏里 「夏休み」
ジェイク シマブクロ 「大いなる」
下地勇 「制服」
つじあやの「加川良の手紙」
怒髪天 「落陽」
中の森バンド「結婚しようよ」
平川地一丁目 「りんご」
ホフディラン「となりの町のお嬢さん」
真心ブラザーズ「流星」
LISA「ビートルズが教えてくれた」

といった参加アーティストと曲。だった。各々がそれなりにアレンジを変え
ある意味聞き応えのあるアルバムではあった。

しかし、音楽性というところでは深みとか渋さとか後味感とか
が少なく
今回の
「今日までそして明日からも」はサウンドプロデューサーが
しっかりその辺を束ねる力量を発揮されていて、
それこそ
聞き応えのある
ものになっている。

吉田拓郎を聞いてきた世代から
親世代が聞いていたその子供世代
そして、孫にあたる世代まで
幅広く
吉田拓郎のメロディを消化して
それぞれが昇華して、
まったく別物に変えてしまった
そんな
見事な仕上がりの吉田拓郎の作品をcoverしている。

このアルバムに参加しているアーティストの
もはや、持ち歌?と思わせるほど
吉田拓郎作品は手を離れ
coverした歌い手の色に染まって
みせた。

その事が素晴らしいのか?
素材が素晴らしいのか?
調理師が素晴らしいのか?

要素が相まって
出来上がりは
出来栄えは
上々だ!


M-1 今日までそして明日から
奥田民生

広島の高校の先輩後輩にあたる関係から
当然リスペクトはあり、
奥田民生さん自らも
「唇をかみしめて」をステージでもcoverしてる。
ギターを始めた時も
吉田拓郎をかじっているし、
あまりにも同じ匂いのするもの同士という感じはあるから
活動は井上陽水との絡みで
名を上げ
男を上げてきた奥田民生さん

吉田拓郎節、吉田拓郎の懐に飛び込んだ
感じのcoverは
広島つながり、広島のソウルを感じさせる
納得の人選と選曲。

M-2 結婚しようよ
Chay
ポップな歌声が
数ある結婚しようよのcoverの中選りすぐりの極めを感じさせる。
彼女でしか表せない
世界感。
もう、原曲にしばられない
女の子からの
今時の 結婚しようよ
のニュアンスが溢れている。

M-3 流星 Mrs.Green Apple
今回のアルバムのヘソ的な
聴きどころのグループ
目玉的な位置にある
「流星」
拓郎さん本人も納得のcover。

「あり」か?
「なし」か?
のcover論議をしけば
「あり」!のMrs Green Apple

「流星」のcoverでは
真心ブラザーズさんの肉薄した
軍配でこれまでかっ!と思いきや
Mrs Green Appleのそれは
次元の違う
「流星」
もはや
彼らのオリジナルになっている。
彼らの親世代が聞いていた
吉田拓郎。

世代のフィルターで
歌はいかようにも
変貌してみせる。

M-4 落陽 寺岡呼人feat竹原ピストル

あえて、
正攻法で男っぽく
竹原ピストルさんを起用
選曲でやはり原曲と、持ち歌アーティストを超えられない
見本なような歌。

これは
唸るのみの
感じ。

M-5 夏休み 鬼束ちひろ
意外と静かに、らしくないといったら失礼だけど
むしろ牧歌的なこの楽曲を
鬼束ちひろさんが歌う
そのギャップに
膝を打つ。
哀愁をにじませる
ボーカルに、
ある意味「夏休み」の選曲は
正しくもあったか。

M-6 メランコリー 一青窈

スパニッシュ風の雰囲気の楽曲が東京 乃木坂 70年代中期の雰囲気を見事にくずして、
どちらかといえば
一青窈さんも
70年代風に歌おうと思えば
歌える器用なアーティストなのだけど
そこにいかない、その上を表現した。
ソングライター吉田拓郎の作品群にあって
秀逸なこの歌を歌いこなすのにはやはり、年齢的に
一青窈さんあたりの
艶っぽく女性としての
脂ののった年齢のアーティストが
歌うことが見事に合致した。

M-7 リンゴ 井上陽水
既発音源
すでに自らのアルバムでcover
されてる井上陽水による
吉田拓郎作品。
歌うとなると
やはりこの歌
なのだろうと
納得の選曲。
井上陽水という人は
日常を遊びながら楽しんで
歌えるタイプのアーティスト。
なんの偏屈もない
男女のリンゴを食べる風景

だからなに?って事を
まどろっこしく歌う
原曲の吉田拓郎歌唱のトーキングブルース的な
「リンゴ」とは
違う、まったく品種の違う
「リンゴ」
になってしまった。

これももはや、井上陽水のレパートリーになり、
coverを越えてしまった。
ボサノバ風にするアレンジも
これしかないだろうって納得
できる
仕上げだ。

M-8 旅の宿 高橋真梨子
既発音源
これも既に発売されているcover曲。
高橋真梨子の世界に取り込まれた歌 すでに素材はさらに美味しく仕上がる要素を得て
cover曲から昇華したいい例だ。
高橋真梨子さんのオリジナルとなった感じの
「旅の宿」

M-9 やさしい悪魔 徳永英明
既発音源
昨今の徳永英明さんのcoverに特化した活動の中で
キャンディーズ風ではなく
吉田拓郎風の節回しを意識しながら歌われた「やさしい悪魔」
80年代中期からのシティーポップの雄だった徳永英明さんが歌うジャズテイストの
「やさしい悪魔」
大人の雰囲気を楽しめる
さすがcover慣れしてる余裕か?

M-9 おきざりにした悲しみは
織田哲郎
今回のアルバムの中にあって
原曲に忠実に、と
アーティストへのリスペクトが全面に出て
少し前までのcoverするアーティストの感じそのまま。
でも、あえてそこに持っていったところがこの選曲にあっている。
非常に難しく
表現しづらいcover曲だと思う
この歌さえもやはり、
「落陽」と同じように
重い歌なのだから
歌える、カバーできる
アーティストはかぎられてくる。

M-11人生を語らず The ALFEE

アルフィーの三方は
拓郎さんをリスペクトしていることは
常日頃を知るところに
感じられるけれど、
「やっちゃったなぁ〜」というのが第一印象。
人生語っちゃったなぁ
歌っちゃったなぁ

アルフィー…

そんな印象。

アコースティックでないアレンジでロックテイスト。

もっと正攻法でくるかと
思いきや
ガチガチの原曲忠実アレンジかと思いきや
アルフィー仕様。

なんだかなぁ〜という印象。
せめてアルフィーだけでも
と思ったけれど
アルバムコンセプトに準じてまとめ上げて来た。

どれだけ原曲から遠くなるか!
どれだけ各々のアーティストのものになるかの
coverだ。

M-12 永遠の嘘をついてくれ
ポルノグラフィティ

このアルバムの中で
一番二番の安定的で
僕的には高い評価。
アルバムラストにもってきたのも納得
広島つながりのポルノグラフィティ
奥田民生で始まり
ポルノグラフィティで締める。
このまとめが
聞き応えのある
聴き終えての
満足感を得られるものだ。

畳み掛けるような歌詞はポルノグラフィティの音楽性に近く
曲の価値に負けてないパワフルなボーカルが
アルバムラストを飾るにもっとも相応しく。
心地よい風に吹かれたあとのようだ。

トリビュートアルバム
の面白さ
意外さがいい面に出た
アルバムだと思う
おススメのアルバムです。