あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

幸福な輝き

2011-11-09 08:33:33 | インポート

結婚式の写真を印刷しました。

新郎・新婦の輝く笑顔をながめながら、目に見えない幸福も二人の表情からしっかりと目に見える形でよみとれるんだなあと思いました。

動画とちがって、写真は一瞬を切り取った画像です。全体の雰囲気や流れをつかむことはできませんが、一瞬の中に垣間見る表情の中に、それぞれの思いと二人の共有する思いが凝縮されているような気がしました。

その写真にタイトルを付けるとすれば、「幸福な輝き」とでもなりそうです。

違った両親の間に生まれ、違った環境や人とふれあいながら育ち、違った価値観や人生観を持った二人が、その後の人生を共有する相手と出会う。そこから二人で生きていくことの意味や大切さを見出し、信頼と確かな絆をつくり育て、結婚という道を選択する。

結婚式は、こうしてこれまで一人で歩んできた人生を二人で共に歩んでいく人生にしていくことを誓う場となり、出席者はその二人の決意と前途を心から祝福し、これからも温かく身守っていくことを心に思います。

リンドバーグ夫人の言葉に(「海からの贈り物」というエッセーの中の一節)、二人で生きるということはお互いに向き合うことではなく、同じ方向を向いて共に生きるということだ といったような一節がありました。

結婚式を終えた二人は、これからは二人で生きる人生を歩むことになります。進もうとする先に見えてくる世界< 未来の家庭のことであり、仕事のことであり、夢であり、願いであり…… >を一緒に見つめながら、あわてず あせらず ゆっくりと 二人の人生を歩んでいってほしいと思います。

幸福な輝きが これからもずうっと二人の人生にあふれることを 願っています。

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絵本の紹介 その3 『まどから おくりもの』

2011-11-08 08:54:41 | インポート

五味太郎さんの絵本の3冊目です。この 『まどから おくりもの』は、しかけ絵本となっており、まどを通して、外から見える世界と中の世界が描かれています。まどから中をのぞくのは、サンタクロースで、中にいるのはおくりものをもらう動物たちです。読み手は、サンタと一緒になってまどをのぞき、次のページを開くことで中の様子とまどを通して外のサンタの様子を見ることができます。そしてそのかんちがいに思わず笑ってしまいます。まどから見えた動物にピッタリのおくものをあげたはずなのに、中にいる動物たちがちがっているのですから……。

ねこだと思った動物は、ブタであり、しまうまだと思った動物はだちょうといったように、用意したおくりものはみんな違った動物たちのもとに届けられてしまいます。

かわいそうなのは、くまさんです。まどから見えたのは黒一色。サンタは、だれもいないと思っておくりものをあげないで行ってしまいます。

でも、この絵本のすてきなところは最後の場面です。サンタのかんちがいで届けられたおくりものでしたが、それぞれがみんな気に入って大喜びです。何ももらわなかったくまさんには、かんちがいで二つもおくりものをもらった男の子が、その一つをあげることにします。

こうして、みんなが笑顔の楽しいクリスマスになったのです。

最初のページに、へりコプターに乗ったサンタクロースが登場しますが、この意外性が最後のページまで貫かれているので、目を離せないで読み切ってしまいます。読み終わった後には、なんともほのぼのとした気持ちになる絵本です。

福音館書店から発行された『サンタクロースってほんとにいるの』<てるおかいつこ文 すぎうらはんも絵>の最後のページには、次のような言葉が書かれています。

    いるよ  サンタクロースはね 

    こどもを よろこばせるのが なによりの たのしみなのさ

    だって こどもが しあわせなときは みんなが しあわせなときだもの

    サンタクロースは ほんとにいるよ

    せかいじゅう いつまでもね

こどもが しあわせなときは みんなが しあわせなとき、そう考える人の 心の内に サンタクロースは、いつでも 存在し、サンタクロースのハートは 生き続けるのではないかと思います。

震災で悲しい思いをした子どもたちは、どんなクリスマスを今年は迎えることになるのでしょうか。その子のもとにも サンタクロースが 訪れ、笑顔になれることを 心から祈りたいと思います。

すべての 子どもたちの 笑顔が輝く クリスマスでありますように!

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結婚式に参加して

2011-11-06 21:16:50 | インポート

  5日は、最後の勤務校で一緒に仕事をした若き同僚の結婚式に参加してきました。新たな人生に旅立つ二人の晴れ姿をこの目で見ることができ、その瞬間に立ち合うことができたことに、心から感謝したいと思います。おかげさまで、式の始まりから終わりまで、二人が醸し出す幸せのオーラを肌で感じ、私自身も幸福なひとときを過ごすことができました。

 いいですね、結婚式は……。祝辞にもありましたが、二人で歩む人生ですから苦しみは半分ずつ背負い、喜びは2倍になって分かち合いながら、新たな二人の絆と信頼をつくあげていくことと思います。輝くような新郎新婦の笑顔を間近に見て、この二人なら世界で一番幸せで温かい家庭を築いていくだろうなあと思いました。

 披露宴の中では、花嫁の持つブーケを手にすることができた女性の、はちきれんばかりの笑顔も印象的でした。この女性の未来にも、幸多い出会いと新たな幸福の旅立ちが訪れることを心から祈りたいと思いました。

 ご両家を代表しての新郎のお父さんの挨拶には、心を打たれるものがありました。長女の娘さんの結婚式では式の始まりから終わりまで泣いていて、今度は息子さんの結婚式なので涙ぐむことはないと思っていたものの泣いてしまったと語る姿に、父親としての温かい思いを感じたからです。こんなにすてきな娘さんを嫁さんに迎えることができるようになるまで、息子は成長したんだという思いをかみしめた涙だったのではないかと思いました。私も3人の娘の父親ですが、その時が訪れた時には、多分涙なしではいられない心境になるのではないかと思いました。

 新郎の挨拶も立派でした。お互いの両親への感謝の思いと二人で歩む人生に対する決意、式に参加した方々への御礼を語る言葉に、誠実な人柄があふれていました。

 式の中で、新婦が勤務していたT小の子どもたちの祝福のメッセージが紹介されました。ビデオの中の子どもたちの言葉と歌には、結婚を心から祝福する温かい思いがあふれていて、新婦を慕う子どもたちの思いが伝わってきました。

 新郎も、新婦に負けず劣らず子どもたちとよく遊び、ふれあい、慕われていました。また、同僚や親の方々にも愛され信頼される人柄の持ち主です。

 こんな二人ですから、きっと 結ばれるべくして結ばれる運命にあったのでしょう。そして、この二人なら、その幸せを周りにいる人々にも、たくさん降り注いでくれるような気がします。

 幸多い前途であれ!

 心から願いながら、二人で歩む人生を これからも 応援していきたいと思います。

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五味太郎さんの絵本について ②

2011-11-06 15:08:29 | インポート

 サンタクロースが登場する 五味太郎さんの絵本の紹介 その2です。紹介する3冊の中でもこの絵本が一番私の大好きな絵本かもしれません。

2 クリスマスにはおくりもの  <発行:絵本館 1980年11月初版>

   クリスマス・イブの夜、女の子は、おくりものをゆめみながらくつしたをさげておきます。そこにサンタクロースがやってきて、くつしたにおくりものをいれます。ところが、くつしたには何かが入っているようです。なんと、それはサンタクロースにあてたおくりものだったのです。サンタクロースは、あげるものはくつしたにいれ、もらうものはだいじにかかえて、いえにかえります。じつは、サンタクロースも、ちょっとそんな気がして、くつしたをさげていたのです。サンタクロースは、おくりものを見たいと思いながらも、自分で自分のくつしたにおくりものをいれ、つぎのあさまでがまんすることにします。クリスマスの日のあさ、サンタクロースはおくりものをあけてみて、おおよろこびします。おくりものは、足にぴちっとあうくつしただったのです。そのくつしたをはき、サンタクロースは、いいクスリスマになったと思いながら教会へでかけます。一方、女の子がもらったおくりものは、思ったとおりのかわぐつでした。女の子もうれしい気持ちで教会へでかけます。教会でサンタクロースは女の子を見ながら「すてきな女の子なったものだ」と思います。女の子は、「来年のクリスマスには、てぶくろをあげよう」と心の中できめます。

 絵と言葉が一体となり、サンタクロースと女の子の思いがほのぼのと心に伝わってきます。自分あてのおくりものを見た時のサンタクロースの喜びよう、ちょっとそんな気がしてくつしたをつるしておいたり、それを早く開けてみたいと思う子どものような気持ち、おくりもののくつしたをはいた時のうれしがりよう、女の子のやさしい心遣いとその成長振りに目を細める姿など、心に残る場面がたくさんあります。子どものような心を持った人間的なサンタクロースが登場するところに、とても共感を覚え、前回紹介した絵本と共通した温かいユーモアを感じます。

 この絵本のもう一人の主役である女の子は、毎年おくりものを届けてくれるサンタクロースのことを想い、感謝の気持ちを込めておくりものを用意します。寒い夜にたくさんの子どもの家を回るサンタクロースの足は冷たいだろうなあ、そう思っておくりものを暖かなくつしたにしたのではないのかなと思います。くつしたは既製品ではなく、女の子が手編みしたものなのかもしれません。女の子はすてきなサンタクースになったと言えるのではないでしょうか。サンタクロースが二人も登場し、サンタがサンタにおくりものをする とびきり楽しい傑作絵本だと思います。

  誰かの喜びが自らの喜びとなり、与えられた喜びが与える喜びとなる。おくりものというものを介しながら、誰もが幸せを感じることのできる世界でありたい。そんな願いがサンクタロースという存在に込められているような気がしてなりません。

 サンタクロースのハートは、この絵本のように次の世代に受け継がれていくものなのかもしれません。だからこそ、これからも途切れることなくサンタクロースは存在し続けるのだと思います。

 

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五味太郎作のサンタクロース絵本のこと

2011-11-03 11:54:28 | インポート

 先日,近くの本屋でクリスマス関係の絵本が展示されているコーナーを見ました。どんなものがあるか興味深く見て回りましたが,最近発行されたものがほとんどでした。大好きな五味太郎さんの絵本もさがしてみましたが,ありませんでした。かって発行されたクリスマスやサンタクロースに関係する本にも名作や傑作があり,読み継がれてきた歴史があります。そういった良書も何冊か展示されていたらいいのになあと思いました。

さて,昨年も紹介したかもしれませんが,改めて五味太郎さんの絵本の魅力について,サンタクロースが登場する3冊を取り上げ,1冊ずつ紹介していきたいと思います。

1 てんしさまが おりてくる  <リブロポート 刊 1980年11月 初版発行>

  クリスマスの夜に,かみさまのおつかいとして てんしさまがおりてきて ふくろうをきよめます。きよめられたふくろうは,次にきつねをきよめ,きつねはくまをといった順に,リレー式にきよめの儀式が続いていきます。そして,くまはおじいさん(サンタクロース)をきよめ,サンタクロースになったおじいさんは子どもたちの家を回り,子どもをきよめ,さらにはおくりものをきよめます。きよめられた光のあさ,子どもはおくりものを手にして喜ぶという ストーリーです。

 絵の中の登場人物たちが,とてもかわいらしく(おじいさんも)親しみを感じます。ユーモアあふれる言葉と絵が一体となって五味ワールドが展開し,心がほんわりとしてきます。きよめるという神聖な行為も堅い感じがなく,どこかおかしく読み手の心をやわらかにときほぐしながら,きよめてくれるような感じがします。

 この絵本の中では,おくりものをまくらもとにおくのはおとうさんのやくめとなっており,サンタクロースは子どもとおくりものをきよめるやくめをします。

 きよめるは,辞書によると 「不吉なものやよごれなどを取り去って,きれいにする。けがれを払い去る」とあります。きよめられた子どもは,いやなことやかなしいことを忘れ,楽しく幸せな夢を見ているのだと思います。サンタクロースと一緒にソリに乗って空を駆けている夢かもしれませんし,ほしいと願っていたおくりものを手にして喜ぶ自分の姿を夢見ているのかもしれません。

 おくりものは,きよめられることで,子どもの願うおくりものとなり,おくりものに込められた愛を感じながら,子どもは受け取るのだと思います。そして,きよめられた光の中で,子どもはおくりものを手にし,うれしさと感謝の気持ちでいっぱいになることでしょう。感謝の対象は,親サンタクロースかもしれませんし,おじいさんサンタクロースかもしれません。どちらであっても,子どもが幸せな時が自分が幸せな時と考える人なら,だれでもサンタクロースになれるのですから……かまいません。

 おくりものをするのが親だと知ったら,子どもはサンタクロースはいないと思うのでしょうか?おくりものの向こうに,サンタクロースは確かにいるのです。ただ単におくりものを配る役目ではなく,おくりものの中に込められた子どもたちへの愛を気づかせる役目を果たすために。

 サンタクロースは,目に見えないものを目に見える形で伝える役目をもっているのではないでしょうか。子どもが大好きで,その笑顔がくもることなく幸せであることを願う想いから,サンタクロースは生まれた存在なのではないかなと考えます。その願いが大切にされる世界である限り,サンタクロースは目に見える姿を与えられながら,生き続けるのではないかなと思います。

 サン・テグジュぺリの『星の王子様』に,私が王子様に羊の入った箱の絵を描いてあげる場面があります。どうしても王子様の想っている羊の絵が描けなかったため,羊の入った入れ物とそこにのぞき窓をつけた絵を描いて王子様に見せるのです。王子様は,その絵を見て喜びます。のぞき窓の向こうに,自分の羊を見ることができたからです。のぞき窓までは,目に見える世界ですが,その先に見えた羊は目に見えない世界です。

 目に見える世界だけがすべてではなく,のぞき窓の向こうにも豊かな想像の世界が広がっています。サンタクロースも,妖精も,その向こうの世界に住んでいるのだと思います。

 絵本やたくさんの書物は,そんなのぞき窓のような役目を果たしてくれているような気がします。内容が飛躍しすぎた感じがしますが,2冊目以降は次回に紹介します。

 

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