あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

一安心

2006-03-15 22:23:09 | Weblog
昨日のASDの人は順調で朝、抜管。夕方には元気にご飯食べており一安心、明日にはドレーンも抜けて離床してくれることをねがう。
またMVRの人は朝方、出血も止まりましたが全部で1500ぐらいは出たかな、止血部隊としてごめんなさい。
AAA破裂は腎動脈の遮断が一時間近くなったので、術直後は無尿が続いたが、今は出まくって止まらない。いわゆる急性腎不全のあとの利尿期という時期に入ったのだろう、少し追っかけなくてはならないが、とりあえずここも一安心である、あとは腸管の浮腫が引いてくれるのを待つのみ、結構無理やり閉めたのでコンパートメント症候群にならないかどうかやや心配ではある。

明日はベテランのASDである、何か学んでこよう。

喜び

2006-03-15 08:21:18 | 術者、勉強になった症例
昨日はうれしかった、なぜなら1年ぶりにASDの手術が回ってきた。しかも前立ちはN先生という下々だけのコンビでやらせてもらった。久しぶりの開心術であったが、TAPもついでにやっちゃって遮断40分、ポンプ90分、トータル3時間弱といったところ、でもボスだったら2時間コースだろうな。1時間の差は簡単には埋まらない。ストレス無く大変気持ちよくやらせてもらった気がする。ほんとすべては周りのスタッフの無駄の無い的確なフォローのおかげであり、感謝感謝であります。外科医って言うのは自分の腕を磨くのは当然として、もう一つコメディカルスタッフとのチーム作りが手術を円滑に問題なく終わらせるためには大切であると言うことが、今日改めて実感した。
外科いたるもの腕だけでは生きてはいけない、自分がいつか独立する時にはそういったことを優先的に考えなくてはいけないと感じたのである。
昨日は先にM弁形成があったがそちらはMR残って、re-pumpでMVRとなってしまった。人工検索の一本が緩んでおりそれを閉めれば形成でいけたとは思うが、次が無いのでMVRとなった。難しい判断である。それはPump-onと止血閉胸やったが、上のものなしで自分の判断で閉胸したのはたぶん初めてであり、良いかと思って閉めたが縦隔から結構でまくって再開胸レベルだった、ただ縦隔なのでPEEPおもっくそかけて、FFP入れまくってとめたが、、、。閉胸もなめちゃいけないが、止まってよかったです。
さらに昨日はAAAの破裂が2つ来て、1つは手術室が空かないため断わったが、もう一つはちょうど2例目が終わったときに着たので、そのまま12時ぐらいから手術になって、さっき終わった。さすがに眠たい。しかし破裂はやっぱり重なる気がするな、ここのところ数日また急に寒くなったことが原因かな?

明日は当院はTAAであるが、僕はM県M市でこちらもASD+mazeがあるので、N先生と一緒に前立ちと麻酔をやりに行く予定、早く終わりそうなので帰りに松坂牛でも食ってきてー。
そういえば来月もASDの予定が入っていた。次はもっと的確にかつ早く終わるようがんばりたい、どうか簡単でありますように。
今回の反省点は、パッチを大きく切り過ぎたこと、パッチとRAと細かく縫いすぎたことである、これで10分は短縮、でも血は出なかったからよしとする。あとはT弁を触るときは前尖~後尖までは曲がりセッシで中隔尖は直セッシのほうが扱いやすかった。リングの糸は全部順針でOK、そんなとこ。
今日は外科チーム休業です。おやすみなさい。