まずは中日新聞杯。勝ったのは、イスラボニータ産駒の4歳牡馬ヤマニンサルバム。好スタートから3番手追走へ。逃げたホウオウビスケッツの前半1000mのラップは1分0秒2と淡々とした流れに。直線に入ると、ヤマニンサルバムが早め先頭に立って、そのまま押し切りを図ります。大外からキングカメハメハ産駒ハヤヤッコとミッキーアイル産駒ピンハイが鋭く追い込んできますが、これに3/4馬身差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分58秒8。2着にはハヤヤッコ、クビ差の3着がピンハイ、さらにアタマ差の4着が昨年の勝ち馬キラーアビリティ。
勝ったヤマニンサルバムは嬉しい重賞初勝利。スローの展開に好位3番手が取れたことが最大の勝因で、三浦皇成騎手のファイン騎乗が光りました。
2着のハヤヤッコは58.5㎏をモノともせずに、鋭い差し脚を見せてくれました。一方の3着ピンハイは、54㎏の負担重量を活かしたレースで、さすが牝馬クラシックで活躍した馬という感じ。4着キラーアビリティも59㎏にも関わらず、よく伸びておりました。この馬はGⅡGⅢくらいの緩いペースだと、切れ味が生きるタイプと思います。
次は中山のカペラS。勝ったのは、5歳牡馬のロードカナロア産駒テイエムトッキュウ。好スタートからスピードを活かした逃げへ。前半3ハロンのラップは33秒4と相応に流れるペースに。直線に入ってもスピードは緩まず、2番手からロードカナロア産駒チェイスザ・ドリームが追いかけてきますが、差は全く詰まらずにそのまま3馬身差で完勝。ダート良の勝ちタイムは1分9秒3。2着チェイスザ・ドリームから2馬身差の3着には、後方から追い込んできたイントゥミスチーフ産駒メタマックス、クビ差の4着には1番人気のリュウノユキナ。
勝ったテイエムトッキュウは嬉しい重賞初勝利。好スタートから先手を取れたことが1番の勝因。中山ダート1200mは合っていますが、地力をつけてきたことも確か。ダート短距離路線で新たな主役にのし上がってくるかもしれません。
そしてGⅠ阪神JF。勝ったのは、ダイワメジャー産駒アスコリピチェーノ。8番手追走で脚を溜めます。逃げたシカゴスティングの前半3ハロンのラップは34秒4と平均ペースの流れに。直線に入ると、逃げ粘るシカゴスティングを追いかけて、外からアスコリピチェーノとスワーヴリチャード産駒コラソンビートが、そして馬場の中央からエピファネイア産駒ステレンボッシュの3頭が猛然と襲い掛かります。残り100mのところで、この3頭が抜け出して、ゴール手前でアスコリピチェーノがクビ差前に出て勝利。良の勝ちタイムは1分32秒6。2着にはステレンボッシュ、1馬身1/4差の3着にコラソンビート、さらに3馬身差の4着には1番人気のサフィラ。
勝ったアスコリピチェ―ノは、デビューから3連勝でGⅠ勝利。重賞も新潟2歳Sに続いて2連勝。堂々の2歳牝馬チャンピオンの座に就きました。来春は、ここに出てこれなかったアルテミスSの勝者チェルヴィニアや、サウジアラビアRC2着のボンドガールとも決着をつけないといけませんが、今日のレース振りを見る限り、アタマ一つ抜け出したことは事実。桜花賞を楽しみに致しましょう。
2着のステレンボッシュは惜しいレースでした。中団後方の位置取りも良かったのですが、ラストは今一歩で差し切れませんでした。3着のコラソンビートは、少し前の位置取りだったのが最後の伸び不足に繋がった感じ。ただ、いずれにしても、4着との着差は3馬身ありますから、今日の1着~3着までの馬と、それ以外の馬では、現時点は相応に差があるということだと思います。