香港カップデーを振り返ります。
【香港ヴァース(GⅠ)芝2400m】
勝ったのは、仏の4歳騙馬のアンテロ産駒ジュンコ。後方待機で脚を溜めます。逃げたラシティブランシュの前半1000mのラップは1分4秒から5秒とかなりのスローペースに。4コーナー手前から1馬人気の愛国ウォームハートが早め先頭に立ちます。直線に入るとそのまま押し切りを図りますが、大外からジュンコ、馬場の中央からは日本のディープンパクト産駒ゼッフィーロの2頭が襲い掛かります。残り100mのところで2頭が抜け出して、ジュンコがゼッフィーロに1馬身差をつけて快勝。良の勝ちタイムは2分30秒12。2着ゼッフィーロから3馬身1/4差の3着にウォームハート、さらに3馬身3/4差の4着には日本のジュラルディーナ。
勝ったジュンコの差し脚は素晴らしく、見事な勝利でした。2着ゼッフィーロは惜しいレースでしたが、力は示す内容だったと思います。1番人気のレーベンスティールは最下位でした。モレイラ騎手曰く「力を出していない」とのこと。体調面に問題あったか。
【香港スプリント(GⅠ)芝1200m】
勝ったのは、地元香港の5歳騙馬ラッキースワイネス。好スタートから4番手追走へ。逃げたジャスパークローネの前半3ハロンのラップは33秒台で流れるペースに。直線に入るとまず、2番手から香港のビクターザウィナーが先頭に立ちますが、これの外からラッキースワイネスが並びかけ、あっという間に交わして抜け出します。香港の6歳騙馬ラッキーウィズユーが迫りますが、これに3/4馬身差をつけて快勝。良の勝ちタイムは1分9秒25。2着ラッキーウィズユーから1馬身3/4差の3着には、香港の7歳騙馬ウェリントン、さらに2馬身差の4着には、香港の5歳騙馬ビクターザウィナー。
地元香港のスターホース、ラッキースワイネスが堂々の勝利を飾りました。1着から5着まで、地元香港勢が独占。日本馬は逃げたジャスパークローネが7着、マッドクールが8着。
【香港マイル(GⅠ)芝1600m】
勝ったのは、地元香港の英雄、8歳騙馬のゴールデンシックスティ。中団待機で脚を溜めます。逃げたトリバリストの前半3ハロンのラップは36秒前後とスローな流れに。4コーナー手前から、外を回してゴールデンシックスティが前に進出、直線に入ると馬場の中央から鮮やかに抜け出します。地元香港のヴォイッジバブルが迫ってきますが、これに1馬身1/2差をつけて完勝。良の勝ちタイムは1分34秒10。2着ヴォイッジバブルから2馬身3/4差の3着には、後方から差してきた日本のナミュール、さらに3馬身差の4着にも日本のソウルラッシュ。
勝ったゴールデンシックスティは、これで香港マイル3勝目。昨年は前が詰まって2着に敗れてしまいましたが、今年は完勝。これで引退と言われており、引退後の繋養先は日本の北海道と聞いております。
3着ナミュール、4着ソウルラッシュともに、力を出したと思います。今日は相手が強かった。
【香港カップ(GⅠ)芝2000m】
勝ったのは、1番人気の地元香港の5歳騙馬ロマンティックウォリアー。好スタートから4番手追走へ。逃げたマネーキャッチャーの前半1000mのラップは1分3秒台とややスローな流れに。直線に入ると、ロマンティックウォリアーが早め先頭に立って、後続を突き放します。馬場の中央から愛国の4歳牡馬ルクセンブルクと日本の7歳牡馬ヒシイグアスの2頭が猛然と迫ってきますが、これを短アタマ差に抑えて勝利。良の勝ちタイムは2分2秒0。2着にはルクセンブルク、クビ差の3着にヒシイグアス、さらに3/4馬身差の4着に、香港のストレートアロン、1馬身差の5着には日本のプログノーシス。
勝ったロマンティックウォリアーは、豪州のコックスプレートからの厳しい日程を跳ねのけて勝利。さすがの一言。2着ルクセンブルク、3着ヒシイグアスともに、あと少しまで王者ロマンティックウォリアーを追い詰めました。悔しい敗戦だったのが、5着のプログノーシス。前が塞がらなければ、勝ち馬を捉えていたかもしれません。ここは、来年の巻き返しに期待いたしましょう。