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大阪フィルハーモニー交響楽団ー京都特別演奏会~大植英次スペシャル~

2011-04-19 | 音楽

 

★大阪フィルハーモニー交響楽団ー京都特別演奏会~大植英次スペシャル~
京都コンサートホール 大ホール
2011年4月19日(火)

指揮:大植英次
ピアノ:小曽根 真
〈プログラム〉
モーツァルト/ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 “ジュノム” K.271
マーラー/交響曲 第1番 ニ長調 「巨人」

 

大フィルの《マーラー》が京都で聞けるとは思ってみなかったし、ましてや、小曽根真の《モーツァルト》を聞けるとは。いつもよく聞く地元京都の京響の音楽とどう違うかとても興味深いことでした。


小曽根さんの《モーツァルト》は、まぁ、こんなことを言っては失礼でしょうが、何処か余興みたいなものでした。出だしは、ソロリソロリ感があり、何処かノリがぎこちなく、第2楽章の独奏ピアノはクラシックの響きというより、やはり軽いジャズのようで、第3楽章になると、感じる音楽は《ジャズ》そのもののように聞こえました。演奏された《ジュノム》は若いモーツァルトの曲ですから、そういう雰囲気の音楽なのでしょう。音楽を聞きながら、大阪辺りで、小曽根さんの《ジャズ》が聞きたいなぁとそんな気分が増幅したくらいです。アンコールに洒落で《子犬のワルツ》を聞かせてくれました。

さて、大フィルの《マーラー》です。
前から3列目に座っていたこともあり、ゆっくり、強弱のメリハリのついた音楽は、耳と顔面に強烈にぶつかり、大フィルの持つ《音楽の力》を十分に感じさせてくれました。指揮者の大植英次さんにとっては、いうなれば自分の楽団ですから、思う存分《自分の音楽》を作れたことでしょう。特に木管、金管の音が美しく逞しく響いていました。弦楽器の重厚な響きにもびっくりです。僕はどちらかと言えば、《マーラー》のしつこい盛り上がり方は苦手ですが、今日ばかりは、大フィルのゆっくりテンポが心地良くさえ感じたくらいです。

今回は震災犠牲者への追悼音楽的雰囲気も醸し出していました。《今できる音楽をしたい》みたいな気迫がこもっていたようです。大植さんが詩を読み、ラストに指揮した《バーンスタイン》は会場を厳粛で清らかな雰囲気にさせてくれ、あらためて《音楽の力》を感じました。

これはやっぱり、《大フィルの本拠地、シンフォニーホールで聞くべきだな》。

 

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