A&K の NOTES

あちこちスケッチ行脚 。映画館で映画を見ることが楽しみ。いつか何処かでお会いしましょう。

17歳の肖像

2017-09-25 | chinema(欧米系映画)

映画を観た。

★17歳の肖像
原題:An Education
監督:ロネ・シェルフィグ
キャスト:キャリー・マリガン、ピーター・サースガード、他
2009/イギリス

原題は『An Education』、教育とういうことで、誰でもが何時かは通る道というように解釈していいのでしょうか。邦題「17歳の肖像」というには、ちょっとシリアス展開であり、後味もなかなかビターな味わいです。イギリスらしく階層性の厳しい社会事情も垣間見えました。ところどころにその階層社会の違い、優越感、劣等感などが皮肉っぽく描かれています。1960年代の物語ですから、現在から比較すれば相当に女性の社会進出が遅れている時代の話です。「ケンブリッジを出て、夢は教師あるいは公務員?」という学校の先生の話に微妙な違和感さえ感じる時代物です。

大学合格通知は手紙なんですね。ボクもそうでしたが、今はネット情報で瞬時にわかりますが、はらはらドキドキすることには今も昔も変わりはありません。やり直せるなら、もう一度大学で、質素に素朴に勉強したいなと単純に思いました。

物語は1961年ですから、今から思えばずいぶんと昔のお話ですが、映画を見ている限り、そんな時代性はそれほど感じないのが不思議です。ジェニーは、ロンドン郊外に住む、優秀な成績の16歳。オックスフォード英文科を目指すがラテン語に悪戦苦闘。勉強の合間に聞くのはジュリエット・グレコのシャンソン。あの懐かしい「パリの空の下」がLPレコードから聞こえてくると、さすがほろりとくるものがあります。ボクも同様にあんな感じで聞いていましたから。シャンソンには夢がありましたよ。

ジェニーは当時の女子高校生にしては相当に飛んでる子です。煙草は吸うは、男とやるは、賭け事はやるは、親を騙すは。よく考えると最高のあばずれなんでしょうが、でも彼女は気品ある可愛い女の子として描かれています。

24歳のキャリー・マリガンが16,17歳の高校生を演じるには少し無理はあるんですが、大人びた女の子とということで納得して見ていると、びっくりするくらいの華やかな表情を見せてくれました。ヘップバーンの再来とも言われる艶やかさです。ジェニーは願い叶って、パリへ。バージン捧げて、有頂天なんです。ほんとに不動産屋の男は凄いですね。



コメント
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