N の 祝祭日

映画、読書などのメモ

俺たちに明日はないッス

2017-09-05 | chinema(日本映画)

映画を観た。

★俺たちに明日はないッス
監督:タナダユキ
出演:柄本時生、遠藤雄弥、草野イニ、安藤サクラ、他
2008/日本

映画館には、おっちゃんも若い兄ちゃんもお姉ちゃんもそして、じいちゃんもいた。へぇ、と正直思った。監督タナダユキさん。監督ファンがいっぱいかな?ボクは、「百万円と苦虫女」で、完全にタナダユキちゃんのファンになってしまった。ググってみると、何とあの「タカダワタル的」も撮っているではないかい。あの酔っぱらいの吟遊詩人を追いかけるとは、これってただ者ではない。

HPより、タナダユキさんの言葉を拾った。
やるせなくて、行き場の無いモヤモヤを、へらへらと笑いながらやり過ごすしかなかった17才という時間。痛い目ばっか見て、明日なんかちっとも見えない苛立ちを、小さな心にいっぱい抱えて思い切り持て余して。楽しいことなんかひとつもなかったはずなのに、けれどやっぱりあれはかけがえのない時間だったと、そう思えるような、そんな時間を切り取った原作に心奪われました。(タナダユキ監督)

この感覚は彼女のものかなと思う。たぶん自分自身を語っているのでしょう。

主題歌がいい。ボクらには、ほんとに懐かしい「17才」。この映画のやさぐれかたにはピッタリの「17才」だった。またHPより、彼女の言葉を拾う。

銀杏BOYZ以外、考えられませんでした。初めて聴いた時、主人公の比留間の感情のうねりがあまりに胸に迫り来て、感激のあまり言葉を失い、その日は食事も取れなくなりました(笑)。歴史に残る名曲が生まれた瞬間に立ち会ったような感覚で、「大変なものを聴いてしまった!」と怖くなるほどでした。鳥肌が立ちました。(タナダユキ監督)

南沙織の爽やかさと対極にあるような鬱屈した「17才」
これもいいねぇ。

この映画の見所はやはり、わざわざ海辺に出かけて「やろう」というシーン。バスに乗ってでかけるところからが別世界になる。三島由紀夫の「潮騒」を思い出したくらいである。この海辺のシーンがなかったら、ただの性春物語で終わってた。タナダユキの乙女の美意識が撮らせた美しいシーンだったと記憶しておきたい。

やっぱり最後まで、主人公の男の子を見捨てられなかった。
卒業式を終えて、やっと
「明日の事を考えよう」か

でもちょっと注文。
すぱすぱ煙草すわせんなよ。
教師をぽかぽかなぐんなよ
PG−15に過剰表現するより、PG−12ぐらいにしておけば、
もう少しリアル性を追求できたのに。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。