映画を観た。
★百万円と苦虫女
監督:タナダユキ
出演:蒼井優、森山未來、ピエール瀧。佐々木すみ江、齋藤隆成、他
この映画は、蒼井優一人のために、蒼井優ファンだけのために創られた映画のようだ。映画では彼女の存在感はとびっきり大きい。いろんな映画に顔を出していたが、なかなか表情まで読みとりにくかった。今回初めて、蒼井優の粘り越し、図太さ、芯の強さを発見し、アイドルだけではないなと期待感をいだかせるような映画に仕上がっている。
不器用な生き方、困った表情ばかりの生き方で、苦虫女。自分探しというより、見知らぬ人ばかりの世界でひっそり生きたいと願う後ろ向き考え。若い時は誰でもそんな思いに陥る時はあると思う。世の中ヒーローばかりじゃないからね。
映画の終わり方をいつも気にしながら観ている。ラストシーンに俳優さんの全ての魅力が表現される。ラストシーンに、監督やスタッフの考え方や力量の全てが表れると思っているから。
この映画の終わり方は断然良い!
蒼井優の表情は苦虫女ではなく、前向きに歩もうとニコッと笑った。脚本、監督のタナダユキはこの表情を引き出した瞬間、カメラを止めた。これで終わり。この選択はいい。