映画を観た。
★ビル・カニンガム&ニューヨーク
原題:Bill Cunningham, New York
監督:リチャード・プレス
2010/アメリカ
ニューヨーク・タイムズ紙でファッションコラムと社交コラムを担当する名物フォトグファー、ビル・カニンガムを追ったドキュメンタリー。
親しくする人でも、ことプライベートに関しては詳しくは知らないという。ストリートファッション・スナップの元祖的存在と言われる彼の仕事ぶりと謎の私生活をカメラが追う。
彼の仕事(写真を撮る)に対する姿勢は、
ストイックであり(もちろんだが)
意外なほど生活感覚は質素だった。
彼が住むカーネギーホールの上のスタジオアパートの部屋は、
今まで撮影した全ネガフィルムが入ったキャビネットのほかは、簡易ベッドのみ。
コーヒーは安いほどおいしいと言い切る。
青い上っ張りは、清掃作業員が着る青い上着がヒント。
仕事以外は、全くと言っていいくらい無頓着だった。
自転車でニューヨークの街を走る仕事が好きでたまらないというフォトグファー。
客観性を保つためにパーティーでは水すら口にしないというほど、
そこまでするかという徹底、頑固さには、驚く。
面白語録。
☆最高のファッションショーは常にストリートにある
☆着る女性がいない服には興味がない
☆無料で着飾った有名人に興味はない
☆ファッションは鎧なんだ。日々を生き抜くための。
極めつけは
☆私のしていることは仕事ではなく喜び
なかなか興味深い言葉がさりげなく語られていた。
初めて使ったカメラは
オリンパスペン、ペンで書くように写真を撮る、ハーフカメラで大助かり。
現在は、
ニコンのフイルムカメラ。
あちこちカメラを向けていると、
NYの若者の怒りの罵声。
《カメラを向けるな、そのカメラぶちこわすぞ》
彼はめげずに、ストリートファッションを追いかける。