映画を観た
★ダージリン急行
2007/アメリカ
茂木健一郎さんの「それでも脳はたくらむ」を読んでいた。たまたま「無菌状態というリスク」の項。インド訪問時、ホテルまでに行く車はずうとクラクションを鳴らし、信号はなく、人やオートバイが奔流のように流れている。香辛料のせいか空気の中に独特の臭いがある。あちこちに人が群れになって寝ころんでいる。茂木さんは「インドは好きになるか嫌いになるかどちらかである。」と書く。
映画は突然何の脈絡もなく、ナタリー・ポートマンがあれよあれよと大胆に脱ぎ始めた。というか脱がされた。そしてあれれと思っている間に、ショートストーリィは終わり本編へ。なにこれ?
インドはあらゆる色彩に満ち溢れている。放漫状態で、どの色に焦点を合わせていいのか混乱。そのカオス的雰囲気が映画全編に流れ、インドワールドに翻弄される。話はいくつもいくつも展開され、ロードムービー的にダージリン急行が走りゆく。 この映画制作のために作りかえられたというダージリン急行。ポップなアイテムをあちこち登場させ眼をたっぷり楽しませてくれた。彼らの持っていたオシャレなカバンがとても気になった。アジアの風景によく似合う。
音楽はかなり技あり?というか何でこうなるの?夜のたき火のシーンでは、な、な、なんとドッビシーが流れた。こんな使い方があるのかと新発見。ストーンズもドンドン。ラストに「おお、シャンゼリーゼ」。何でここで?と思ったがついでに口ずさんでしまった。 まったくのカオス状態で、心地よいノイズがいっぱい。乾いたゆるいイエローな雰囲気が心地よいものだった。
ラストでは、全てを捨て去り自由になる。
何で靴履いてないの?
何で荷物まで置き去りに。