A&K の NOTES

あちこちスケッチ行脚 。映画館で映画を見ることが楽しみ。いつか何処かでお会いしましょう。

ミツバチのささやき

2020-05-22 | chinema(欧米系映画)

 

★ミツバチのささやき
監督・脚本:ビクトル・エリセ
出演:アナ・トレント、イザベル・テリェリア、フェルナンド・フェルナン・ゴメス
1973年/スペイン

ビクトル・エリセの記念すべき長編第1作
1973年のフランコ政権下という社会情勢とは裏腹に、
映像と音は繊細な感性と純粋極まりない簡潔さ。
ラストは映画館でしか味わえぬ神秘の光が溢れる作品。


ため息がでるほど美しい映像。
無駄な音や不必要な動きが一切なく、
ひたすら静寂が映画の中に漂う。
闇と月明かり、
炎の揺れが、
見ている者の心を溶かす。
静かで豊かな映像。


この映画は子どもが主人公である。
でもただ子どもの成長を描いているだけではない。
「子どもの眼から見た世界に徹底的にこだわっている」
つまり「幼年期の混沌」を幻想的にシュールに、
ノスタルジーがこみ上げてくるくらいに、
美しい光り輝く魂の塊として捉えている。

 

アナが森の中で、精霊と出会う。
「フランケンシュタインの姿」をした精霊と出会う。
月明かりがたまらなくシュール。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若き... | トップ | ビフォア・サンセット »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

chinema(欧米系映画)」カテゴリの最新記事